沢を1、2度渡渉して登っていくが、だんだん不安が大きくなってきた。
登山道のように見えた道はけもの道だったようだ。
あきらかにルートミスだんべ、、
そうだ、前回は尾根道を登っていったんだ、
今さら思い出しても後の祭りだ。
相棒といっしょだからなんとかなるべぇ、、
行き止まりで巨岩と巨岩の間の急登を登っていくしかなさそうだ。
20mぐらいあっかな、、
彼がふかふかの枯葉の上を先に登っていく。
急斜面の途中に立つ杉の木に背中を預けながらバクバクした心臓を休ませていると、
10mほどはいつくばるように登っていく彼の背中が止まった。
うわー、ヤバイよ、、と彼が日本語で叫ぶ。
やっぱ、無理か、、引き返すか、、、
