11:15A.M.
太鼓の音がリズムよく鳴りはじめ、護摩が焚かれるが、寒い。
1764年に再建された本堂のなかに坊さん数名と我々30名ぐらいだが、
底冷えの空気がしんしんと床にはりついてる。オレの吐く息が暗い堂内に
ひとすじの白煙のように伸びていく。
まじに冷える。しかしホッカイロを足の裏に当てているのが唯一の救いだ。
 
常に形を変えている炎を見つめていると、原始人も同じようにこの炎を見ていたの
かもしんない。暖をとるために、、動物から身を守るために、、煮炊きをするために、、。
ついに炎のなかに不動明王は現れなかった。
 
11:30A.M.
お香を額や頰にすりこんで、赤い「開運厄除守」のお札をいただき、
千手観世音菩薩の前で合掌して、本堂を急いで出る。