モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツアーガイド兼業遊牧民です。
先日、書いた記事にコメントをいただけてとっても嬉しいです。

コメントをいただいた記事は「馬が教えてくれるリーダーシップトレーニング 」(別ウィンドウで開きますので、ご参考までにお読みいただけると嬉しいです。


こんにちは、アハルテケ(馬お宅)と申します。
去年8月旅行のさい、ご連絡しかけてメッセージ送信が不良でお騒がせした者です。あの節は失礼しました。!
 最近引っ越してサーバーも変わり、今度の書き込みが無事出来ますように;;
 去年何とかモンゴル旅行し、別の場所でも実はうまく乗れなかったのですが、どうも気候のせいでハエが異様に多いためも、あるとおもったんですが、 テレルジではまた、、観光客が多く、「後ろから追う」という馬の動かし方をしているので馬が乗り手を信頼しなくなるのでは、と思うんですが;; 



アハルテケって、世界で最も美しい馬、と称される中央アジアの馬の種類なんだけど、こういうハンドルネームを使っていらっしゃることでも相当に馬を愛していらっしゃるんだろうなぁと思うのです。

コメントありがとうございます。
この問題って結構、モンゴルで乗馬をする初心者の方が遭遇するお悩みというか「それってどうよ?」と思うですよね、きっと。
なので、記事にしてみました。

ところで・・・
後ろから追うというのも別に「ありえないでしょう」というほどのことはないと思います。
後ろから追った方がガイド的にはお客様のバランス状態などが見えるので無理はしないで済むということもあるようです。

実際、群れ全体を動かすときは、人が上に乗っていないときも後ろから追うほうがまとめやすいのです。馬としても、動きが「前の馬についていけばいいんだな」とわかるから、そういう意味では「目的は果たせてる」=「馬を前の馬についていかせる。本来走るべき方向に向かって、群れとして行動させる」ってことなんだと。


後ろから家畜のように追い立てられると「ムカッ」と「それって接客業として、どうよ?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、馬的には動きやすいかもしれないですね。乗り手関係なく、「何をすればいいか」と判断して自分で動いているのですから。馬の動きを邪魔せず、かつ安全にということで発達したモンゴル的なガイド方法なのかも?
うちの乗馬ガイドでも後ろから動きが遅い馬のお尻をペシペシ叩いて走らせる人もいたんだけど、これは危ないからやめてもらいました。乗り手が早く走りたいって思ってないのにムチ入れてもリズムが合わないし、勝手に馬だけ走ると乗り手がついていけなくなって危ないから。


そもそもがテレルジほかツーリストが多いところでの乗馬プログラムって、乗り手と馬との関係性を作る前に「ほい、乗って」「はい歩いて」という感じに思えるのです。
乗れる人にとってはそれでもいいけれど、「乗れてないなぁ」と思っていらっしゃる方々にとっては、むしろ、馬に乗ってから、よりも馬に乗る前の関係性作りを意識したほうがよいのです。

グラウンドワークというほどのものではないのですが、ほんのちょっとのアクションを乗る前に加えるだけで、馬の動き、結構変わってくるんですよ。

乗馬ガイドをやってるモンゴル人は、子供の頃から馬と接しているから、本能レベル・DNAレベルでわかってて、ツーリストとか馬と初対面の人たち)にとっては、「当たり前じゃない」ってわかってないんですよね。

「馬とココロを通じさせる」って私は時々いうのですが、コミュニケーションってすっごく大事です。

一方的に馬に話しかけるとか、体なでなでしてみるとかそういうことでもなくって、ほんと「ココロを開き合う」ことで、モンゴルでの乗馬って断然、変わってきます。

私の業務のひとつである「通訳」というのも実は、単なる語学スキルを使っているだけではありません。専門用語を勉強しておく、とかもちろん言葉のスキルアップは常に心がけていますが、何よりも、通訳するシーン以外でシェアしていただいた時間で通訳させていただく相手の「心や思考回路」を「シンクロ」させることで、それぞれの「言いたいこと、考えていること、伝えたいこと」が何かを察することができるようになります。極端な言い方をすると「シンクロ率」が高い相手の場合、その方がお話する前から、何を話すか自然にわかって、同時通訳状態でタイムラグをつくらずに仕事させていただけることさえあるのです。息継ぎのタイミングとかアクションさえ乗り移ってくることもあります。この「察する」力というのは、私のちょっぴり特殊な通訳というお仕事で鍛えられたものでもあるし、もともと子供の頃から持っていた能力でもあります。

「相手と心と思考をシンクロさせる」というのは通訳になる前から無意識にやっていたことなのですが、この能力のおかげで、小中学校までの定期試験は、試験勉強などしなくても、授業に集中しているだけで、大体「この辺が試験に出るな」とか「試験問題はこんなだろう」というのがわかっていました。高校に入ったら、学力そのものがついていけなくなって使えなくなっちゃったけど。
でも、生まれつきでは、「察する力」が鋭敏でなかったとしても、乗馬をすることによって、鍛えることだってできちゃうし、「開花」させることもできるはず。

この「ココロを開き合う」コミュニケーションは、ビジネスシーンでの人間関係や組織的なリーダーシップにもつながるんだなぁってことは、テキサスでナチュラルホースマンシップを実践しているランディ・ユキコさんとお話していても思うことなんです。

馬の個性っていろいろなので、どうやって「ココロをつなげるの?」というのは、馬を見てみないとわかんないような気もするのですが、「あ、つながった!」って瞬間はすごく気持ちよく感じることができます。

馬の方も「あ、この人と今日、走るんだ」ってお仕事モードに入る瞬間は、なんか感じるんですよ。

で、「じゃ、どう走りたいんですか?」ってことを馬のほうからも乗り手に対して探ってくるんです。

ほんの短いコミュニケーションをやるかやらないか、意識するかしないかで全然違ってきますよ。

ハエがブンブン出る時期は確かに馬も「五月蝿いなぁ」って首をふるのに忙しくて走りに集中できないというのは事実です。

でも、それは遊牧民やガイドたちも同じこと。

ようは、馬をどんだけ「乗り手の指示に集中して動く」という意識にフォーカスさせるかですね。

これもそんなに難しくはないけれど、口とか文章で説明しても、口幅ったいだけで・・・
実際、うちにのりに来て頂ければ、シェアできるんだけどなぁ・・・うぅ。

今年は、自分が草原にいられるときはできるだけ、こんな「乗馬を通じて、コミュニケーション術やリーダーシップ」を習得していただける、気持ちよく馬と一緒に草原の風を感じたり、草や花の香りに癒されたり、空の青さや鳥のさえずりなど五感フル稼働で気持ちよくなっていただける乗馬プログラムを意識しようと思ってます。

アハルテケさん、ぜひ、モンゴルだるま牧場で「風になって」くださいませ!

読者様とモンゴルだるま牧場で、あるいはモンゴルビジネスシーンでお目にかかれるのを楽しみにしています。

なんか答えになってるんだか、なってないんだか、な感じになっちゃったけど、でも、馬好きな方だったら、「あ、そういうこと!」ってピンと来ていただいているんじゃないかしら?

それこそ、「答えはWEBで!」じゃなくて「答えは草原で!」って感じですね。

モンゴルだるま牧場での乗馬(日帰りだけじゃなくて、キャンプトレッキングも日程調整がうまく合えば承っております)やモンゴルでのビジネス・調査等の通訳などのご相談は下記のメールからお願いします。(メールアドレスとか書いていただいた時点でアメブロメッセは「表示不能」にされてしまうため。

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