こんばんは。モンゴルだるま@モンゴルで兼業遊牧民をしております。
モンゴル語の通訳やよろずコーディネーターなどもしていますが、今はとにかく、越冬準備にしゃかりきコロンブスなのです。
さて、資金繰りです。(モンゴルの為替相場とか銀行口座を使ってのやりくりとか、モンゴル経済動向とかを庶民な私なりに考えてみてるんですが、なにせ素人なので、異論反論、アドバイス、その他、ご感想や情報などおもちの方は自由にコメント欄をご利用ください。前代未聞の為替変動とか経済動向ゆえ、私も手探りでの舵取りをしていてとっても不安なのです)
運転手兼だるま牧場総支配人(自称)のガナー君は車の修理に奔走中で、委託遊牧民のバチカさんは草原で一人ぼっちで(奥さんがウランバートルに帰っちゃったから)家畜の世話中で、みなさん、それぞれにお忙しい&「あれが必要、これが必要」と予算申請が次から次へと送られてくる今日この頃。
冬は基本的に大気汚染のひどいウランバートルにはいたくないので、大きな仕事は受けない方針だったのですが、いろいろと物入りなため、どうしたら資金調達ができるんだろう?と途方にくれてしまっていました。
自分が持ってるもの、預金通帳、売れそうなものをリストアップし・・・
そして、ついに思い切りました。
そうだ!外貨を売ろう!!
母や父から、大型の資金援助(遺産の前借り・・・とかいうすごい話で)を受けた私。
いざっていうときのために、と定期預金にどーんと入れていたのです。
でも、モンゴルってわりとすぐにいざって時が来ちゃうので、どーんといいつつ、半分は普通預金にしておいて、出し入れ、出し入れしていて・・・
基本は預金したものは、よっぽどのことがないと出さない方針の預金が大好きな蟹座の私ですが、この苦境に手を付けるとしたら、ココです。
なぜかと言えば・・・
最近、トゥグルグがあり得ない感じに弱くなっていて、へなちょこなはずの米ドルもアベノミクスのせいで円安基調になってたはずの日本円も、トゥグルグに対しては、すんごい強気、かつてない勢いで相場が上がっているからです。
外貨預金の場合、確かに年利は高いのですが、対トゥグルグで計算した場合、預金利息よりも為替変動による差益のほうが圧倒的にレバレッジがきいちゃってます。
日本円ですら、4月くらいには、1円=14tgくらいだったのが(これでもアベノミクスの円安宣言でどーんと下がった時に比べるとやや上がり気味だった)、9月で1円=16.5tgまで跳ね返ってきて、10月に入ったら、なんと10月15日現在で1円=17.25tgと、円安宣言で円が弱くなる前の円高のときをしのぐ勢いで強気な円なのです。
米ドルでUS$1=1695tg。US$1=1700tgを超えてしまうと、「越冬やばくない?」くらいな輸入に頼りきっているモンゴルなので、そろそろ金融介入しないと、危ないっすよ、と思う。
小麦粉や家畜の餌用のフスマも、1㎏あたりで去年の今頃と比べると1000tgー1500tgほどの値上がりです。
石油燃料も、ちゃっかり50gぐらいずつ10月に入って値上がりましたが、おそらく、ディーゼル燃料は1900tgくらいまで上がるんじゃないかなぁ、というのが、トラックの運ちゃんやタクシーの運ちゃんたちの予測が出てます。
そんなにたくさんの外貨を持っているわけではないのですが、今、どーんとかかるゲル関係の出費や車関係の出費、固定資産税分、自分の生活費ぐらいはなんとか確保できそうです。
預金を崩す、というのは抵抗を感じていましたが、でも、使えるときに使うべきお金を使わず溜め込んでても、しょうがない、とマインドチェンジです。
だって、外貨の定期預金を1年溜め込んでも、5%の利息だけど、半年前の為替相場と今の相場で比べると、すでに25%以上の為替差益が出てるんですもの。
今まで、モンゴル中央銀行は米ドル$1=1700tgを超えたあたりで、たぶん、金融介入してたと思うんですよね。日本円でも、1円=18tgまでなっちゃうことは今までなかったはず。
でも、今のモンゴル、たぶん、介入しようにも軍資金というか外貨準備高がカッツカツ状態なのかもしれませんね。
モンゴルの億万長者なビジネスマンや投資家・企業家のほとんどが、外貨は外国の銀行口座に入れていると思うし、これまでのイケイケどんどんで儲けた分は次の投資に回して、ガンガン経済活動で攻めてたと思うんです。
