モンゴルだるま@モンゴル国在住11周年・モンゴル語通訳・よろずコーディネーター兼業遊牧民です。
ただいま「雪原の我が家」にて旧正月「ツァガンサル」の準備中であります。

ツァガンサルというのはモンゴル語で「白い月」を意味しておりまして、いわゆるお正月。「ツァガンサルを過ぎたら春。ナーダムを過ぎたら秋」とモンゴル人がよくいうように、モンゴル民族にとっては、「盆と正月」のうちの盆がナーダム(実際はまずは一族郎党が祀っているオボーをお祭りする儀式のあとで、「男の三競技=モンゴル相撲・競馬・弓射競技」を競い合うんだけど)、正月がツァガンサルって覚えておくとよいでしょう。

ツァガンサルは毎年、ちょっとずれるのですが、基本的に「新月」に合わせて決まります。

今年は諸説が錯綜しつつ、一応、国民祝祭日になるのが2月11日が元旦、12日までが年始回りのために公休日となりました。大晦日も通常は休みになるのですが、今年はたまたま日曜日にあたっています。

大晦日はビトゥーと呼ばれ、「ビトゥーレフ」といって、身内だけでボーズ(とじた食べ物と呼ばれているけど、蒸し餃子)を腹いっぱい食べて、「喉までボーズでいっぱいです。ひょえーーー」くらいになった状態ガ「ビトゥー」ってことなんだそうです。

新モンゴルまるかじり☆旅と暮らしの生情報☆-ボーズ800
これがボーズ!この平たい箱4.5個分を作りました。外に出しておくと20分くらいで「コロンコロン」とかっちこちに凍ります。

で、このビトゥーは、身内が「自分の家」で過ごすのが習わし。このビトゥーの日に他人の家を訪問したり、泊まっちゃったりすると、つぎの一年間は「さまよえる人」になっちゃうんだそうです。

ただいま兼業遊牧を始めて4回目の越冬中をしている私は、初めて「雪原の我が家」つまりは遊牧実践中の冬営地でビトゥーとツァガンサルをむかえることになりました。

ビトゥーとツァガンサルを冬営地でむかえるにあたって、一昨日(2月7日)はご近所の女子4人が集ってのボーズ作り(実はサプライズゲストあり)、昨日(2月8日)は冬営地の大掃除とお客様用のゲルの設営をしました。
本日、2月9日は、お客様用ゲルのベッドやカーペット、電気を通すためのセット一式と最後の買い出し(委託遊牧民のウルジーさんにサプライズプレゼントとして新しいおめかしデールを購入する)します。

昨日は、久々の田舎暮らし、家畜作業だったのですが、餌をあたえようとして、牛にどつかれて吹っ飛んだり(文字通り、1m近くふっとばされてびっくりしちゃった)、逃げた仔牛を捕まえて牛糞まみれになったり、昼ごはん用に作ったホーショールの包み方が「個性的すぎて」みんなに大笑いされたり(ボーズという蒸し餃子作りは得意なんだけど、揚げ餃子的ホーショールはあんまり作ったことがなくて苦手なのだ)しながら、とっても楽しくすごせました。

$新モンゴルまるかじり☆旅と暮らしの生情報☆-ボーズ作りとガールズトーク

みんなでワイワイ盛り上がりながらの作業なのでとっても楽しい!!

ここんとこ、トラブル対応でちょっぴり憂鬱でちょっぴり戦闘的なギスギスした気分にひきずられそうになっていたのですが、きれいな空気と適度な静けさ、家畜の息遣いとか、やることいっぱいな暮らしとかで、心の内側からもスッキリした感じです。

ボーズ作りの最中に、いろんなサプライズがありましたが、長くなるので、この続きはまた後ほど。(多分、明日かお正月明けくらいにアップする予定・・・まだなんにも書いてないけど)




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