本日は、N.viking var boatform ×sib(Green系)×Kuchingensis Redの交配‐その8について紹介します。

①交配番号 :NO.22
②交配親  :N.viking var boatform ×sib(Green系)[♀]×Kuchingensis Red[♂]
③交配日  :2013年9月15日
④採取日  :2013年12月7日
⑤播種日  :2013年12月7日
⑥発芽確認日:2014年1月31日

種子親は、N.viking var boatform同士を掛け合わせたsib-crossで、ぷりんさんが作出されたものを2010年9月に分譲していただいたものです。嚢付きが良く、比較的大きくなり見応えがあります。それにN.vikingは兎に角花付きが良く種子がとても充実する傾向にありますので、交配親としてとても重宝します。
一方種子親は、N.ampullariaとN.mirabilisの自然交雑種で、非常に根張りが良く成長も早い育てやすい品種です。このRedは、N.Kuchingensisの中でも特に成長が早い様です。
この二種を交配してみました。コンセプトとしては、やはり両親の強健さを引き継いだ品種である事、N.vikingとN.ampullariaの丸い形が最大限発現する事を目指しましたが、現在ではまあ思惑の半分程度といったところでしょうかね。
2014年の1月末に発芽を確認して、本葉が展開し始めた5月初旬に連結ポットへ植替えをしました。成長も早い様で、9月にはビニールポット上げを開始しました。そして2015年の4月からはいよいよ縦長ブラ鉢へ植替えを開始しました。それ以降ボチボチ良い感じの補虫嚢を付けてくれるようになりましたので、結構将来有望ではないかと親バカながら自負していました。ヾ(@^▽^@)ノ 最初に植替えした個体をNO-1とし、それ以降NO-2~NO-4を残していましたが、現在はNO-1~NO-3の3個体を残しています。
NO-1個体は周年温室内で管理しており、2m以上徒長していましたのでカット、腋芽も既に1m以上徒長しています。花粉親のN.Kuchingensis Redに似て、良く開花し花粉は非常に多い様です。NO-2とNO-3はチマチマ成長を続けています(^^;。下段写真左から、

1.種子親のバイキング・グリーン系。バイキングにしては赤みが少なく、嚢が
  グリーンで翼が臙脂色、リップがやや赤く染まる感じで、形はやや縦長とな
  るが、比較的大きな嚢を付けてくれる。これはミドル辺りの嚢
2.こちらが種子親のクチネンシス・レッド。本種もぷりんさんからお譲りいた
  だいたもので、とても強健で育てやすい品種。ロアー~ミドル辺りまでは良
  く着袋してくれる。アッパーはアンプに似て付きが悪くなる。これはミドル
  の嚢
3.蒴果と種子。種子は非常に充実したものが多かった。きっと相性がいいのだ
  ろう
4.2014年4月17日、発芽から2.5ヶ月程度経過し大分本葉も展開し始
  めてきた。5月連休中には連結ポットへ植替えできそうかな?
5.植替え当日の2014年5月7日に撮ったもので、播種鉢から取り出した実
  生。二枚目の本葉が展開し始めた実生で、爪楊枝に取ってみた。根は3~4
  mm程度だが、これ位の苗だと結構長い。同じ位の苗でも未だ根が伸びてい
  ないものもあれば、1mm前後のものもあり、徐々に生育に差が出ている
6.2014年5月7日、連結ポットに植え替えた状態を撮ったもの。無事に活
  着して欲しいものだが・・・。今まで植替えた実生は温室内設置のワーディ
  アンケースにいれて管理していたが、既に飽和状態で置く場所がなくなった
  従って100円ショップでプラッチックケースを入手し、それに入れて管理
  している。2~3段重ね置き出来るので便利
7.2014年6月5日に撮ったもの。何とか全ての株が持ち堪えてくれている
  様子。ほんの一寸だが大きくなった株もあるかな?
8.少し拡大した状態、無事に全株活着して成長して欲しいもの
イメージ 1

1.2014年8月4日、少しずつ大きくなっているが、随分成長に差がある
2.2014年9月7日、個体によってははみ出してきたものがある。そろそろ
  ビニールポットへの植替えが必要な時期かな
3.2014年9月12日、取敢えず大きな個体をビニールポットへ植替えした
  ところ
4.2014年12月22日に撮ったもので、気温の低下と共に成長は芳しくな
  くなってきた
5.これも同12月22日に撮ったもので、補虫嚢をアップ。少し色が載ってき
  た感じ。何となく赤味が強い個体になりそうな雰囲気?
イメージ 2