だから、これまで建設業界もすごく回ってるように見えてたし、鉱山開発関係も利権とか調査許可ライセンス売買や調査だけでもすごいガンガンの大型投資を入れ込んできたんじゃないかなー。だからこそ、日本のマスコミでも「モンゴル経済が超ホット!」っていう見かけに惑わされた経済番組とかが乗り込んで来たり、「モンゴル、儲かってますよ」みたいなブログとかが人気出てたりしたんだろうけれど・・・
でも、これ、完全にモンゴルの「強気姿勢」と「鉱山資源が豊富だよ」という「見せないカード」でのポーカーゲームで外国人が踊らされてたっぽい。
普通は、外国人旅行客が押し寄せる夏は、外貨がだぶつき気味になるから、国際的な為替相場とは全然関係なく、モンゴルではトゥグルグが強くなり、外貨が軒並み弱くなる、という傾向がここ20年くらい続いていたのですが、今年の夏は、外国人旅行客もいっぱい来てたのに、6月以降どんどん、トゥグルグ相場が下落しちゃっています。
9月に臨時緊急国会やるよ、というお話で、「わ、これでもうトゥグルグ安は終わっちゃうかもー?」とあわてて両替した人もいると思うんだけど(かくいう私もそうでした。)、「緊急」のはずが「やっぱり延期」と10日あまりも延期され、挙句の果てに、「予算案は通らず、外国投資に関する規制法案の改正も通らず、金融介入の宣言もなく」なんのための臨時・緊急国会だったのか全然わからない拍子抜けな状態で閉幕した途端、トゥグルグの暴落が加速した感じです。
外貨に関する持ち出し制限などはしない、という話ですが、銀行自体が外貨キープ分が減ってきたら、もしかしたら、1回の引き出しに関しては、引き出し制限など「銀行の事情」でなることもあるかも?とか懸念も取り越し苦労じゃないかも?
というような状況ゆえ、もう銀行預金に執着して、守りの姿勢でいるよりは、今使うことで、守れる財産があるなら、使っちゃえ、という方針に転換したわけです。
私、財テクがホントにへたくそなのと、自転車操業状態になることもしばしばなため、利息の高い定期預金よりも、半年とか3か月とかの短期定期で積み立てていたのと、何かのときのために普通預金をメインにしていたのですが、いずれにせよ「現金は目減りする」というのはホントだなーってしみじみです。
トゥグルグの1年定期だと、年利15%強で、途中解約が年利4%で計算されるってことになっていますが、インフレ率が19%くらいまでまた戻ってきちゃっている今、1/3程度の利息率に下げられても、トゥグルグの価値自体(購買力って言う意味で)は全然損してないともいえるのか?
とか書いて、みなさんがあわてて銀行から預金引き出しちゃったりすると、これまたパニックになったりするのだろうか?
多分、今、一番安定してるのは、不動産投資で個人名義で物件を購入し、賃貸物件として善良な外国人の借主を安定的にゲットし、外貨で半年分とか1年分の家賃をまとめ払いしておいてもらう、という方法だと思います。
個人名義だと、不動産に対して固定資産税かからないみたいだし。
法人名義だと、評価額の1%が固定資産税となってます。
家賃については、「物価上昇」とかあれやらこれやら理由をつけて、半年とか1年でインフレ率に連動して値上げ請求しても、外国人の場合、わりと条件丸のみしてくれることが多いようです。
借りる側になっている人にとっては、「モンゴルの家主ぼったくりやがって」となることも多いと思うけど、貸す側の天国はまだまだ続きそう。
それにしても、チンギスボンドでどーんと投入されたはずの米ドル、どこに消えちゃったんでしょう?
ボンドだから、ちゃんと利息というか約束した分の利益率は配当しないとまずいですよね?
ついでに、この前、アルタンホヤグ首相が日本訪問した際に話題に出てた「サムライボンド(サムライ債)」も話うやむやになっちゃってますよね。
これって、モンゴルの経済力に関する評価が「この人たち、ほんとに大丈夫?」っていう疑念が「財政を握る偉い人」たちの間でむくむく膨らんでいるせいじゃないのでしょうか?
いずれにせよ、現金に頼ってマネーゲームしたり、鉱山利権とか「実績・実態」を把握して利益確定ができないカードで経済成長・好景気を装ったりする国際的なマネーゲームをするには、モンゴル政財界はおこちゃまだった?
