モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。
昨日は夜からみぞれ交じりの雨が吹雪に変わり、「草原の我が家@夏営地」は大変だったそうです。
北大の獣医さんたちと一緒にいった毎年恒例のフィールドワークのあともウランバートルでの作業や仕事・打ち合わせもあったり、夏シーズンが終わったので、お客様用の寝具の洗濯や馬具の手入れなどもあったりでなかなか私自身が家畜の世話にいけないので申し訳ない。
申し訳ないっていうだけでなく、実際、夏の委託牧民さんの契約が切れてしまって、次の遊牧民さんがなかなか決まらなかったり、遊牧作業にも支障が出てしまっています。
うちにいる家畜は、羊・山羊・牛・馬の4種類。
それと、ジャーマンシェパードとシベリアンハスキー。
家畜を飼い始めたのが2009年9月のことなので、そろそろ5周年を迎えます。
最初は羊・山羊だけで、歩いて放牧してました。
2010年に羊・山羊の放牧で乗る馬を購入。
2011年から本格的に馬を飼うようになり乗馬ツアーなどを自前の馬や装備で開催。
2012年に牝牛を購入し、乳搾りを覚え、乳製品作りなどもはじめ、遊牧体験や馬方修行の長期のお客様の受け入れもやってみました。
2013年にはツーリズムを専攻する学生の研修を受け入れたり、お客様のゲストゲルやベッドを購入。
遊牧体験プログラムを5月からほぼ毎週末開催。私的には馬の乳搾りが日常作業に加わったことがブレイクスルーになって、馬とのかかわりがかなりディープになりました。
2014年は、7月末まで私自身がテレビ取材の長期コーディネートの仕事が入ってしまい、エコツアーは休業になり、かなりなかだるんだ感じで8月からほそぼそと日帰り乗馬プログラムをスタート、現在に至る、と。
まだまだ完全に遊牧だけで自給自足生活、経済的にも自律運営できるってレベルにはなっていませんが、ミニマムな家畜構成としては比率は理想的になりつつあります。
遊牧は家畜の生態にあわせて生活環境を変えながら季節移動を繰り返し、繁殖させたり、屠って肉や毛皮や生皮を利用したり、カシミアやウールといった冬毛をとることで家畜の健康管理をしつつ自分たちも現金収入を得たり、ゲルの壁材や靴・服などをつくる材料を手に入れたりする自然と家畜とともに暮らす生活スタイルであり、生業です。
自分たちだけでやれるならば、今の家畜の群の規模でも十分な感じなんだけど、いかんせん、私たちは「兼業」遊牧民。現金収入源も家畜を飼っているだけの専業の方たちよりは多様で機会も多いけれど、年がら年中家畜のそばにいられないというデメリットもあり、委託遊牧契約を結んで地元の遊牧民さんたちとコラボレーションしなければいけません。
去年は、馬だけ、ここから西に約350㎞ほど離れたところに暮らす遊牧民の友人のところに預けましたが、4月まで、の約束が気象条件や私の仕事(4月から7月半ばまでずっと地方出張に出ずっぱりだった)の都合で、ナーダム過ぎまで預けっぱなしとなってしまい、いろいろ迷惑もかけてしまった反省があり、あんまり遠くに預けるのはやめよう、ということになりました。
でも、冬の間は家畜のえさの確保が大変。
羊・山羊が食べるのに適している草、牛の草、馬の草がそれぞれ種類も違うし、彼らにとって安全な環境というのも、違うのに、全部を兼ね備えている場所ってなかなかウランバートル近郊では見つからないのです。
そして、場所がよくても、家畜をゆだねることができる遊牧民さんが確保できなければいけません。
逆に遊牧民さんがどれだけ人柄が信頼できてベテランな方でも、場所が悪い(積雪期のアクセスが難しい、オオカミが多い、冬が冷え込み過ぎる、携帯電話の電波が通じないなど)とやはり不安で預けられません。
そんなこんなで冬支度が整わないところで吹雪!というのは、なかなかショッキングです。
一応、冬の預け先とは話がついているのですが、そちらも家畜を飼っているので、まだ種付けをしていない羊・山羊については、預ける前にやっておこう、ということになりました。
牛も種付けができているのかどうか、夏中、うちの種オスのアラタ(純血のアラタオ種4歳)がほかの群のところに溶け込んじゃっていたため、わからないのが不安なのですが、まぁ、春の出産後は一緒にいたから大丈夫でしょう。
馬については、うちに戻ってくる前も後もガンガン種オスが張り切っていたそうなので、たぶんばっちりじゃないでしょうか・・・?
