本日は、N.viking var boatform sib × gracilis dark-purpleの交配‐その8について
紹介します。

①交配番号 :NO.04
②交配親  :N.viking var boatform sib × gracilis dark-purple
③交配日  :2012年7月21日
④採取日  :2012年9月13日
⑤播種日  :2012年9月16日
⑥発芽確認日:2012年11月5日

本種は発芽から3年10ヶ月経過し、昨年の9月には雄花が開花しましたので、既に成株になったものと思います。既に二株で開花しましたが何れも♂でした。やはり両親の特徴か開花し易いようです。今年も雄花が開花し既に終わりつつあります。何れの株も雄花でして、後数株未開花株がありますので、♀であることを祈りましょう。
本種の交配コンセプトは、N.vikingの形状を維持しつつ、N.gracilisの様に小型で、色合がダークパープルに近い感じになる事をイメージしましたが、実際にはN.gracilisに非常に良く似ている様に思います。N.vikingの様な襟、形には程遠いですね。若干房飾りが大きくなる程度です。N.gracilis若しくはN.trichocarpaの様な雰囲気でしょうか。唯、両親に似て夏場は良く着袋してくれるようです。それに冬場の低温期でも、日中しっかり陽に当ててやればしっかり着袋してくれますので、至って強健と言えるでしょう。一応「リビングネペン」の部類として合格でしょうか。!(^^)!
ミリオンベルの様に小さな補虫嚢が鈴なりになってくれる事を想像し、3株寄せ植えの吊鉢仕立てを1鉢作ってみました。腋芽もボチボチ成長してきており、昨夏はN.gracilisの植生であるグランドもどきの嚢が沢山地面に出来ていました。この腋芽も少しずつですが生長してくれています。
ダークブラウンの色合いから赤味の濃いもの、そしてグリーンっぽいものなどが出てきています。1株植えのダークブラウンの個体と、色の濃いもの、中間、薄いものを3株寄せ植えにした鉢を最終的に残す予定ですが、他の個体で♀が判明しましたらその株も残そうと思います。果たして残りの株の雌雄は如何に。今夏辺り開花してくれると思っていましたが、開花してくれませんでしたね~。まあ、期待しつつ気長に待つことにしましょうか。下段写真左から、

