あと10m、、7m、6m、、

 女性にまちがいなし、、

 さらにペースを上げ、文字通り女の尻を追いかける。

 5m、4m、3m、、

 彼女の耳にはオレの足音が聞こえてるはずだ。

 2m、1m、、

 まっすぐ前を向いたまま(本当はちらりとご拝顔したいのだが)、

 右隣りから追い抜きざまに挨拶すると、

 おはようございます、と明るくイイ感じの声が返ってきた。

 好感触の手ごたえだ。

 その声の様子からすると、二十代後半からアラサーか、、

 でも、声だけじゃ、わかんねえんだよなぁ、、

 声美人てのもあるし、、

 そう思っていると、いつもの電柱に接近してきた。

 どうするべか、、やるべきか、やらざるべきか、、

 散歩中の犬が決まった電柱にオシッコするように、

 その電柱でないと、落ち着かねえんだよな、、

 彼女に変なおじさんと思われるべか、、

 でもそれがオレのルーティーンなんだかんな、、