五右衛門ロック

先週の日曜の話ですが、演歌の殿堂「新宿コマ劇場」に行ってきました。
今年の夏の一大イベント!劇団☆新感線RX「五右衛門ロック」ですわ。
今年閉館が決定してるコマ劇のラストサマーを飾るにふさわしい演目を
是非、自分の目で確かめたいと、日曜の真っ昼間から歌舞伎町に出陣。


で、オレらが着いた頃、コマの前、異常な雰囲気になっててビックリした。
老若男女がクソ暑い炎天下、長蛇の列を作って開場を待ってるのよ。
その横には、歌舞伎のように出演者の名前が書かれたノボリが立ってて、
ユルい風に揺られてるのね。青山劇場とかじゃあり得ない光景だよな。
歌舞伎町に観光に来ていると思しき外国人が興味深そうに写真撮ってた。


それにしても、普通の昼公演じゃありえない12:30開演ってドユコト?
どんだけ長くやるつもりだよ?って思って、ロビーの案内板を見たら
「2幕構成で途中20分の休憩を挟み、終演は16:00を予定しております」
はぁ?実質3時間ちょいじゃねぇかよ!すげぇサービスだな、新感線。
ケラ演出の舞台が長くて有名だっつっても、ココまでは長くねぇぞ!


それにしても、コマ劇って、さすがに演歌の殿堂と言われるだけあって、
一歩中に入ると、一面のレッドカーペットで豪華な印象なんだよね。
歌舞伎町のド真ん中で、周りは風俗店やらポルノショップといった
いかがわしい店か、もしくは居酒屋と映画館しかねぇような場所なのに
長年、美空ひばりや北島三郎といった超大物の公演が打たれるのは
それなりに意味があるんだろうね。何となく、歴史の重みを感じるわ。


で、客席に入ると、ホント圧倒される。ココまで広いとは思わなかった。
分かり易く言うなら、ローマのコロッセオみてぇなスリ鉢状の劇場だね。
舞台の回転装置を軸にした独楽。これが「コマ劇場」の名称の由来です。
ざっと眺めたカンジだと、最後列の右と左で80mぐれぇあんじゃねぇの?
客席数は2,088席って書いてあるけど、2階席・3階席がない劇場で
これだけの客席数ってすげぇ広さだよ。オレらの座った席は残念ながら
後ろから4列目だったんだけど、目の前に広がる空間が異常に広いんで、
後ろの方ってカンジがしないで、非常に観やすかった。コレはすごいわ。


肝心の舞台の話に戻して。ストーリーは、釜茹での刑に処されたハズの
石川五右衛門(古田新太)は、狭い日本を飛び出して南の島に向かった。
真砂のお竜(松雪泰子)が連れてきたスペイン商人ペドロ(川平慈英)から
南国タタラ国で産出される「月生石」という石を盗んできて欲しいと
頼まれたためだ。海賊をきどって手下の一味を引き連れて南進する最中、
五右衛門の船を追う京都の役人左門字(江口洋介)もろとも嵐に会い、
全員バラバラになりながらも、運よくタタラ国のある島へと流れ着く。
そこからがノンストップ(うそ。休憩あり)のジェットコースター演劇!
死の恐怖によって兵士を鼓舞するタタラ国の王クガイ(北大路欣也)やら、
そのクガイの首を狙う息子カルマ王子(森山未來)やら、クガイを裏切り
隣国バラバの将軍になったボノー(橋本じゅん)やら、なんやかんやと
敵味方が入り混じって、六つ巴・七つ巴のドタバタチャンバラ大活劇。
まぁ、簡単に言っちゃえば、まんま「ルパン三世の世界」だな、こりゃ。


いやぁ。憧れの古田新太の殺陣。噂には聞いてたけど、カッコイイわぁ。
TVじゃ、小太りの面白いオッサンってポジションが定位置だけど
新感線じゃ看板役者だからね。艶っぽいって言われる理由が分かったわ。
あとね、やっぱ松雪さんですわ。オレらとタメだぜ?あり得なくねぇ?
年齢的にはオバチャン入ってるのに超エロティックで、もぉタマランわ!
江口洋介は、ケラの舞台「どん底」の時はひどかったけど、今回みたいな
ドタバタの舞台だと、TVサイズの演技の軽さでも違和感がないね。
その点、さすがに大御所北大路欣也は存在自体のスケールがデカいね。
歌が上手くないのが笑えたけど。下手じゃないのよ、昭和歌謡なのよね。
まぁ、全体的にドタバタではあるんだけど、お笑いの部分だけじゃなく
シリアスなシーンもありつつ、カッコイイチャンバラシーンもありつつ
それぞれの歌もありつつのゴッタ煮状態で、観てる方が飽きない演出。
豪華なキャストと豪華なセットと豪華なハコ。これだけで来た甲斐あり!


開幕早々からのドタバタを観ながら、不意に懐かしい気持ちになった。
すごくノスタルジックというか、ドコかで観たコトがあるような風景。
♪なんでだろぉ~ なんでだろぉ~♪って踊りながら考えていたら、
チャンバラのシーンで気が付いた!コレって「全員集合」じゃん!って。
大人が舞台狭しと走り回って、バカバカしいコトを一生懸命やってる。
大掛かりな場面転換があって、歌があって、笑いがあって、涙もある。
(オレの前に座ってた女性は、後半、ず~っとハンカチで涙を拭ってた)
あぁ、新感線の原点はドリフターズにあったのか!と勝手に解釈した。
音楽も生演奏だしさ。コッチはヘヴィメタルとハードロックだけどね。
1週間の中で、土曜の夜が楽しみだったチビッコの頃を思い出した。
長い長いと思ってた3時間半も、気が付いてみるとあっという間だった。


オレ的には、ラストイヤーのコマ劇で、この舞台を観れたコトが重要で
他の劇場での公演には興味ねぇけど、観たいヤツは大阪公演に行け!