ともかく、モンゴルに暮らす庶民派にとっては、今年の冬は超厳しそうです。
少なくとも、私はこれ以上、出費が重なるようなら、冬は祖国に出稼ぎに戻らねばならぬかもしれません・・・(それもまたよし、だけどねー)
というわけで、なんとか越冬資金を調達する方向でめどを建ててるけれど、まだまだハプニングは続きそうです。
ご意見・ご感想・ご助言その他、切実によろしくお願いします。
多分、私も必要としているけれど、モンゴル在住者の方やモンゴルに投資してたり、預金している人にとっても、この状況をどう受け止めるか、思案のしどころだと思います。

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モンゴル語の通訳やよろずコーディネーターなどもしていますが、今はとにかく、越冬準備にしゃかりきコロンブスなのです。
さて、資金繰りです。(モンゴルの為替相場とか銀行口座を使ってのやりくりとか、モンゴル経済動向とかを庶民な私なりに考えてみてるんですが、なにせ素人なので、異論反論、アドバイス、その他、ご感想や情報などおもちの方は自由にコメント欄をご利用ください。前代未聞の為替変動とか経済動向ゆえ、私も手探りでの舵取りをしていてとっても不安なのです)
運転手兼だるま牧場総支配人(自称)のガナー君は車の修理に奔走中で、委託遊牧民のバチカさんは草原で一人ぼっちで(奥さんがウランバートルに帰っちゃったから)家畜の世話中で、みなさん、それぞれにお忙しい&「あれが必要、これが必要」と予算申請が次から次へと送られてくる今日この頃。
冬は基本的に大気汚染のひどいウランバートルにはいたくないので、大きな仕事は受けない方針だったのですが、いろいろと物入りなため、どうしたら資金調達ができるんだろう?と途方にくれてしまっていました。
自分が持ってるもの、預金通帳、売れそうなものをリストアップし・・・
そして、ついに思い切りました。
そうだ!外貨を売ろう!!
母や父から、大型の資金援助(遺産の前借り・・・とかいうすごい話で)を受けた私。
いざっていうときのために、と定期預金にどーんと入れていたのです。
でも、モンゴルってわりとすぐにいざって時が来ちゃうので、どーんといいつつ、半分は普通預金にしておいて、出し入れ、出し入れしていて・・・
基本は預金したものは、よっぽどのことがないと出さない方針の預金が大好きな蟹座の私ですが、この苦境に手を付けるとしたら、ココです。
なぜかと言えば・・・
最近、トゥグルグがあり得ない感じに弱くなっていて、へなちょこなはずの米ドルもアベノミクスのせいで円安基調になってたはずの日本円も、トゥグルグに対しては、すんごい強気、かつてない勢いで相場が上がっているからです。
外貨預金の場合、確かに年利は高いのですが、対トゥグルグで計算した場合、預金利息よりも為替変動による差益のほうが圧倒的にレバレッジがきいちゃってます。
日本円ですら、4月くらいには、1円=14tgくらいだったのが(これでもアベノミクスの円安宣言でどーんと下がった時に比べるとやや上がり気味だった)、9月で1円=16.5tgまで跳ね返ってきて、10月に入ったら、なんと10月15日現在で1円=17.25tgと、円安宣言で円が弱くなる前の円高のときをしのぐ勢いで強気な円なのです。
米ドルでUS$1=1695tg。US$1=1700tgを超えてしまうと、「越冬やばくない?」くらいな輸入に頼りきっているモンゴルなので、そろそろ金融介入しないと、危ないっすよ、と思う。
小麦粉や家畜の餌用のフスマも、1㎏あたりで去年の今頃と比べると1000tgー1500tgほどの値上がりです。
石油燃料も、ちゃっかり50gぐらいずつ10月に入って値上がりましたが、おそらく、ディーゼル燃料は1900tgくらいまで上がるんじゃないかなぁ、というのが、トラックの運ちゃんやタクシーの運ちゃんたちの予測が出てます。
そんなにたくさんの外貨を持っているわけではないのですが、今、どーんとかかるゲル関係の出費や車関係の出費、固定資産税分、自分の生活費ぐらいはなんとか確保できそうです。
預金を崩す、というのは抵抗を感じていましたが、でも、使えるときに使うべきお金を使わず溜め込んでても、しょうがない、とマインドチェンジです。
だって、外貨の定期預金を1年溜め込んでも、5%の利息だけど、半年前の為替相場と今の相場で比べると、すでに25%以上の為替差益が出てるんですもの。
今まで、モンゴル中央銀行は米ドル$1=1700tgを超えたあたりで、たぶん、金融介入してたと思うんですよね。日本円でも、1円=18tgまでなっちゃうことは今までなかったはず。
でも、今のモンゴル、たぶん、介入しようにも軍資金というか外貨準備高がカッツカツ状態なのかもしれませんね。
モンゴルの億万長者なビジネスマンや投資家・企業家のほとんどが、外貨は外国の銀行口座に入れていると思うし、これまでのイケイケどんどんで儲けた分は次の投資に回して、ガンガン経済活動で攻めてたと思うんです。