去年、他の種オスに持ってかれてしまっていた、4歳の葦毛の牝馬も今年はむっちゃ仲良しで、いつも寄り添っているから、来年は初出産が期待できそうです。
とまぁ、草原からの報告をききながら、繁殖や越冬の段取りをつける私。
一応、冬の預け先が決まったので、次にやることは、冬と春の家畜小屋を建てることと干し草やふすまなどの飼料の買い付けです。
吹雪になった、とはいえ、そのまま一気に根雪になる、というわけではないので、羊・山羊の種付けが済むまでは今の場所がベースになります。
秋のイベントとしては、9月28日の寅の日(日曜日)に仔馬の焼印付けの儀式をやります。
ことしはあまり馬乳酒が作れていないので(私が草原にいないから馬の乳搾りをする人がいないため)、それほど盛大にはできないけれど、6頭の元気な仔馬の成長を祈願するため、また夏の間、お世話になった方々へのお礼もかねて、ささやかなお祭りになるといいなって考えております。
仔馬のかけっこなどもやるし、せっかくだからホルホグもやろうかな、馬乳酒もこの秋ー冬に家畜を預ける予定の牧民さんたちにお試し期間ってことで明日から来てもらうので、少しはストックできそうです。
仔馬の焼印を付ける儀式は秋の行事としては、わりとオゴソカでいかにも「儀式」という感じのしきたりに準じてやるので結構面白いので、日本人のお客様も募集しようかな、と考えています。
この儀式が終わると、草原の我が家はいよいよ「冬モード」に突入です。
昨日は夜からみぞれ交じりの雨が吹雪に変わり、「草原の我が家@夏営地」は大変だったそうです。
北大の獣医さんたちと一緒にいった毎年恒例のフィールドワークのあともウランバートルでの作業や仕事・打ち合わせもあったり、夏シーズンが終わったので、お客様用の寝具の洗濯や馬具の手入れなどもあったりでなかなか私自身が家畜の世話にいけないので申し訳ない。
申し訳ないっていうだけでなく、実際、夏の委託牧民さんの契約が切れてしまって、次の遊牧民さんがなかなか決まらなかったり、遊牧作業にも支障が出てしまっています。
うちにいる家畜は、羊・山羊・牛・馬の4種類。
それと、ジャーマンシェパードとシベリアンハスキー。
家畜を飼い始めたのが2009年9月のことなので、そろそろ5周年を迎えます。
最初は羊・山羊だけで、歩いて放牧してました。
2010年に羊・山羊の放牧で乗る馬を購入。
2011年から本格的に馬を飼うようになり乗馬ツアーなどを自前の馬や装備で開催。
2012年に牝牛を購入し、乳搾りを覚え、乳製品作りなどもはじめ、遊牧体験や馬方修行の長期のお客様の受け入れもやってみました。
2013年にはツーリズムを専攻する学生の研修を受け入れたり、お客様のゲストゲルやベッドを購入。
遊牧体験プログラムを5月からほぼ毎週末開催。私的には馬の乳搾りが日常作業に加わったことがブレイクスルーになって、馬とのかかわりがかなりディープになりました。
2014年は、7月末まで私自身がテレビ取材の長期コーディネートの仕事が入ってしまい、エコツアーは休業になり、かなりなかだるんだ感じで8月からほそぼそと日帰り乗馬プログラムをスタート、現在に至る、と。
まだまだ完全に遊牧だけで自給自足生活、経済的にも自律運営できるってレベルにはなっていませんが、ミニマムな家畜構成としては比率は理想的になりつつあります。
遊牧は家畜の生態にあわせて生活環境を変えながら季節移動を繰り返し、繁殖させたり、屠って肉や毛皮や生皮を利用したり、カシミアやウールといった冬毛をとることで家畜の健康管理をしつつ自分たちも現金収入を得たり、ゲルの壁材や靴・服などをつくる材料を手に入れたりする自然と家畜とともに暮らす生活スタイルであり、生業です。
