本日は、N.viking var boatform ×sib(Green系)×Nanbaraの交配‐その6について紹介します。

①交配番号 :NO.55
②交配親  :N.viking var boatform sib(Green系)[♀]×Nanbara[♂]
③交配日  :2015年10月16日
④採取日  :2016年3月3日
⑤播種日  :2016年3月30日
⑥発芽確認日:2016年5月10日

種子親は、N.viking var boatform同士を掛け合わせたsib-crossで、ぷりんさんが作出されたものを2010年9月に分譲していただいたものです。嚢付きが良く、比較的大きくなり見応えがあります。それにN.vikingは兎に角花付きが良く種子がとても充実する傾向にありますので、交配親としてとても重宝します。
一方花粉親のN.Nanbaraは、N.globamphoraとN.ventricosaの交配と言われており、種子親のN.ventricosaに良く似ています。あまりくびれがなく寸胴な感じです。下位補虫嚢は赤身が強くとても良い色合いですが、上位補虫嚢は殆どグリーン一色となり漏斗型になります。低温、高温にも強い強健種と言えるでしょう。
この2種を交配してみました。コンセプトとしては、やはり両親の強健さを引き継いだ品種である事、N.vikingの風体にN.globamphoraの色合い、N.ventricosaの雰囲気が上手い具合に発現してくれたらと思っていますが、めっちゃ贅沢な希望ですね。(⌒∇⌒) 果たしてどんな子に育ってくれるでしょうか。今のところ完璧に期待を裏切っている様ですが…、唯、若干変化の兆しも…。(^-^;
未だまだ小さな個体でセルトレイ内で育苗中でしたが、一昨年の4月に7株程ビニールポットに鉢上げしました。成長はゆっくりですが、徐々にリーフジャンプする個体がでてきました。葉身がやや赤味がかって艶が出てきましたので、雰囲気的にはN.Nanbaraの形質が表れている様に思います。昨年になって少し大きくなった個体を4号プラ鉢に鉢上げしたところ少しずつですが大きくなり、直径15cm弱まで成長してくれています。発芽して丁度2年半ですから、腕の無い私にはこれが限度でしょうが…。最近はNO-2個体が徒長を始めた様です。
管理不手際により10個体程度しか残っていませんでしたが、昨秋里子に出まして何時の間にか3個体のみ手元に残っています。その内の1個体はビニールポットからブラ鉢に上げようと思いつつ失念していた様で、厳寒期は全く成長せずの状態でした。しかも未だに植替えできていませんでした(^^;。
最近になって一寸NO-2個体で変化が出てきたような感じがします。結構ズングリむっくりでリップがややN.viking寄りになった感じでしょうか。最終的にはこのNO-2個体を維持管理しバンバン増やしたいものです。下段写真左から、

1.種子親のN.viking(Green系)系。N.vikingにしては赤みが少なく、嚢がグ
  リーンで翼が臙脂色、リップがやや赤く染まる感じで、形はやや縦長となる
  が、比較的大きな嚢を付けてくれる
2.こちらが花粉親のN.Nanbaraで、これはロアーからややミドル寄りの補虫嚢
  ロアーはとても発色が良く種子親に似る。本種も高温、低温に良く耐えうる
  強健種
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1.こちらは2016年3月9日に撮った蒴果と種子。結実は比較的良かったが
  本種子の蒴果に大量の蜜が出てきており、種子が大分くっついた状態で播種
  時に難儀した
2.こちらは2016年5月17日に撮ったもので、発芽が始まった様子で比較
  的発芽日数は短かった。未だ6芽程度だが、これから更に発芽してくれるも
  のと期待
3.こちらから二枚は2016年6月4日に撮ったもので、こちらは播種鉢内の
  様子。ボチボチ発芽してきている
4.少しアップして撮ったもの。次々と発芽している
イメージ 2

1.2016年7月25日、第一陣として10個体をセルトレイに植付したとこ
  ろ。後5個体を植付ける予定だったが、一寸時間切れでこの日はここまでと
  なった
2.2016年7月31日、右縦5個体を植付けしたところ。この後20個体程
  別のセルトレイに植付したのだが、管理不手際で強光線に当ててしまいお陀
  仏となってしまった。( ;∀;)
3.2016年9月22日、左から二列から四列の計15個体が本種のもの。既
  に2個体は撃沈、後3個体も片足棺桶状態(´;ω;`)ウッ…
4.2016年11月6日に撮ったもので、その後の様子。どうも10個体だけ
  ましな様で、無事に成長して欲しいもの。結果的に残っているのはこれだけ
  になってしまったよ~(;O;)
イメージ 3

1.2016年12月29日、5個体植付けたが、10個体ほどしか見込みはな
  さそうな感じ
2.こちらから二枚は2017年4月15日に撮ったもので、こちらはセルトレ
  イのままになっているもので、多少大きくなってきた個体をビニールポット
  に鉢上げする予定
3.取り敢えず7個体をビニールポットに鉢上げした内の6個体の様子
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1.こちらから三枚は2017年5月31日に撮ったもので、こちらは7個体の
  内、6個体のその後の様子。手前の2個体はやっとリーフジャンプし始めた
  様だね~(^O^)。今秋中には何とか直径10cm程度を目指したいもの。本
  種は低温には弱そうな感じ。気温の上昇でやっとお目覚めなのかもね~
2.こちせは7個体の内の1個体
3.3個体は何とかなりそうなので、この週末にはビニールポットに鉢上げする
  予定だが、残りの1個体はどうかなって感じ。もう1個体はすぐにでもお迎
  えが来そうな感じ
イメージ 5

