9:15A.M.
阿世潟を出発する。相変わらず、踏み跡をたどって登っていると、
男の声が聞こえてきた。先行者の声だ。
9:40A.M.
阿世潟峠にたどりつくと、二人の男が座って休んでいた。
挨拶して、オレもザックをおろして、ポットから紅茶を飲み、
どら焼きを食べる。風をよけるために、案内板の裏に立ったまま
食べ終えた。男たちはまだ立ち上がろうとしない。
彼らは、オレ以上に栃木訛りが強い、、話をすると、宇都宮と鹿沼だと
いう。漫才のU字工事に似た30代半ばぐらいの若者たちだんべな。
9:50A.M.
体が冷えてきたので、彼らより先に登り出す。
踏み跡が新しそうなので、まだ、先行者がいるようだ。