1.2015年3月20日、昨年9月にビニールポットへ鉢上げした個体が、お
  およそこれ位まで大きくなってきた
2.2015年4月30日、これは左写真の株とは別の個体だが、縦長ブラ鉢に
  植替えたところ。以降NO-1個体として管理
3.2015年6月7日、やや大きめの葉身が展開してきた
4.2015年6月30日、更に大きな葉身が展開してきている。いよいよ本格
  的な成長モード?
5.こちらは2015年7月20日に撮った草姿。良い感じで生長してくれてい
  るが、一寸葉が赤いかな。やや葉焼けぎみといったところだが、まあ大丈夫
  だろう(゚ー゚)
6.2015年10月20日、強光線下で育ててきたせいか一寸葉焼けがひどく
  なったが、枯死する雰囲気ではないので大丈夫だろう
7.2016年1月31日に撮ったもの。晩秋辺りから終日温室内で管理してい
  るため、一寸日照不足になり最近の葉身は青瓢箪気味
イメージ 3

1.2015年5月14日、何となく色が付き始めた感じの嚢
2.2015年6月2日、次の嚢が完成した。徐々に柄、色合いが増してくる
3.2015年6月30日、次の嚢が完成。柄、色合いが増すと共にややぽっち
  ゃり体型になってきた
4.2015年7月10日に撮ったもので、更に次の嚢。いよいよ良い感じの色
  合いになってきた
5.こちらは2015年7月20日に撮った最新の補虫嚢。色合い、形共に良く
  なってくるねぇ~。親ばかかもしれないが、この交配種は良いものになって
  くれそうで期待大(・-・*)
イメージ 4

1.2015年8月23日、色合いはマアマアだが斑模様は目立たなくなった
2.2015年9月8日、出来て間もない嚢。これはとてもはんなりしいた色合
  いが良い感じ。掌に取ってみたが大きさは未だこれくらい
3.2015年10月20日、リップの丸い形状は花粉親のN.Kuchingensisに似
  た感じになる
4.こちらから四枚は2016年1月31日に撮ったもので、こちらは三つ前に
  出来た嚢
5.こちらは二つ前に出来た嚢で、色合いはややどす黒い感じ
6.こちらは一つ前の嚢。リップの真丸な形状が一寸愛らしいかな(*^-^*)
7.最新の嚢で色合いは未だめっちゃ薄いが、徐々に色付く
8.こちらは最新の嚢を正面寄りから撮ったもので、リップには僅かにストライ
  プが載る
イメージ 5

1.こちらから七枚全て2016年9が10日に撮ったもので、こちらは三つ前
  にできた嚢で、未だ赤味が残っている
2.こちらは二つ前に出来た根ので、色合いが薄くなってきた。襟の部分が何と
  なくヒラヒラした感じの特徴的な雰囲気になりつつある
3.こちらは一つ前にできた補虫嚢
4.こちらは最新の補虫嚢で、尻すぼみの形になってきた。いよいよミドルから
  アッパーへ変身~か!
5.左写真の嚢のリップをアップしたもの。このリップはこれ以降どうも内側に
  反り返る感じでは無く、ヒラヒラ状態のままの様である。これが固定してく
  れれば面白いかも!(^^)!
6.次に生長途中の嚢。蔓がいよいよカールしてきたぞ~
7.いよいよ花穂が発生してきた。雰囲気的にはどうも男の子の様であるが・・・・
イメージ 6

1.2016年5月24日、ほったらかしになっていたビニールポット苗を鉢増
  しした様子。この個体をNO-2として管理
2.2016年6月17日、NO-2個体に出来た補虫嚢だが、いやに縦長だ
3.2016年8月23日、いよいよ腋芽が発生し、それに出来たロアー。良い
  色合いになってくれそうな予感が・・・・
4.こちらから五枚は2016年9月10日に撮ったもので、何れもNO-2個体。
  こちらは戸外直射ガンガンで栽培中の草姿。特に問題なさそうだね~
5.左写真の株元をズーム、腋芽が順調に成長してきている
6.こちらは二つ前に出来た補虫嚢
7.こちらは最新の補虫嚢。やや面長な感じ
8.右の嚢が一つ前にできたもので、真ん中が現在生長中の嚢、左奥に僅かに映
  っているのが二つ前に出来た補虫嚢
イメージ 7

1.2016年7月2日に撮ったもので、ビニールポット苗を鉢増ししたNO-2個
  体。遮光がやや強かったせいかヘロヘロ状態
2.こちらから三枚は2016年9月10日に撮ったもので、こちらはNO-2個体
  のその後
3.こちらはNO-2個体に出来た最新の補虫嚢
4.同じく一つ前にできた補虫嚢。何れも色合いがとても薄く、今のところ何の
  特徴もなさそうな感じ。何れ化けてくれるだろうか
5.2016年7月2日に撮ったもので、ビニールポット苗を鉢増ししたNO-3個
  体。こちらもNO-2個体と同様に遮光がやや強かったせいかヘロヘロ状態
6.こちらから三枚は2016年9月10日に撮ったもので、こちらはNO-2個体
  のその後
7.左手前が最新の補虫嚢で、右奥が二つ前の補虫嚢。この個体は他の個体に比
  べリップが大分大きな感じ
8.右の補虫嚢は一つ前にできたもので、左は三つ前のもの。リップ辺りが将来
  化けてくれることを期待したいもの
イメージ 8