1.種子親のN.viking var boatform ×sib。一般的には赤系統が多いN.viking
  の中で、この子はグリーンっぽい発色で良く着袋してくれることと、腋芽が
  発生し易くブッシュ状になること、そして花上がりが非常に良い個体だと思
  う。嚢の形状はやや縦長だが、結構大きくなる(我が家では個体識別のため
  グリーン系と呼称)
2.花粉親のN.gracilis dark-purple。発色は少し濃くなったりやや薄かったり
  と、あまり安定してくれない感じ。ダークパープルとまでは言えない雰囲気
3.蒴果と種子。種子は充実したものが多かった。きっと相性がいいのだと思う
4.発芽して4ヶ月弱経過した2013年2月27日に撮った実生。既に12株
  は先発でセルトレイへ植え替えているが、全体的に本葉が1~2枚展開して
  きたので、ボチボチ本格的な植替え時期
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1.2013年1月31日、先発で播種鉢の実生を連結ポット(1ポット:4×
  4cm)に植え替えたところ。結構実生があるので、全部終わるには2~3ケ
  月かかるかもしれない
2.2013年7月10日、最初のポット上げの様子。少しずつ大きくなってき
  ている様に思う
3.2013年9月2日、ボチボチ大きくなってきたので、ビニールポットに植
  替えようと思い株を抜いた所。株の大きさに比べて根回りは少ない感じ
4.2013年9月4日、ポット上げの状態を撮ったもの
5.2013年7月1日、4cmポットが無かったので、こちらは小さな連結ポ
  ット(1ポット:2.5×2.5cm)に植え付けて1ケ月程度経過したもの
6.2013年8月31日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)のその
  後の状況。結構成長が早く、隣の領土へ侵入してきたので植替えが必要かも
  しれない
7.2013年9月1日、連結ポット(1ポット:2.5×2.5cm)植えの苗
  を連結ポット(1ポット:4.5×4.5cm)へ植替えをしたところ。結構
  重労働で、苗は未だ沢山ある。フゥ~
8.2013年11月21日に撮った連結ポット(1ポット:4.5×4.5cm)
  苗の様子。随分大きくなってきた
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1.2014年4月3日、6cmビニールポットへ植替えして少し経過したもの
2.2014年5月2日、こちらは先行して2株をビニールポットへ植替えして
  いたもの
3.2014年7月27日、大きくなった個体を3.5号ブラ鉢へ上げた様子
4.2014年9月12日、左から二枚目の個体のその後を撮ったもの。株は小
  さいながら結構鈴なりになってくれた。本種は両親譲りで、高温時に元気モ
  リモリで良く着袋してくれる。この個体は無遮光で育てているが、光をとて
  も好む感じ
5.2014年9月14日、結構パープル?臙脂色といった方が良いかもしれな
  いが、中々良い感じの発色だと思う。結構気に入った個体
6.2014年9月26日、一番左の写真のその後。この夏で結構大きくなって
  きた。今このトレイ内の株は3株寄せ植え以外殆ど出てしまったので無い
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1.2014年10月17日、何れの個体も概ねこの様な感じの色合いが多い
2.2014年10月18日、我が家を去る日も近い個体群。出先でも元気で成
  長しておくれ。。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
3.2014年11月29日、左の個体群の中から3株残しておいたものを、吊
  鉢に寄せ植えにするため、ビニールポットから抜いた状態。種子親に似て根
  張りは良さそうな感じ
4.同日の11月29日、吊鉢に寄せ植えした状態。今はスカスカ状態だが、来
  夏辺りは鈴なりになってくれることを切に期待したい
5.こちらは2014年12月28日に撮ったもので、こんな色合いの個体は非
  常に少ない
6.これも同12月28日に撮ったもので、概ねこんな色合いの個体ばかり。大
  分気温が低下してきたので、あまりパッとした感じの嚢はできなくなったが
  来春以降に期待しよう
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1.2015年1月6日、気温が低いので嚢自体小さいが、発色は中々のもの
2.2015年2月19日、1年の内で一番寒い時期だが着袋は中々良い
3.2015年3月27日、順調に着袋中
4.2015年4月10日、ビニールポット苗を少しずつ鉢上げしているところ
  で、根鉢を抜いた状態。まあ、ボチボチの発根量か
5.縦長ブラ鉢に植え付けた様子
6.2015年7月14日、こちらは未だビニールポットのままの個体で、育種
  トレイに詰め込んでいる状況。今年は色合いの良い個体同士を寄せ鉢にして
  みようかな
7.こちらから二枚は2015年7月25日に撮ったもので、こちらは昨年11
  月に3株寄せ植えした個体。上写真左から4枚目の鉢のその後で、腋芽がも
  さもさ発生中、小さなグランドもどきの嚢が沢山。まさしくN.gracilisの植
  生そのものといった感じ。10月頃にはどんな感じになっているのだろうか
  鈴なりになってくれていたら良いな~
8.この鉢には色の濃いモノ、中間、薄いものと3株寄せ植えしており、これは
  色合いの薄い個体。右の嚢は親芽に出来たもので丁度10cm、大きさ的に
  はこれ位がMaxだろうか。真ん中及び左の未開の嚢は腋芽に出来たもの
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1.2015年9月10日、ダークブラウンの個体を掌に取ってみた。概ねこれ
  位の大きさで10cm少々
2.2015年9月14日、中々良い感じの色合いになったミドル辺りの嚢
3.2015年9月16日、3株寄せ植えの個体。腋芽も少しずつ成長し着袋し
  てきているので、徐々に賑やかになってきた
4.同9月16日に撮ったダークブラウンの個体。既に開花間近の雄花
5.2015年9月29日、戸外の物干し竿に吊るして栽培しているが、一体誰
  だ(`‐●_‐´怒)ムッ 結局犯人逃亡で見つからず。まあ戸外では良くある事 
6.2016年2月6日に撮ったダークブラウンの個体だが、大分色合いが薄れ
  てきた
7.こちらから二枚は2016年2月7日に撮ったもので、こちらは左写真の株
  全体。この株だけ一向に腋芽が発生しない。今春以降に期待しよう
8.こちらは3株寄せ植えの個体。1個体は昨夏既に開花したが♂だった。こち
  らも枯れた花穂が虚しく残っている。(*^-^*)
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1.2016年4月22日、上段右から二枚目写真の1株植えダークブラウンの
  個体で、やっと腋芽が発生してきた。めっちゃ遅っ!
2.2016年7月4日、左写真の腋芽がある程度生長したものに出来たロアー
  で、赤味がやや強い感じ
3.こちらから三枚は2016年7月26日に撮ったもので、こちらは3株寄せ
  植えの個体の腋芽に出来たロアー達
4.こちらは3株寄せ植えの個体の主茎に出来たミドル辺りの嚢
5.こちらも3株寄せ植えの個体の主茎に出来た嚢で、既にアッパー辺りかな?
6.2016年8月17日、ダークブラウンの個体で、屋外で遮光なしでバンバ
  ン育っている。左端写真の腋芽に出来た補虫嚢
7.こちらから二枚は今朝2016年9月1日に撮ったもので、こちらは戸外直
  射バンバン栽培のダークブラウンの個体。左端写真の腋芽がこれ位に育って
  きた。主茎は曲がりながら伸びている。花穂が左上に見えるが、ボチボチ開
  花は終了しそう
8.こちらは3株寄せ植えの個体で、温室内で栽培しているため、やや光線量が
  少ない。この嚢たちは全て腋芽に出来たロアーだが、未だ数的に一寸物足り
  ないね~。主茎は既に1m近く伸長しており、鉢を動かせなかった(*^^)v
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