最後に強調構文と言われるItがある。このItは何も指していない。主語としての体裁を取るためだけのもので、当然、それはと訳してはいけない。強調構文の基本形は

It is ~ thatという形で、これは強調の意味を表すためのフォーマット(定形)だと考える。

SVOCMという文があって、その中のSやOやMを強調したいなと思ったときに定形のフォーマットIt is ~ thatの~の部分にSやOやMを入れるというだけだ。that以下は残った文をそのままいれればいい。

 

例えばJhon gave his daughter a watch on her birthday. という文があったとすれば強調する部分は主語のJhonか目的語のhis daughter、a watch、副詞句のon her birthdayのいずれとも可能だ。それらを強調構文の鋳型に流し込むと

 

It was Jhon that(who) gave his daughter a watch on her birthday.

It was  his daughter that Jhon gave a watch to on her birthday.

It was  a watch that Jhon gave his daughter on her birthday.

It was  on her birthday that Jhon gave his daughter a watch.

 

というふうになる。give +人+物の第4文型は物を先にいうとgive +物+ to+人というように前置詞のtoが出てくる。二番目の文でtoが出ているのはgive + 物 と言うかたちになるのでto がつくことになる。

強調されるものが人の場合はwhoになったりものの場合はwhichがthatの代わりに使われることもある。

 

It is natural that she should be surprised.

It was the price that surprised him.

 

形は同じだけど前の文のItはthat節を指している形式主語で後ろの文は強調構文のItである。違いはなんだろうかということだが、強調構文の場合It is    thatを外してしまってもちゃんと文が成り立っている the price surprised him のように。

しかるに一方形式主語の場合はIt is    thatを外すとnatural  she should be surprised.と文にはならない。だから考え方としては強調構文の場合that以下には主語か目的語が副詞がかけた文が来るということだ。関係代名詞のthatと言えないのは副詞が強調された場合that以下の文にはかけた部分がないことになる。それゆえこのthatは関係代名詞とはいえない。こういう定形のフォーマットだと考える。

It is    thatを外したら普通の文になれるものが強調構文と考える。

 

It was the price that surprised him

It is I that am reponsible for that.

They believed that it was freedom that they fought for.

 

訳すときは強調していることがわかるように訳す。

彼を驚かしたのはその値段だった。→彼が驚いたのはその値段だった。

それに対して責任があるのは私だ。

彼等は、自分たちが戦うのは自由のためだと信じていた。

 

In America it is the husband who is traditionally in charge of the family finances.

It was not his remarks which we found very unpleasant.

 

traditionally 伝統的に in charge of  あづかっている、担当している family finances  家計 remarks  発言

 

アメリカでは伝統的に家計をあづかっているのは夫である。

私達が不快だったのは彼の発言ではなかった。

we found his remarks very unpleasantのSVOCのOが強調構文の~に来ている。

 

次は強調構文の強調部分に副詞が来る場合だ。もう少し詳しく言うと、副詞、副詞句、副詞節が来ることができる。

 

It was on a dark evening in December that I first met him.

It is by reading good books that we can keep up with the progress of the world.

私が初めて彼に会ったのは12月のあるくらい夕方であった。

私達が世界の進歩についていけるのは良書を読むことによってである。

→良書を読むことによってはじめて、私たちは世の中の進歩についていける。

 

時を表す副詞句を強調する場合thatの代わりにwhenを使うこともある。

It was in 1938 when the war broke out.

戦争が始まったのは1938年だった。

 

It was not untill he was thirty that he started to paint.

It was because she was ill that we decided to return.

 

もとの文は何かというと

He did not start to paint until he was thirty.

でuntil he was thirty.の副詞節が否定のnotを一緒に引っ張って強調された形になっている。副詞節の強調構文として慣用的に使われる。

It is not until ・・・that ~  直訳すれば~するのに・・・までかからなかった。だが、・・・してはじめて~する、と訳す。

同じようなものに

It is because ・・・that ~  ~なのは・・・だからだ。の意味。

 

彼は30歳になって初めて絵を描き始めた。

私達が帰ることに決めたのは彼女が病気だったからだ。

 

Who is it that keeps borrowing my umbrella ?

Do you know what it is that the police suspect ?

 

keep ~ing  し続ける borrow 借りる suspect 疑う

疑問詞を強める強調構文、強調構文はit is    thatを取っ払っても文が成立する。

取ってみるとwho keeps borrowing my umbrella.でちゃんと文になっている。この文のwhoを強調構文の~に入れて疑問文にしたものが上の文だ。

 

私の傘を借りっぱなしにしているのは誰ですか。

 

下の文はknowの目的語の位置に強調構文が来ている。その部分をもとに戻すと

it is what that the police suspect. 警察が疑っているのは何です、の何を強調しているので、

 

あなたは警察が疑っているのが何かを知っていますか。

 

疑問詞+ is it that ~ ?  疑問詞の文が強調構文の中で疑問詞が強調される場合、疑問詞が前に出てis it that ~ ? という文が続くことになる。疑問詞の文が疑問文ではなく目的語の中で疑問詞が強調されるときは普通の語順なので、疑問詞 + it is that ~ という文になる。  ここらへんは英文に出されると見分けるのも意味を取るのも非常に難しい部類になる。それは実際に英文にあたってなれるしかないが、今はしっかり代名詞Itの構文にはこういうものがあるということを学んでおこう。

次回は少し長めの英文で代名詞Itの構文の実地訓練をしようと思う。