だから、これまで建設業界もすごく回ってるように見えてたし、鉱山開発関係も利権とか調査許可ライセンス売買や調査だけでもすごいガンガンの大型投資を入れ込んできたんじゃないかなー。だからこそ、日本のマスコミでも「モンゴル経済が超ホット!」っていう見かけに惑わされた経済番組とかが乗り込んで来たり、「モンゴル、儲かってますよ」みたいなブログとかが人気出てたりしたんだろうけれど・・・
でも、これ、完全にモンゴルの「強気姿勢」と「鉱山資源が豊富だよ」という「見せないカード」でのポーカーゲームで外国人が踊らされてたっぽい。
普通は、外国人旅行客が押し寄せる夏は、外貨がだぶつき気味になるから、国際的な為替相場とは全然関係なく、モンゴルではトゥグルグが強くなり、外貨が軒並み弱くなる、という傾向がここ20年くらい続いていたのですが、今年の夏は、外国人旅行客もいっぱい来てたのに、6月以降どんどん、トゥグルグ相場が下落しちゃっています。
9月に臨時緊急国会やるよ、というお話で、「わ、これでもうトゥグルグ安は終わっちゃうかもー?」とあわてて両替した人もいると思うんだけど(かくいう私もそうでした。)、「緊急」のはずが「やっぱり延期」と10日あまりも延期され、挙句の果てに、「予算案は通らず、外国投資に関する規制法案の改正も通らず、金融介入の宣言もなく」なんのための臨時・緊急国会だったのか全然わからない拍子抜けな状態で閉幕した途端、トゥグルグの暴落が加速した感じです。
外貨に関する持ち出し制限などはしない、という話ですが、銀行自体が外貨キープ分が減ってきたら、もしかしたら、1回の引き出しに関しては、引き出し制限など「銀行の事情」でなることもあるかも?とか懸念も取り越し苦労じゃないかも?
というような状況ゆえ、もう銀行預金に執着して、守りの姿勢でいるよりは、今使うことで、守れる財産があるなら、使っちゃえ、という方針に転換したわけです。
私、財テクがホントにへたくそなのと、自転車操業状態になることもしばしばなため、利息の高い定期預金よりも、半年とか3か月とかの短期定期で積み立てていたのと、何かのときのために普通預金をメインにしていたのですが、いずれにせよ「現金は目減りする」というのはホントだなーってしみじみです。
トゥグルグの1年定期だと、年利15%強で、途中解約が年利4%で計算されるってことになっていますが、インフレ率が19%くらいまでまた戻ってきちゃっている今、1/3程度の利息率に下げられても、トゥグルグの価値自体(購買力って言う意味で)は全然損してないともいえるのか?
とか書いて、みなさんがあわてて銀行から預金引き出しちゃったりすると、これまたパニックになったりするのだろうか?
多分、今、一番安定してるのは、不動産投資で個人名義で物件を購入し、賃貸物件として善良な外国人の借主を安定的にゲットし、外貨で半年分とか1年分の家賃をまとめ払いしておいてもらう、という方法だと思います。
個人名義だと、不動産に対して固定資産税かからないみたいだし。
法人名義だと、評価額の1%が固定資産税となってます。
家賃については、「物価上昇」とかあれやらこれやら理由をつけて、半年とか1年でインフレ率に連動して値上げ請求しても、外国人の場合、わりと条件丸のみしてくれることが多いようです。
借りる側になっている人にとっては、「モンゴルの家主ぼったくりやがって」となることも多いと思うけど、貸す側の天国はまだまだ続きそう。
それにしても、チンギスボンドでどーんと投入されたはずの米ドル、どこに消えちゃったんでしょう?
ボンドだから、ちゃんと利息というか約束した分の利益率は配当しないとまずいですよね?
ついでに、この前、アルタンホヤグ首相が日本訪問した際に話題に出てた「サムライボンド(サムライ債)」も話うやむやになっちゃってますよね。
これって、モンゴルの経済力に関する評価が「この人たち、ほんとに大丈夫?」っていう疑念が「財政を握る偉い人」たちの間でむくむく膨らんでいるせいじゃないのでしょうか?
いずれにせよ、現金に頼ってマネーゲームしたり、鉱山利権とか「実績・実態」を把握して利益確定ができないカードで経済成長・好景気を装ったりする国際的なマネーゲームをするには、モンゴル政財界はおこちゃまだった?
ともかく、モンゴルに暮らす庶民派にとっては、今年の冬は超厳しそうです。
少なくとも、私はこれ以上、出費が重なるようなら、冬は祖国に出稼ぎに戻らねばならぬかもしれません・・・(それもまたよし、だけどねー)
というわけで、なんとか越冬資金を調達する方向でめどを建ててるけれど、まだまだハプニングは続きそうです。
ご意見・ご感想・ご助言その他、切実によろしくお願いします。
多分、私も必要としているけれど、モンゴル在住者の方やモンゴルに投資してたり、預金している人にとっても、この状況をどう受け止めるか、思案のしどころだと思います。

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