尾道には、
『分別戦隊エコレンジャー』というのが、いる。

尾道市内を回るゴミ回収車に、
写真がはってあるのだ。

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-エコレンジャー2

去年、
ゴミ回収車の写真を発見し、
当時『海賊戦隊ゴーカイジャー』にハマっていた息子は、
興味津々。

「どこにいったら、エコレンジャーにあえるの?」
「さ……さぁ、どこにおるんじゃろうねぇ」



その頃の私は、
エコレンジャーは架空の(?)キャラだと思っていたのだが……



今年のGW、尾道の大きなイベント「みなと祭り」にて、
エコレンジャーを発見!!

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-エコレンジャー改

なぜか、エコレッドだけが男性で、
あとの4人はすべて女性。(変身スーツにスカート付き)

ダンナは、
「あれって……バイクのメットに着色しただけじゃん」

なるほど。


エコレンジャーを前に、息子はもじもじドキドキ。
写真を撮ったあとは、
「エコレンジャー、かっこよかったね!」
と、感激の様子しきり。

広島文化交流会館まで、ゴーカイジャーショーに行ったときの握手会と、
まったく同じ様子。


ちなみに、
ゴーカイジャーはコチラ↓

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-ゴーカイジャー

どう見ても豪華。



どうやら、
それっぽかったら、細かいところはどうでもいいらしい、息子。



その後、ネットで調べたら、
なんと尾道市立図書館に、エコレンジャーのDVDが置いてあることがわかった。

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-エコレンジャー3

手作り感満載のそのDVD、
さっそく借りてみたところ、
女性は、ピンクとブルーだけだった。



なんとこのエコレンジャー、
今年、息子の幼稚園にも来たのだ。


「きょう、エコレンジャーがきたよ!ゴミのおはなし、したよ」
夕方、自宅にて興奮して話す、息子。

「でも、レッドとグリーンしかいなかったよ」

「来たのは、2人だけだったん?」

「あとね、ハカセっていうおじさんもいた」

「……なるほど」

どうりでその日の朝、
息子を幼稚園に連れて行くと、
3人のオジサンが、いろいろな資材をトラックから幼稚園に運んでいたわけだ。



もっとエコレンジャーのことを知りたい方は、コチラ
http://www.jichiro.gr.jp/jichiken/report/rep_aichi33/13/1315_jre/index.htm
Nanaさんは、赤ちゃんを連れてやってきた。


(一応)第2回、打ち合わせの会場は、
JOHN burger and cafe

尾道市民はもちろん、私達避難・移住者の御用達。
私達にとって、美味しい、安心、のお店。


平日昼間のため、トモキチさんは不参加。
ノカさんとユミコさんは、Nanaさんとはじめましての挨拶から。

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-野菜2回打ち合わせ


自己紹介から、
関東の話、避難・移住の話になる。

印象的だったのは、
「自分の子と同じような年の子が集まると、半分くらいがアレルギー持ってる。
 多すぎじゃない?
 私は、放射能の影響を疑ってるんだ」
という、Nanaさんの話。

Nanaさんのお子さんは、震災後に生まれた子。
私の息子のときには、半分がアレルギーなんてシチュエーションは無かった。



そして、本題に入る。


「尾道の情報をまとめたホームページは、私も必要だと思ってた。
 カンタンなので良ければ、1週間から1ヶ月くらいで、すぐできる。
 でも、3ヶ月くらいかけて、きちんとしたホームページを作った方がよいのでは?」

と、Nanaさん。

すかさず、皆からいろいろな意見が出る。

「尾道のお店の情報も載せたい。
 放射能や農薬のこと、食べ物が安心なお店」

「尾道って、雑貨屋さんとか、意外に素敵なお店やお洒落なお店がある。
 それを知らせたい」

「尾道はもっとすごい田舎だと思ってたら、そうでもなかった(笑)
 そういうことを先に知れていられたら」

「私達のやろうとしていることに賛同してくれるお店を紹介し、
 掲載料として、いくらかでも資金を援助してもらう形もできそう」

「情報を1人が更新していくのは限界があるし、嗜好も偏るから、
 誰でも情報を載せられる形がほしい」


ホームページに関しては、
Nanaさんの負担が少ないように、まずはとりあえずの小さいものから始めることになった。

野菜販売の売り上げが出るようになってから、少しずつホームページ開設の報酬を払っていく形がいいだろうと、そういう話も皆で納得したが、
まだ今は、無事販売まで辿り着けるかどうかも、わからないのだ。



