富山県高岡市は
青銅鋳物による仏具の製造、伝統工芸品の制作が盛んな街です

いや盛んだった街

今や活気もなく古びた街並みで
最近で湧いた話といえば
「おくりびと」の監督の出身地だと地名があがったことくらい…でした

そんな高岡市に今や
世界が注目する小さな有限会社が1つ

沢山の工場が潰れる中
有限会社「能作」は
世界への進出を成し遂げました

錫"すず"の特徴を利用し
簡単に曲がる箸置きや皿、グラスまで
日本橋三越はじめ
ニューヨークの近代美術館に販売され
銀座三越、パレス東京に出店
世界に誇る
日本の匠、技術、民芸品となりました

感動したのは
社長の努力と発想力

潰れそうな能作に婿に入り
工場で働いていたところ
近所から
子どもを連れた母親が見学にきて…
「あんな人になりたくないなら
沢山勉強して立派になるんだよ!」
と子どもに言い放ったといいます。
自分がやっていることは
自分の仕事は
あんな人になりたくないならと言われるような事なのか…と
その日から能作さんは
あくる日もあくる日も
血尿が出るほど
働き働きとおし
錫を使った新しい商品開発に没頭し
行き着いたのが
錫の風鈴だったそうです。
少しずつ商品をおいてくれる店を
東京を廻りながら増やし
めげることなく
改善と発想の転換を繰り返し
なんと…
パリのメゾン.エ.オブジェ


メゾン.エ.オブジェといえば
世界中のインテリアを扱うバイヤーが買い付けにくる展示会で、私も一度高い入場料を払い見に行きました

何万と出店するメゾン.エ.オブジェでバイヤーに目をつけられるということは、この世界で名が残るに等しい

まさかあの展示会に故郷の田舎から出店したなんて夢にもおもいませんでした

田舎にも、しっかり世界をみている人がいたこと
くじけず前に進み、成功を成し遂げた人がいたこと
鳥肌がたち
涙が出る程の
何とも言えない感動を覚えました

今では
能作には
職人になりたいという若者が次々と
跡を絶たないようです
「あんな人になりたくないなら」
と言われた人が
なりたくてもなれない程の
結果を次々だす人になっている

「夢は叶う

「努力は必ず報われる」
この2つはわたしの絶対
少しずつでも
こうしたい
こうなりたいという
目標を掲げて
そこに向かって歩けば
きっと
色々つかむ事が出来るはず
能作の社長に
思い起こされた5月の出来事