自分たちだけでやれるならば、今の家畜の群の規模でも十分な感じなんだけど、いかんせん、私たちは「兼業」遊牧民。現金収入源も家畜を飼っているだけの専業の方たちよりは多様で機会も多いけれど、年がら年中家畜のそばにいられないというデメリットもあり、委託遊牧契約を結んで地元の遊牧民さんたちとコラボレーションしなければいけません。
去年は、馬だけ、ここから西に約350㎞ほど離れたところに暮らす遊牧民の友人のところに預けましたが、4月まで、の約束が気象条件や私の仕事(4月から7月半ばまでずっと地方出張に出ずっぱりだった)の都合で、ナーダム過ぎまで預けっぱなしとなってしまい、いろいろ迷惑もかけてしまった反省があり、あんまり遠くに預けるのはやめよう、ということになりました。
でも、冬の間は家畜のえさの確保が大変。
羊・山羊が食べるのに適している草、牛の草、馬の草がそれぞれ種類も違うし、彼らにとって安全な環境というのも、違うのに、全部を兼ね備えている場所ってなかなかウランバートル近郊では見つからないのです。
そして、場所がよくても、家畜をゆだねることができる遊牧民さんが確保できなければいけません。
逆に遊牧民さんがどれだけ人柄が信頼できてベテランな方でも、場所が悪い(積雪期のアクセスが難しい、オオカミが多い、冬が冷え込み過ぎる、携帯電話の電波が通じないなど)とやはり不安で預けられません。
そんなこんなで冬支度が整わないところで吹雪!というのは、なかなかショッキングです。
一応、冬の預け先とは話がついているのですが、そちらも家畜を飼っているので、まだ種付けをしていない羊・山羊については、預ける前にやっておこう、ということになりました。
牛も種付けができているのかどうか、夏中、うちの種オスのアラタ(純血のアラタオ種4歳)がほかの群のところに溶け込んじゃっていたため、わからないのが不安なのですが、まぁ、春の出産後は一緒にいたから大丈夫でしょう。
馬については、うちに戻ってくる前も後もガンガン種オスが張り切っていたそうなので、たぶんばっちりじゃないでしょうか・・・?
去年、他の種オスに持ってかれてしまっていた、4歳の葦毛の牝馬も今年はむっちゃ仲良しで、いつも寄り添っているから、来年は初出産が期待できそうです。
とまぁ、草原からの報告をききながら、繁殖や越冬の段取りをつける私。
一応、冬の預け先が決まったので、次にやることは、冬と春の家畜小屋を建てることと干し草やふすまなどの飼料の買い付けです。
吹雪になった、とはいえ、そのまま一気に根雪になる、というわけではないので、羊・山羊の種付けが済むまでは今の場所がベースになります。
秋のイベントとしては、9月28日の寅の日(日曜日)に仔馬の焼印付けの儀式をやります。
ことしはあまり馬乳酒が作れていないので(私が草原にいないから馬の乳搾りをする人がいないため)、それほど盛大にはできないけれど、6頭の元気な仔馬の成長を祈願するため、また夏の間、お世話になった方々へのお礼もかねて、ささやかなお祭りになるといいなって考えております。
仔馬のかけっこなどもやるし、せっかくだからホルホグもやろうかな、馬乳酒もこの秋ー冬に家畜を預ける予定の牧民さんたちにお試し期間ってことで明日から来てもらうので、少しはストックできそうです。
仔馬の焼印を付ける儀式は秋の行事としては、わりとオゴソカでいかにも「儀式」という感じのしきたりに準じてやるので結構面白いので、日本人のお客様も募集しようかな、と考えています。
この儀式が終わると、草原の我が家はいよいよ「冬モード」に突入です。