長年付き合った彼女との別れは、私の予想を大きく上回り、彼女を深く傷付けた。
彼女は憔悴しきっていた。身投げをするとも言った。
本気で行動に移すことはないと考えていたが、自暴自棄になり、危険な状態もあった。
彼女とは、あまりにも深く付き合い過ぎていた。
共通の仲間はもちろん、お互いの友人も、お互いの家族も知っていた。
そんな彼女を見て、私は正直、疎ましく感じていた。
長年付き合ってきて、培われたものは”情”であり、”情愛”には至らなかったのだろう。
そもそも、私は情愛というものに対して、一般的な指標と比べて欠落した人間なのかもしれない。
それは、飽きっぽいだとか、気が多いといった小手先の次元の話ではなく、根本的に私の中にその感情が欠落しているのだと思った。
現在、感情が盛り上がっている女性に対しても、間もなく気がなくなることは目に見えていたし、その女性に時折感じる生理的な嫌悪感は、その前兆である。
私は、このころから女性に感情を預けようとすることが無くなり、女性は単なる性の対象としか考えられなくなっていった。