モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です
日に日に暖かくなり、カシミアの相場が気温と共に安くなっている今日この頃。
ようやく昨日、ナライハの仲買市場で売ってきましたよ。

手元現金が底をつき、約4㎞の道のりも歩いて通勤、という久々の財布が軽い状態になった私。やれ腰が痛いだ、頭が痛いだ、めんどくさいだと、仕事がハイシーズンになると体調不良を訴えるドライバー兼遊牧マネージャーのガナー君にハッパをかけて、ようやく昨日、カシミア担いで売りに行ってもらいました(といってももちろん車です)

カシミア採りして3年。
毎年、大体同じくらいの頭数を採取してるはずなのですが、今年は8㎏を切っちゃいました。
トータル7.6㎏。55,000tg/kgで買い取られました。

ここでゲットした収入は、早くも車検・自動車保険・燃料代・バチカさんのゲルの引っ越し費用とガナー君の1週間分の食費、という感じであっという間に消費されちゃったけど。

現金収入的には、スズメの涙、となってしまいましたが、でも、今回は、遊牧体験のエコツアープログラム作りとしては、なかなか収穫というか手ごたえや学びがありました。
これはやってみないと得られない、貴重な収穫だと受け止めています。


今回のカシミア採り体験ツアーは二日間にわけて催行したのですが、、参加していただいたお客様のタイプがかっきり別れたので、テイストをがらりと変えて2種類やってみました。

$新モンゴルまるかじり☆旅と暮らしの生情報☆-カシミア採り2013

初対面の人同士でも、一心不乱にヤギと格闘するうちに、「友情」が芽生えるのでした・・・の図(撮影は参加者のTKさん)

13日(土曜日)のお客様はモンゴル在住の青年海外協力隊の隊員さんと留学生2名という若くて元気で体力も根性もありそうな感じの方々だったので、カシミア採りという単純労働をとことんやっていただき、その中で生まれてくる感覚・感情などを感じていただくってことを中心に。
去年の夏にやっぱり1泊2日の遊牧生活体験プログラムにもご参加いただいた方々メインで、根性あるなー、というか、結構、ガシガシとした大変な中にも体験の喜びとか、使命感とか達成感を感じていただける仲良しグループ的なイメージがあったので、カシミアたっぷりのヤギ10頭をノルマで「この子たちが終わるまでは家に帰してあげないよ!」的ブートキャンプな感じでした。(ごめんね。最後にちょっぴりご褒美の乗馬あり)

14日(日曜日)は、お子様連れやいろいろやってみたい系の方が多くて、どっちかといえばレジャー要素が強そう、という感じだったのと、私も半分くらいの方が「はじめまして」な状態だったこともあったり、13日の回のアンケートで「こんな単純作業ばっかりなら二度と参加したくない」的なコメントもあったり、「実は2-3頭目で飽きちゃってました」という声もあったので、あんまり無理するのはやめよう、という感じで、気楽に楽しんでいただくことにしました。
参加いただいた人数も倍近くいたし、お子様連れはやっぱりお子さんが集中力がないから、あっちこっちに走り回るのをお母さんも目が離せないしね。いい加減にやられても困るけど、あんまりしょっぱなから「遊牧生活は苦痛」って印象になるのもよくないしって。

最初の1-2頭はみなさんにしっかり山羊に取り組んでいただきつつ、カシミアの特性や、山羊の生態などについて説明させていただきました。これは2日間共通。
ただ、人数の規模によって、作業に対する集中力が随分変わる、というのも顕著になりました。

通常のツアープログラム的に考えたら、完全にコスト割れというか収益が出ない料金設定で、カシミアの売り上げで何とか「元を取ろう」と思ってたんだけど、やっぱ、今回は厳しかった・・・(やっぱ、個体が取り換えられて生産性の低い、おばあさん山羊とかカシミア用の改良品種の若いエース級の子たちが皆盗まれちゃってたから全体的に量も質も悪かった。これはお客さまではなく、山羊そのものの問題だから仕方ない)

結構格安でやったつもりだったけど、FBお友達割引というのを設定したため、「お友達」は「安かった!」と感じている方が多かったけど、お友達じゃなかった人は「高すぎる」という印象(まぁ、同じ体験で500円ちょっとの差を高いと感じるのはどうなのか?と思ったりもするけれど。それはこちら側の経費管理の問題で、あくまで印象ですよね)を持った方もいたというので、差別化のマーケティングも考えなきゃっていう課題をいただけました。

いずれの回も、初対面同士の方々もいたけれど、同じ作業を共同でやって、苦労を分かち合ったり、ワイワイしたことで、すごくいい雰囲気に打ち解けていらっしゃいました。

「初対面でうちとけて、リラックスできる友達になれる」というのが、おそらく、わが「モンゴルだるま牧場」での遊牧体験プログラムなんだ、というのが、このカシミア採り体験プログラム3回やっての自分なりの「手ごたえ」です。

普通の遊牧民のお宅だと、「少ない」ところでも山羊100頭くらいいるので、うちでやるように和気あいあい、のんびりテゲテゲで、とかのんきなことは言ってられないと思うので、そういう意味では、数が減ってしまったとはいえ、適正な頭数ともいえるのかな?


次の週末でたぶん、バチカさんのゲルを次のベースキャンプに建てる予定です。
お引越し体験プログラムを予定しています。(日曜日かな?)
ご興味のある方、一応予定を開けておいてくださいませねー。


にほんブログ村 海外生活ブログ モンゴル情報へ
にほんブログ村