モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。

今週前半は往復1000㎞ほどのところに馬を見に行っていてネット環境が断絶してました。
今年は、近所のツーリストキャンプや同業?の乗馬サービスをやっている友人の馬の群と一緒に里子に出しているのですが、なんとうちの馬だけ、風邪の集団感染でゲホゲホ・鼻水ズビズバだ、との連絡を受けていたのです。

そんなわけで、春から夏にかけて取材リサーチと撮影コーディネートをしていた「NHK シリーズ世界遺産100」のモンゴル編の放送時間のご案内がいくつかできませんでした。

あらかじめやっておけよ、という話なのですが・・・すみません。

「オルホン渓谷の文化的景観 ~遊牧民族の古都~」の初登場です。
11月29日(土)11:25~11:30 NHK総合にて。


番組内容についてのNHKホームページ『オルホン渓谷の文化的景観 ~遊牧民族の古都~』はコチラです(別ウィンドウで開きます)


※ニュースや災害の関連番組などにより放送 時間変更の場合があります。

オルホン渓谷の文化的景観、が世界遺産に登録されているわけですが、オルホン渓谷というのがこれまた結構、広範囲に広がってるんですね。

主な文化的景観としては
*モンゴルでの仏教の発展がわかる寺院・僧院および僧院跡
*モンゴル帝国の首都・カラコルム
*トルコ系騎馬民族の都の跡・碑文
*人類最古・・・とも言われている人類の生活跡
などがその対象となっております。

とはいえ、基本的に「跡形も残さぬことを善」とする究極のエコライフが生活文化となっているモンゴル民族の都跡・・・もやっぱり、ざっくり見ただけでは「ただの荒野」なのです。

1990年代半ばに、日本の考古学調査隊が予備発掘調査を行ったカラコルムのオゴタイハーン(モンゴル語からのカタカナ語に直すと、ウゲデイハーン)宮殿跡は、その後、「大人の事情=ドイツ政府の政治的猛プッシュ」があって、本調査はドイツ隊に調査されることになってしまいました。

ですが、その後、JICAの無償援助によって、オルホン渓谷周辺・カラコルム宮殿跡から出土された発掘物を展示する「カラコルム博物館」が作られました。

今回の取材は、カラコルム博物館の皆さまに全面的なご協力をいただきました。

世界遺産の管理というのはなかなか大変ではありますが、ハラホリンおよびその周辺の歴史的名所の博物館施設・解説員が充実しているのが、頼もしいです。

トルコ政府の無償援助によって設立された「ホショーツァイダム博物館」はトルコ系騎馬民族の帝国の長「ビルゲハーン碑文」と「キュルテギン碑文」や関連発掘物の展示がされています。
このトルコ・モンゴルの合同発掘調査は、私も「チンギスハーンの陵墓探し=ゴルバンゴルプロジェクト」でご一緒させていただいた故・バヤル博士も中心的に関わっていたので、知った顔が発掘隊の写真展示にあって、思わずロケハンの時は涙が出ちゃいました。

解説員の方々の説明を聞きながら、博物館を案内していただく、というのは、私が好きな観光スタイルのひとつです。
基本的に自分でも学術調査でざっくりかかわってたこともあるので、知ってる情報がほとんどなんだけど、その施設で学術研究に携わっている人が愛着と誇りを持って説明してくださる、というのは、知識・情報以上の感動というかストーリーに魂がこもるんですよねー。

今回は、シャンフウェスタン寺院の取材が時間的な関係や「5分間にはおさまらんでしょ」という判断もあってなくなっちゃったのですが、ロケハンでは結構じっくりお話をうかがいました。
シャンフ僧院

展示品ではない、リアルに信仰の対象としての仏像がまつられている本堂内部。
荘厳で穏やかなエネルギーに満ち溢れています。


ひなびた僧院で派手さはないけれど、じっくり見物できるところがいいですね。

シャンフ僧院読経


また僧院として、実際、小僧さんから老僧までが共同生活を送っている「生きてる僧院」であるところも魅力のひとつです。

お願い事を叶えてくれる不思議な洞窟や男の人だけが登れる超パワースポットのオボーなどがある山の中の僧院「トゥブフン僧院」も入ってないけれど、ここもまた夏のおすすめスポットです。

今回は番組内容がどうなってるのか?よくわかんなかったので、リサーチとロケハンはしたけど、撮影はされなかった穴場スポットもちょろっと紹介してみました。

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