「販売して売り上げが出るようになったら、会社の形などにしていかないといけないんだろうか?」

「それは、おいおい考えればいいんじゃない?」

「でも、悪いことを考える人に攻撃されることになっても困る。
 お金を扱うのだから、きちんとした形が必要では?」

「NPOだと、どうだろう?」

「個人事業主でいけそうな気もするけど」

「そのあたり、トモキチさんにも知識をもらって、
 あと、実際にNPOを立ち上げた人にも、詳しいことを聞いてみる」


実は、
トモキチさんはネット上でメロンを販売している。
http://kuma8ya.biz/

あ、
10月限定なので、今は購入できない。


「農家さんの現状を、知ってもらいたい。
 農家さんと話す機会がいろいろあったが、
 こだわりと哲学を持って、誇りを持ってお仕事をしている。
 野菜を作るにはお金がたくさんかかることも、広く知ってもらいたい」

と、熱く語るのはノカさん。


「私が関東にいる間は、
 放射能の内部被曝を防ぐための食材選びで、家計のやりくりが本当に大変だった。
 その面でも、手助けしたい気持ちがある。
 もう原発事故から1年以上が経って、
 必要な人はすでに西からの調達ルートを持っているはず。
 広島独自の食材や、手作り味噌などの加工品を扱うとか、
 何か付加価値を売りにしていかないといけないのでは」

と、冷静に話すのはユミコさん。


みんな、思い描いている形はそれぞれで、
でも、目的は同じ。

自分がいた東日本の、たくさんの人の助けになりたい。
安心な食材を、提供したい。



具体的な運営の形などについては、
農家さんの事情が詳しくわからないこともあり、
次に持ち越された。

やはり、トモキチさんも入れて話さなければ。



でも、
皆が納得した結論。

まずは、小さくやっていこう。

たとえば、トモキチさんのところから出荷して、
ある程度実績を積んでから、広げていく。

ネットショップも、開設できても、
まずは知り合いにしか利用できない形で。

普通は、たくさんの人に見られたいはずのネットショップ。
誰にも見つからないよう、こっそり設置することもできるらしい(笑)



そして、
第3回打ち合わせまでの間にも、
妄想族ミユキの頭は、毎日ぐるぐるぐるぐる、なっているのだ。

たぶん、みんなも同じかもしれない。
私達、猿会メンバー4人が住んでいるのは、広島県は尾道市。
私のふるさと。

観光地として知っている人も多い。
寺の町。
坂の町。
映画の町。

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-尾道 寺


が、
私が昨年、10年ぶりに戻って来るまで知らなかった、
尾道の側面があった。



行動力の町、尾道。



私の母は、大分出身。
その母が言った。


尾道は、昔から商人と漁業の町じゃろ。
私の実家の方は農耕民族じゃけ、
雨が降ったら、仕事は休み。
明日は晴れるかねぇ~、どうじゃろうねぇ~
そんなふうに、のんびり暮らしとるんよ。

でも、漁師さんは、
あそこに魚がおる!ってわかったら、
今行かにゃ、逃げてしまうじゃろ。
じゃけぇ、尾道の人は行動が早いんよ。
私は嫁に来たときに、ほんまに実感したけぇ。

$西日本の野菜を東日本に届けたい!のブログ-尾道 海


なるほど。
理にかなっている。



私は東京と埼玉に計10年間住んでいたけれど、
昨年の東日本大震災による原発事故由来の放射能の影響を心配して、
地元尾道へ戻ってきた。

戻ってからというもの、
予想外に、他の避難者・移住者達と交流でき、
また、そんな人達をサポートしようという尾道地元の人ともたくさん知り合った。

そんな中、
尾道人の行動の素早さに、直面することすること。


ある避難希望者が、
「安い賃貸を探してるんです~」
と、ひとたび口にすると、
「……あ、私の友達が誰も住んでない家持ってるわ。
 待ってて。聞いてみるから!」
と、その場で電話をかける、初対面の尾道地元民。

え。いや。あの。
心の準備が……。


関東から避難・移住した人達から、
そんな話は腐るほど聞く。



何を隠そう、
尾道出身である私にも、その血が流れていることを実感。

たまたまの飲み会の席で提案した野菜販売の話。
全員賛成を得られた、その次の日にはブログ作成に着手した。

いずれ書くが、
その日のうちにmixiコミュニティ作成、という過去もある。



他にも、尾道の特異性を少しずつ紹介していきたい。


小さくまとまってる町、尾道。
人がつながり過ぎてる町、尾道。


そんな話も、追々。