その女性との再会の機会は、意外と早く訪れた。


その女性と出会ってから2週間後、快晴の土曜日の午後、例のイタリアンレストランに向かった。


女性は既に店にいた。奥の席。出会ったときに、私が座っていた席。胸が高鳴った。


女性は、すぐに私に気づいた。店の入り口を気にかけていた模様だ。

私を待っていたのかもしれない。


店員を無視して席に向かった。


女性は、素敵な笑顔で迎えてくれた。同じテーブルの正面に座る。


正面から見る女性は、その端正な顔立ちに、年齢に応じた表情の説得力が加わって、とても美しかった。初めて見たときに感じた否定的な影は、私の中から完全に消え去っていた。

少し緊張感を帯びた声。

薄い水色のワンピース姿。開いた胸元が、妖艶さを増幅させていた。


コーヒーと紅茶で、お互いのことを、しばらく話した。


中華街で夕食することになった。

アルコールも好きな方らしい。


中華街の東側。朝陽門に差し掛かった頃、空には夕闇が迫っていた。

深い青。雲がまばらに光を受けて白や黄、赤に染まる。

何故かノスタルジアを覚える時間帯。


ゴールデンウィークが終わったにも関わらず、街は賑わっていた。家族連れやカップル、サラリーマン、観光客・・・。


大通りを真っ直ぐ。香港路を左に入り、中山路との間の通路にお気に入りの店がある。

シンプルなメニューが大半で、落ち着いてゆっくり食事ができる空間。


女性は、あまり食べなかった。が、よく飲んだ。


あっという間に3時間が過ぎていた。