1.こちらから六枚は全てNO-1個体。こちらは2016年9月21日に撮ったも
  ので、既にミドルからアッパー寄りだろうか。色合いは殆ど無くなった
2.2016年10月13日、いよいよアッパー辺りだろうか
3.2016年12月14日、左写真のその後だが、やや色合いがくすんだ程度
  で殆ど変わり映えはしない
4.2016年11月27日、腋芽に出来た捕虫嚢だが、未だロアー辺りだろう
  が、めっちゃdirtyな色合い(#^^#)
5.こちらから二枚は2017年8月15日に撮ったもので、こちらは主茎に出
  来たアッパー。若干リップの縁が内側に巻き込む感じになった
6.開花真っ盛りといったところか、こちには二番花だが花粉の量が極めて多い
  右端に僅かに映っている花穂の枯れたものも本種のもので一番花
イメージ 9

1.こちらから六枚は全てNO-2個体。こちらは2016年10月5日に撮ったロ
  アー。形は若干縦長だが色合いは濃い
2.蓋が開き始めたばかりのロアー
3.2016年10月16日、最新のロアーで色合いはかなり濃く、出来立ては
  艶々感があって良いよね~
4.こちらから四枚は2017年8月15日に撮ったもので、こちらは全体の株
  姿。セルトレイからビニールポット、その後のプラ鉢への鉢上げが遅かった
  ので、成長度合いはNO-1個体と比べ雲泥の差
5.株元の様子で、腋芽が2芽成長してきている。戸外の無遮光管理なので、株
  自体はガッチリしていると思う
6.こちらは主茎に出来た最新のロアー。色合いは濃い目だが、ぽっちゃりから
  やや寸胴になってきた
7.こちらは腋芽に出来たロアー
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1.こちらから四枚はNO-1個体。こちらは2017年10月17日に撮ったもの
  で、主茎に着いたアッパー。リップには僅かにストライプが入る
2.20017年11月11日、腋芽がある程度徒長しそれに着いたミドル辺り
  の補虫嚢。未だ色合いは載っておりリップにストライプが入っている
3.こちらから二枚は今朝2018年9月5日に撮ったもので、こちらは腋芽に
  着いたアッパー
4.こちらも腋芽に出来つつあるアッパーの赤ちゃん
5.こちらから四枚は何れもNO-2個体。こちらから四枚は2017年10月17
  日に撮ったもので、こちらはこの時点での株姿。既に雄花が開花している
6.地際の様子で、既に腋芽が2芽成長してきており着袋も始まっている
7.こちらは主茎に着いたもので、一つ前の補虫嚢
8.こちらも主茎に着いた最新の補虫嚢。少し色合いが薄くなってきた様な…
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1.2017年10月17日に撮ったもので、NO-2個体の地際から発生した腋芽
  に着いたロアー
2.こちらから四枚は何れも今朝2018年9月5日に撮ったNO-2個体。こちら
  は現在の株姿。ずっと戸外で直射バンバンで栽培しているもの。茎の途中か
  ら1芽及び、地際から2芽腋芽が成長してきている
3.茎の途中から発生してきた腋芽に着いた最新の補虫嚢
4.こちらも茎の途中から発生してきた腋芽に着いたもので、成長途中の補虫嚢
  の赤ちゃん
5.こちらは主茎に着いたミドル寄りの補虫嚢。N.Kuchingensis Redそのもの
  って感じ
6.地際から発生した腋芽に着いたロアー
7.主茎は昨年開花したところから二芽に分かれ、各々に花穂が上がってきた様
  子。この個体は♂である
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1.こちらから六枚は何れもNO-3個体で、2018年8月3日に撮ったもの。こ
  ちらはその時点での株姿。この個体は温室内で栽培しているが、温室内の吊
  スチールに葉が当たっていた為、無残にもその箇所が葉焼けしているよ~
2.地際の様子。腋芽が3芽発生し成長してきており、既に着袋も始まっている
3.こちらは二つ前に着いた補虫嚢
4.こちらは一つ前の補虫嚢。既に翼は小さくなってきておりロアーの最終段階
  だろうか
5.蔓も後ろに回っていよいよミドル辺りといったところだろうか。この個体は
  リップり形状がNO-1個体と大分違う様だ
6.地際に発生した腋芽に着いたロアー。ポッテリとしているね~(^O^)
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