10:30A.M.
ようやく第3関門に着いて、自分の荷物を受け取る。
頭から水をかけてもらってるおじさんや、あおむけになって
休んでる青年や、ランナーそれぞれが自由に過ごしていた。
膝の痛みが相変わらずだった。いつものオレなら、迷うことなく
ここでリタイアする。登山だって、帰りの余力を残しておかなければ
ならないので、すぐに撤退を決断してきた。
しかし今回は還暦記念のメモリアルイベントと自分で決めていたので、
少なくとも自分の年齢の60キロまではクリアしたいと考えていた。
70歳なら70キロ、100歳で100キロを走る、それをエイジランと
自分で定義していたのだ。
次の給水所が55.7キロ、その次が61.6キロ。そこまで行けば
エイジランを達成する。あと10キロあまりか、1時間を超えるな、、。
それまで膝がもつかどうか、、。
ジェルを流し込みながら、考える。
荷物袋にカメラの入ったウエストバッグを入れて、所定のケージの
なかに置く。
空身になって、続行を決めた。
10:40A.M.
たっぷり水を飲んで、関門を後にする。
