(11)津軽の風 9:57 「種蒔苗代 山頂まで四○分」という道標が立っていた。 ここで軽アイゼンを外す。 あと少しで、この雪も消えるだろう。 ほどなくして、避難小屋の前に出ると、多くのハイカーが 山頂を目指していた。彼らは8合目の駐車場から登ってきたにちがいない。 あとは岩場をひと登りすればいいだけだ。 雪のない岩場に入ると、相棒はスタスタ行ってしまった。 こっちは、ペースが上がらない。 あの強風のなかの急登でけっこう疲れたせいだんべ、、