4横綱の総当たりを楽しみにしていた名古屋場所。
序盤早々に稀勢の里、鶴竜の2横綱が休場、
照ノ富士、遠藤もケガで休場となり、
前頭4枚目の宇良、輝と上位陣との初顔合わせが実現。
西の横綱、日馬富士公平関は
闘志のボルテージが上がり過ぎ
ギアが入らないままのエンジン空ぶかしのような
初日からの2連敗スタートという痛いハンデを負う展開。
その後、歯車もトルコンもかみ合い
いつもの気合の入ったスピード勝負で6連勝。
9日目に宇良関との取組が組まれました。
かつての舞の海さんの活躍を思い起こさせる
予測できない動きの宇良。
おどけない顔と派手な桃色しめ込みが似合う
毎日観客を魅了するアイドル力士のステイタスを
新入幕3場所目にして確立した感があります。
初顔合わせの対戦で、
いきなり痛めている右腕を引っ張り込む奇策に出た宇良。
そのまま右に回りこまれて土俵に手をつき
横綱には痛い一敗でした。
立会い直後のとったり 9日目 日馬富士 vs 宇良 (From NHK-G)
対戦後も呆然とした表情でしたが、
勝利インタビューでも何があったか解っていないような表情のまま、
大坂アナの質問に最後は感極まって涙。
久々に琴線に触れるインタビューでした。
【一問一答】
Q:とったりに出たのは?
宇:いやあもう勝手に体が動いて…
Q:勝った瞬間はどうでした?
宇:いやあよくわからないですね…
Q:土俵を降りたあとも呆然としているように見えたが…
宇:いやあちょっと信じられないですね…
Q:横綱と対戦する喜びとそして勝ったということには…
宇:いやあもう何も出てきませんね…
力を出し切れてよかったです…
宇良関はもうここらへんで溢れる涙を止められなくなり、
くちゃくちゃの顔に…
大坂アナは泣きべその宇良関にさらに畳みかけ
Q:目頭が熱くなってますが、どんな思いが…
宇:いやあ力を出し切れて良かったです。
Q:今後につながる星ですか?
宇:明日も頑張ります。
Q:これからも土俵を沸かせてください。
宇:ありがとうございます。
涙を拭いながら退席する宇良…
公平ファンとしては悔しい負けですが、
この金星インタビューは人柄が見えて
初々しく好感が持てる答弁でした。
日馬富士関としても、金星を与えて是だけ素直に泣いてもらったら
勝敗は別として横綱冥利につきる心情だったのでは…
殊勲インタビューで感極まった宇良関 (From NHK-G)
そして、何をするか解らない若き策士宇良に対しては
懐に入れぬよう警戒して
両手づきや顔を張る立会いの力士が多い中、
日馬富士関は
いつもと変わらず正面からの真っ向勝負の突き刺さる立会いを
したがゆえいきなりのとったりに落ちてしまったわけだが、
信条としているその愚直なまでの全身全霊魂の相撲の取り口は
一ファンとして非常に清々しかった。
翌10日目の宇良vs高安戦、
宇良は懐にもぐろうとするのを何度も跳ね返されながら
流れの中で脚取りに成功し勝負あったかと思った刹那、
新大関のやけっぱちの土俵際の首投げが決まり、
その時右膝を打ち付け痛めてしまったもよう。
その後踏ん張りが効かない厳しい状況で
連敗モードに陥り6勝7敗となりましたが、
千秋楽まで何とか勝ち越して
来場所も番付前頭上位に定着して
3役を脅かす面白い存在であり続けて欲しいものです。
さあ、名古屋場所は残り2日まだまだ混戦に期待です。

