モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。

今週中に今年の夏のエコツアーと遊牧体験プログラムを発表する!と意気込んでみたものの・・・
今日は長いお散歩(外で打ち合わせ=徒歩移動 約10㎞弱)をしたら、不覚にも気圧の変化とともに転寝が本気の爆睡になってしまいました。

ただ、方針みたいなものはあったほうがいいから、f思いついたことを書いてみます。

漠然とした夜の思いつきではありますが、こっからあまりずれることはないでしょう。

私のモンゴルでの活動目標のひとつに「脱ウランバートル」があります。
冬は大気汚染がひどく、にょきにょきとあまりランドスケープを無視して建てられたバベルの塔みたいな「高級マンション(突貫工事)」で埋め尽くされているウランバートル。

渋滞もひどいし、暖かくなってくると酔っ払いが徘徊したりするし、街のあちこちで言い争いが聞こえるといったことから、なんとなく疲れちゃうのです。エネルギー消耗激しい街というのかな?

この街にずっと暮らしている人々の気持ちは、なんともいえずギスギス・ガツガツ・ギラギラしている感じで疲れちゃうのです。基本的に誰と話していても5分以内に「お金の話」になる人たちも、決して悪い人たちじゃないし、よいお友達でもあるし、尊敬もしているんだけど、日本にいるときに、そんなに友達同士でのランチとかアフタヌーンティーとかディナーやデートで「お金の話」にはならないので、この辺は経済成長著しい国のやる気ある人たちだからかなぁ、とわかってはいるけど、自分にはそれほど、金儲け=成功・向上っていう思考がないから、話を合わせずらいのです。

そもそも日本人はモンゴルに対して、ついつい「草原」とか「馬」とか「遊牧民」ってイメージしちゃいます。

私も「自然と共存共栄し自給自足しているシンプルライフの達人=遊牧民」というのに憧れていて、約20年ほど前は、そういう人たちがしっかりこのモンゴル国にはいて、私が人生の宝物、と思えるとっても大切な生きる知恵や精神・思考回路を伝授してくれていました。

何度か遊牧民とか狩人とか自然の中でシンプルに生きる人たちと恋に落ちたり、家族同然にホームステイしてたりして、お金だけに価値観を置いたマネジメントの意識とか、自分のレベルアップとかばかりに価値観をおいたマインドセットとか改革よりは、家族が仲良く、自然の声を聴きながら、地道にこつこつと暮らし、子子孫孫、自分たちの生き様を継承していくことを当たり前のように受け止めるという骨太な価値観のたくましさがかっこいいと思うようになりました。


幸か不幸か私はモンゴル語ができるので、ついつい自分でなんとかしようとしてしまう。
だから余計に、いろいろ「なんとかしなきゃいけない」事態=トラブルに遭遇しています。
このトラブル対応によって、私もかなりたくましくなってきました。

でも、都会のトラブルと草原のトラブルってちょっと質が違います。
都会のトラブルって精神消耗はするものの理屈とか法律でなんとか解決できます。
でも草原のトラブルって、根本的なところでは「正しさ」よりも「土地やその地域の人々との相対関係の中でどう自分を位置づけるか?」が優先されるので、結果的に、都会やビジネスでは常識的な「正しさ」はまったく通用しないのです。
結果的に草原でのトラブルでは、「自分自身の人間としての資質」を内省することにつながり、その結果、大抵の「許せない」と思っていた問題を「許すしかない」ということに思い至るのです。

そして「許す」ことで生まれてくる「スッキリ」感や何かの「きづき」がある。

これは、いわゆる人生道場の場です。

草原ののんびりした生活の中にも、いろんな問題が日常茶飯事で勃発しています。
それでも、草原の広々とした環境や空気や雲や星や家畜たちの匂いや音やゲルでの生活というのは人間の気持ちをとても穏やかに、原点に返してくれます。

今年はここ何年か乗馬ガイドをしていただいたり、馬を貸していただいたり、なんかのときにちょこちょこ立ち寄っていただいてお話したり、お食事をオヨバレしたり、逆に我が家で一緒に食事をしたり、相談したりしていた家族に夏の遊牧活動でお手伝いしていただくことになりました。