1.2017年10月3日、鉢増し時の写真が見つからなかったので何とも言え
  ないが、多分6月頃に鉢増ししたものだと思う。何とか直径10cm少々ま
  で成長してきた。この個体をNO-1個体として管理する
2.こちらから四枚は2017年11月17日に撮ったもので、何れもNO-1個体
  左写真のその後だが、何とか順調に生育してくれている様だ
3.こちらは最新の捕虫嚢。徐々に色合いは出てきたが、未だ海の物とも山の物
  とも…
4.一つ前に出来た捕虫嚢
5.こちらは現在成長途中の捕虫嚢の赤ちゃん
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1.2017年7月28日、二番目に4号プラ鉢に鉢上げした個体で、NO-2個体
  として管理する。こちらは鉢上げしたばかりの株姿
2.2017年10月19日、ほぼ直射に近い状態で管理しているが、何となく
  良い感じ(*^^)v
3.こちらから六枚は2017年11月17日に撮ったもので、何れもNO-2個体
  こちらは現在の株姿。徐々に葉身が大きくなってきているかな
4.こちらは最新の捕虫嚢だが、色合いがめっちゃ悪~
5.現在成長途中の捕虫嚢の赤ちゃんだが、こちらも色合いが悪い(;´д`)トホホ
6.何れもNO-3個体で現在の株姿。未だビニールポットのままだが、この週末辺
  りには鉢上げしたい
7.こちらは一つ前に出来た捕虫嚢
8.こちらは最新の捕虫嚢。3個体の内一番赤味が強そうで、最終的にはこの個
  体が残るのだろうか(・・?
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1.こちらから六枚は何れもNO-1個体で、2018年5月25日に撮ったもの。
  この個体はあまり生長は良くない感じ。唯、地際から腋芽が発生してきてい
  る模様
2.地際の腋芽をアップ。未だ小さいが既に着袋が始まっている
3.こちらは蓋が開いたばかりの最新のロアー
4.こちらは一つ前に着いたロアーだが、一寸歪な感じだね~(^-^;
5.こちらは二つ前に着いたロアー。ボチボチ発色は良い様だが、両親には何と
  なく似ていないよね
6.次に成長途中のロアーの赤ちゃん
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1.こちらから八枚は何れもNO-1個体。こちらから四枚は2018年8月3日に
  撮ったもので、こちらはこの時点での株姿。最初はこちらの方が成長は良か
  ったが、最近はNO-2個体よりもやや遅い
2.株元の様子。腋芽が発生し既に着6嚢が始まっている様だね~(^^♪
3.着袋はまあボチボチの様だ
4.最新の補虫嚢。NO-2個体と比べややスレンダーな感じ
5.こちらから四枚は今朝2018年11月29日に撮ったもので、こちらは現
  在の株姿。多少は大きくなったが、NO-2個体よりやや遅め
6.株元の様子。腋芽もチマチマではあるが大きくなっている
7.一つ前に着いたロアー
8.最新のロアーを掌に取ってみた。大きさは未だこれくらい
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1.こちらから四枚は2018年5月25日に撮ったもので、四枚は何れもNO-2
  個体。NO-1個体に比べ成長は旺盛な感じ。唯、補虫嚢は一寸ね~(・・?…
2.こちらは蓋が開いたばかりの最新のロアー
3.こちらは一つ前に着いたロアーで、雰囲気的に種子親に似ているだろうか?
4.生長途中の補虫嚢の赤ちゃん。鉢に挟まれて成長していたせいか歪な感じ
5.こちらから四枚は何れも2018年6月28日に撮ったもので、こちらはこ
  の時点での株姿。若干だが大きくなってきている雰囲気が…
6.一つ前に着いたロアー。結構色合いは濃くなってきた感じ
7.最新のロアー。ズングリむっくりになってきただろうか
8.生長途中の補虫嚢の赤ちゃんイメージ 9

1.こちらから八枚は今朝2018年11月29日に撮ったもので、何れもNO-2
  個体。こちらは現在の株姿。NO-1個体よりも成長は良い様だ。補虫嚢も良い
  感じに着いている
2.株元を覗いたところ。腋芽が2芽発生してきており、大きな芽は既に着袋も
  始まっている
3.結構ズングリむっくりの補虫嚢が群がっている様子
4.こちらは出来て間もないロアーで、色合いもやや薄目
5.一つ前に着いたロアー。この寸胴な形とリップが何となく良い感じ(*^^)v
6.二つ前に着いたロアー
7.三つ前に着いたロアー。形は何れも同じで一寸小さめってとこだろうか
8.こちらは地際から発生した最初の腋芽に着いた三番目のロアー。この時点で
  フォルムは既に寸胴(^-^;
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1.こちらから二枚は2018年5月25日に撮ったもので、何れもNO-3個体。
  こちらは現在の株姿。植替えする筈が失念してしまっており、2017年の
  秋よりも作落ちしてしまった感じ。今週末には何としてもプラ鉢に鉢増しし
  たいものだ
2.こちらは最新の補虫嚢。随分退化した感じだが、植替えすれば良い感じにな
  ってくれそうな雰囲気プンプン
3.こちらから四枚は何れもNO-3個体で、今朝2018年11月29日に撮った
  もの。こちらは現在の株姿。植替えようと思いつつズルズルと今日まできて
  しまった。何か来春以降になってしまいそう。ほったらかしなのでちっとも
  大きくなってない
4.最新のロアー。色合いは結構良い感じになりそうな雰囲気(・・?
5.一つ前に着いたロアー
6.二つ前に着いたロアー
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