本日は、N.smilesii×(ventricosa×densiflora)の交配‐その４について紹介します。
①交配番号：NO.14
②交配親：N.smilesii[♀]×(ventricosa×densiflora)[♂]
③交配日：２０１３年５月８日
④採取日：２０１３年７月１２日
⑤播種日：２０１３年７月１２日
⑥発芽確認日：２０１３年８月２０日
②交配親：N.smilesii[♀]×(ventricosa×densiflora)[♂]
③交配日：２０１３年５月８日
④採取日：２０１３年７月１２日
⑤播種日：２０１３年７月１２日
⑥発芽確認日：２０１３年８月２０日
種子親のN.smilesiiは、東南アジアの大陸部（タイ東北部、ラオス南部、カンボジア 、ベトナム西部など ）に分布。開けた砂質の草原やサバンナなどに自生し、乾季に耐えることが出来る様に、N.thorelii、N.viking等と同様に塊根性になっています。水切れを起こした場合や、野火などで地上部が枯れても、塊根部が生きていることが多く、そこからシュートが発生し復活します。厳しい環境に順応、進化してきた種類だと思います。
一方花粉親は、N.ventricosa×densifloraの二元交配ですが、両親が高地性種ですので寒さに強く、とても色鮮やかな嚢を付けてくれる優良な品種です。
一方花粉親は、N.ventricosa×densifloraの二元交配ですが、両親が高地性種ですので寒さに強く、とても色鮮やかな嚢を付けてくれる優良な品種です。
今回この三種混合になる交配をしたところ、無事に結実しましたので播種しました。唯、充実していると思われる種子は殆ど無かった様ですが、一応播種してみました。結果的に４芽のみ発芽しましたが、１芽は途中で力尽き、計３芽を連結ポットに上げました。しかし不注意で１芽潰してしまいましたので、現在２芽のみかろうじて生き残っている状況です。唯、その内の１株も非常に状態が悪くお迎えが来そうな感じが続いています。結局元気なのは１株ですが、大事に育て上げたいと思います。
やっと最近花粉親に似た色合いを発現してきた様です。これからどんな感じに育ってくれるのでしょうか。交配コンセプトは、根張りの良い、高温、低温に十分耐えうる個体です。下段写真左から、
やっと最近花粉親に似た色合いを発現してきた様です。これからどんな感じに育ってくれるのでしょうか。交配コンセプトは、根張りの良い、高温、低温に十分耐えうる個体です。下段写真左から、
１．種子親のN.smilesii、この嚢はロアーで、黄緑色の表面に嚢内面の赤い斑点
が表に透けて見える。翼が良く発達する。アッパーは細長いラッパ状になる
が、色合や柄の変化は特に認められない
２．花粉親のN.ventricosa×N.densiflora、どちらかと云うとデンシフローラの
２．花粉親のN.ventricosa×N.densiflora、どちらかと云うとデンシフローラの
影響が強く出た品種。ロアーは非常に美しい赤色から臙脂色を発現するが、
アッパーは淡緑色のみで、ラッパ状になり襟に良く目立つストライプが綺麗
に入る
３．蒴果と種子。N.smilesiiの種子はいつもこんな感じで、左右のひげが殆ど無
３．蒴果と種子。N.smilesiiの種子はいつもこんな感じで、左右のひげが殆ど無
く、結実しているのか分かり辛い。今回は殆どカスみたいな雰囲気だが、
一応播種する事にした
４．発芽から３ヶ月程度経過した２０１３年１１月２４日に撮った実生。４芽発
４．発芽から３ヶ月程度経過した２０１３年１１月２４日に撮った実生。４芽発
芽したが１芽は早くに逝ってしまった
１．２０１３年１１月２４日、本葉が２～３枚程展開してきたので、連結ポット
へ植替えしたもの。不注意で一番下の苗はこのあと潰れてしまった
２．２０１３年１２月２日、植替えてあまり経過していないので、殆ど変化はな
２．２０１３年１２月２日、植替えてあまり経過していないので、殆ど変化はな
い
３．２０１４年１月９日、ほんの僅かだが成長してきた感じ、下の苗は絶不調の
３．２０１４年１月９日、ほんの僅かだが成長してきた感じ、下の苗は絶不調の
様相
４．２０１４年２月１日に撮ったもの。気温が低いせいか、中々大きくなってく
４．２０１４年２月１日に撮ったもの。気温が低いせいか、中々大きくなってく
れない。春以降の成長に期待
５．２０１４年４月１６日、連結ポットから６．５cmビニールポットへ植替えし
たもの。下の株は何とか元気そうだが、上の株は一寸怪しい
６．２０１４年５月１２日に撮ったもので、下の元気な株の方。成長はゆっくり
６．２０１４年５月１２日に撮ったもので、下の元気な株の方。成長はゆっくり
だが、こちらは何とかなりそうな感じ
７．２０１４年６月３日に撮ったもので、上の元気のない株。何時お迎えが来て
７．２０１４年６月３日に撮ったもので、上の元気のない株。何時お迎えが来て
もおかしくない状態にある
８．同日の６月３日に撮った下の元気な株。最新の葉身がやや大きくなってきた
８．同日の６月３日に撮った下の元気な株。最新の葉身がやや大きくなってきた
ので、何とか無事に成長していきそうだが余談は許さない
１．２０１４年７月１６日に撮ったもので、割と元気の良い株
２．２０１４年８月２５日、一回り大きな葉身を展開し始めると同時に、嚢にも
花粉親の色合いが出てきた感じ
３．２０１４年９月１２日、着袋率は１００％
４．同日の９月１２日に撮った補虫嚢のアップ。中々良い感じの色合いになって
３．２０１４年９月１２日、着袋率は１００％
４．同日の９月１２日に撮った補虫嚢のアップ。中々良い感じの色合いになって
きた
５．こちらは昨日の２０１４年１２月４日に撮った調子の良い株。N.smilesiiに
５．こちらは昨日の２０１４年１２月４日に撮った調子の良い株。N.smilesiiに
似てか、既に小さな腋芽が発生してきている
６．こちらも昨日撮ったもので、補虫嚢をアップしたもの。最終的にどれ位の色
６．こちらも昨日撮ったもので、補虫嚢をアップしたもの。最終的にどれ位の色
合いになるのかは分からないが、楽しみにしたいところ。そろそろ素焼き鉢
への鉢増しを考えよう
７．これも昨日撮ったもので、瀕死状態のもう１株。何んとか生きてくれている
７．これも昨日撮ったもので、瀕死状態のもう１株。何んとか生きてくれている
が、全く予断を許さない状況であることは間違いない
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