ちょっとお酒好きだけど、穏やかでかわいらしいところがいっぱいあるおじいさんと、包容力あふれる元気でやさしいおばさまのご夫婦とそのお孫さんの家族。
たまに息子さんとかお嫁さんたちも手伝ってくれます。

あとはレギュラーメンバーのガナー君。今年は牧畜隊長と野菜作りに挑戦です。

ささやかなる自給自足を目指して、また地元の人たちとの体験シェアを通して、名実ともに「実りある暮らし」を実践してみるのです。

健康的な草原の恵み100%で育てた家畜たちの新鮮なミルクや乳製品、肉や、有機農法で自家栽培した野菜をいただく地産地消の食生活と、適度な運動ができる遊牧作業と、地元の生態系を観察する日常。

そして、移動手段の基本は馬。自転車に乗るみたいに馬と一緒にあちこち行ってみる生活。

こんなことを基軸にモンゴル国立大学の地質・地理学部エコツーリズム学科の教え子たちが、私が2年余り受け持ったエコツーリズム(特に地元主導型エコツーリズム)の実践に取り組みます。

私自身は夏の前半(5月半ばから7月半ば)までは別件で不在なのですが、7月中旬から8月中旬までは、メインガイドとして乗馬トレッキングや体験プログラムのインストラクターなどを承ります。

私がいてもいなくても、今回お願いしている遊牧民の一家はとっても素朴で穏やかで、ホスピタリティが素晴らしい人たちですから、安心してホームステイなどをお任せすることができます。

全部が全部、昔ながらの伝統的な遊牧生活、というわけにはいかないけれど、逆に、今の都会で学生生活を送った若者たちでも、「ここで暮らしたい」って思えるような、快適でワクワクできる学びの場にもなるライフスタイルを構築してみようと思っています。

再生可能エネルギーを使った家電製品の利用。ビニールハウスの間借りをして作る有機栽培の野菜づくり。インターネットは携帯電話のモデムをつかってアクセス。湯あみ(温水シャワーか簡易お風呂で沐浴できるようにしたい)、トイレ(筋肉痛になったり、痔になっても、楽にいきめる西洋便座のエコトイレ)などを全部自分たちで作る予定です。

さらにどこで越冬するかはまだ決めてないのですが、越冬地を決めるための調査乗馬トレッキングやピクニック、家畜小屋づくりや干し草づくり、そして冬の生活の拠点となる集落での塀を設置したり、家畜小屋を作ったり、いろいろ肉体労働的作業もたくさんあるので、「何か遊牧民の役に立ちたい」という志のある若者にもおすすめの長期滞在型プログラムも検討しています。

何気ない、都会のすぐ片隅にある草原に残る歴史の足跡を感じたり、人々の暮らしや人間関係を感じたりすること。

こういうことは都会ではなかなかできません。
草原という開放的なスペースだからこそ、の企画です。

普通のツアーにある「遊牧民ゲル訪問」とか「ホームステイ」のプログラムと違うところは、「異邦人・外国からきたお客様」としての「家族扱い」ではなく、ほんとにナチュラルな形での「近所のお友達」というか、「いつまでいてもいいですよ」的な関係のホストファミリーという絆が生まれる滞在になると思います。

これって、多分、形だけなら真似できると思うんですよね。
遊牧民なんて、いくら減ってきたとはいえ、モンゴル全国津々浦々どこにだっているんだから。

ポイントは私たちはエコツーリズム精神を学び、訓練をうけ、実践するための試行錯誤を続けながら、地元の人たちと一緒に作り上げている、というところにあります。

何をお客様に感じていただきたいか?
何をモンゴルの魅力としてお伝えしたいのか?
そこから、日本での生活・ご自身の生き様に何をプラスしていただけるのか?

そういうことを意識して感じていただくための、「仕掛け」をいくつもご用意させていただきます。

「学ぶ冒険」というのが私が目指すエコツアープログラムのテーマのひとつなのです。

滞在時間の長さや辺境地か都会のすぐ近くか、ということはお客様の旅行予算によって変わってきますが、大切な軸と「仕掛け」はぶれずにご提供できるように心がけています。

長くなっちゃったなー。
草原の暮らしを語ろうとすると、ついつい力入っちゃうなー。

また後日、この記事、整理整頓して、更新しますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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