本日は、N.gracillima×viking var boatform ×sib(Red系)の交配 その3について
紹介します。

①交配番号:NO.16
②交配親:N.gracillima[♀]×viking var boatform ×sib(Red系)[♂]
③交配日:2013年7月27日
④採取日:2013年10月12日
⑤播種日:2013年10月27日
⑥発芽確認日:2014年1月7日

種子親のN.gracillimaは、マレー半島東側タハン山、タピス山などの標高1400~2000mに掛けて自生する高地性種ですが、比較的耐暑性もあり、冷房無しでも育てる事ができます。唯、冷涼多湿な環境でないと中々着袋してくれないのかもしれません。
一方のN.vikingはboatformのsib-crossで赤みの強い個体です。特に耐暑性があり、非常に着袋し易く根部の発達が良く、腋芽もどんどん出て株立ちになる品種です。
以上の両親から、交配コンセプトとしては一寸欲張りかもしれませんが、、暑さ寒さにも強く、根張りよく、腋芽も発生し易く、良く着袋する子ができればと思って交配してみました。
種子は50粒程度採れましたが、見かけは結実している様でも、触ってみると殆ど充実していない状態でした。発芽するか疑問でしたが一応播種したところ、2ケ月以上経過した昨年の1月に2芽のみ発芽しました。その後少しずつ発芽して20芽程度になりました。本種は成長が非常に遅く、5月頃にやっと本葉が展開してきましたので、少し早いとは思いましたが連結ポットに植替えしました。その後少し成長した個体はビニールポットへ植え付けしていますが、他の株は未だあまり大きくなっていません。もう少ししたらビニールポットへ植え付けようと思います。他種の実生と比べ成長が遅い様でしたが、ビニールポットから縦長ブラ鉢に植替えしてから加速度的に生長してくれているようです。これからは気温も低下してきますので、徐々に緩慢な生長となるでしょう。下段写真左から、

1.種子親のN.gracillimaで、本来は魅力的な補虫嚢を付けてくれるはずだが、
  中々良い嚢ができない。結構耐暑性はあるが、冷涼多湿の環境でないと着袋
  も芳しくないのかもしれない
2.こちらはぷりんさんが作出されたboatform同士のsib-crossで、赤みの強い
  個体。大変耐暑性があり、非常に育てやすい品種
3.蒴果と種子。ある程度鞘は大きくなったものがあったが、種実は成長してお
  らずしいなが多く、まともに採取出来たのは僅かであった
4.発芽確認後4カ月程度経過した2014年5月13日に撮った実生だが、他
  品種と比べ成長が著しく遅い感じ
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1.2014年5月28日、未だとても小さい実生だがセルトレイに植え付けた
  真中二列の10個体が本種
2.2014年8月31日、セルトレイに植え付けてからは何んとか成長度合い
  が加速した雰囲気
3.2015年2月11日に撮ったもので、2014年9月25日にビニールポ
  ットへ鉢上げした個体
4.こちらも2月11日に撮ったもので、同9月25日にビニールポットへ鉢上
  げした個体で、この二株が一番成長している感じ。他の個体もボチボチセル
  トレイからビニールポットへ鉢上げしようと思う。これから徐々に光線量も
  増え、春に向かって気温も上昇してくれば少しはましな成長をしてくれるだ
  ろうか。期待したいところ
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1.2015年2月11日に撮ったもので、上段写真の右端の固体が、この右上
  の固体と同一
2.2015年5月7日、左写真の右上個体を縦長ブラ鉢に植替え(鉢増し)し
  た状態
3.2015年6月17日、いきなり倍以上のでかい葉を展開してきたぞ~
4.2015年7月16日、更に大きめの葉身が展開してきた
5.こちらは今朝2015年9月7日に撮ったもので、鉢増し後から生長が加速
  してきた。唯、これから気温が下がっていくので、全体的にこじんまりとし
  た生長になるだろう
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1.2015年6月17日、これだと何とも言えない嚢・・・・
2.2015年7月16日、斑模様が徐々に浮かび上がってきた
3.こちらも同7月16日に撮った別個体の嚢で、種子親に似て赤味が濃い感じ
4.2015年8月28日、まだまだ特徴は出ていないのだろう。唯単に嚢って
  イメージ
5.こちらは今朝2015年9月7日に撮った最新の補虫嚢。やや色合いが薄い
  が、両親に似てるような似てないような?もう暫くすれば個性を発揮してく
  れるだろうイメージ 4

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