モンゴルだるま@モンゴル語通訳・翻訳・エコツーリズム普及仕掛け人兼業遊牧民です。
兼業遊牧生活のキモである委託遊牧民が遊牧経営の核となる部分で不正行為をしていたことが発覚したため、現在、地元警察に被害届を出して、司法の場で対決中・・・

先日、1月23日に急に兼業遊牧サイトがあるトゥブアイマグエルデネソムの地元警察に呼び出しをくらい事情聴取を受けました。

この横領被害は、種オス山羊「モートン」(年寄りの似たような毛色の偽モートンと取り替えられ、本物は行方不明)、種オス羊「ツートン」(すでに殺されていることが判明)、去勢オス6頭、メス9頭、1歳羊(2011年生まれ)22頭(これは1月10-20日のあいだに忽然と消えていた)、競走馬1頭(ロブサン三男経由で別のソムに150万トゥグルグで売却されてた)、メス馬1頭(行方不明)で被害総額は今の市場相場で換算すると安く見積もっても600万トゥグルグ弱。

被害届を出した際に、12月のソムで実施した家畜統計登録では、私たちが契約した当初にいた羊がトータル123頭だったのに対して、なんと96頭になっていました。11月に横領発覚したときでも、107頭はいたのに、そっからさらにうちの家畜を無断で処分していたわけですね。
今はさらに減って87頭に。彼らは私たちが最初に警察に被害届を出したあとなお、22頭の子羊が消えていました。(代わりにこの子達の半分くらいの体格の2012年生まれの子羊ちゃんがうじゃうじゃいたよ。これはいくらなんでも・・・ごまかせんやろ?と思うけど、まかり通っちゃうというのが地元の怖いところ!)

私たちが彼らを「許せない」と憤っている一番の争点が今も生きているはずの種オス山羊「モートン」拉致事件です。
ほかは既に屠殺されたり、別の人のところに売却されてしまったということで、取り戻すことが難しいというか不可能な状態。

でも、モートンは生きているはずだし、(非常に市場価値が高く、生産性も高いから殺すわけがない)証拠写真や状況証拠、証言もたっぷりあるのだから、きっと取り戻してくれるはず、と思っていました。

警察が要求してきた「モートン」のDNAサンプルとなりうるカシミアもみつけたので、喜び勇んで連絡してみたのです。

すると信じられないことに、エルデネソムの担当警官の上司がこんなことを言いだしたのです。
「お前ら、いい加減にしろ。この前、ロブサン(委託遊牧民2代目 今、犯人としてつきだしているオラーナくんの父親)とあったら、「例の件はもう精算済みだ。なんの問題もない」って言ってたぞ。言いがかりをつけるのはいい加減にしろ」と電話でどなりつけられたのです。

えっと・・・

被害者は私なんですけど?
被害届の撤回してないんですけど?

なんで、犯人の父親であり共謀者でもある彼の話を鵜呑みにしてるの?

さらに、オラーナくんの別れた妻・ムーギーさんに連絡した、という話も嘘っぱち。
先日、ムーギーさんにあったのですが、「エルデネソムの警官だと名乗る電話は受けたことがない」というではないですか!さらに電話の受信記録・不在着信記録を調べても、担当警官の電話番号もエルデネソムの警察の電話番号もありません。

さらに、私たちが提出した被害届は撤回され、この警官が書いた「被害届」に私が署名させられ、その頭数とかも減らされ、私たちが問題にしている「繁殖用の羊・山羊の無断使用により、私たちの群の生産性に対して絶大なダメージを与えた」ことが削られているのです。

オラーナくんは昨日、愛人と一緒にベッドそのほかの家財道具を持ち出していたそうです。

ねぇ、容疑者、どっか逃亡しちゃうよ?
捕まえる気ないってこと?

推定無罪とはいえ、取り調べ期間である19日間は拘留できるって言ってなかったっけ?

そして、逃げられちゃって、捜査開始から2週間で「時効成立」だって言ってたけど、ホントかな?短すぎじゃない??

ともあれ、地元民が結束して、犯人をかばうんだもの。
家畜の盗難・詐欺事件はどうやったって解決なんかできないわ。

打つ手、ないのかな・・・???

まぁ、これから気をつけるしかないのか。


とはいえ。

まだ諦めたわけではありません。
損害賠償がされなかったとしても、ちゃんと追及していきます。

ソムがだめなら、アイマグがあります。
もしも、ソム警察が隠蔽工作をするなら、その件も含めて戦います。

でも、ロブサン&オラーナの口からでまかせはまさにプロです。
私だって確かに、彼らの言ったことをきいたら、「なんてひどい外国人だ。散々、家畜の世話をさせといて、恩義も感じていないとは。懲らしめてやろう」とか思っちゃうかもしれないです。

モンゴル人の友達たちは、みんな「絶対、許すな。」って応援してくれます。

許すもへったくれも私が裁くことではないんですよね。
彼らが犯罪者としての前科がつくことを希望しているのではなく、私は生きて「モートン」と再会して、彼を群に返して欲しいということと、失った家畜を補填していただきたいということなのです。

話はシンプルで、「他人のものを使ったなら、ちゃんと返しなさい」それだけです。

それだけのことを村ぐるみ、警察ぐるみで隠蔽するってどういうこと?
本気でやってないの?それともこういう不正とか怠慢捜査が当たり前なの?

明日、「家畜犯罪被害対策協会」(名前がコロコロ変わってすみません、これが正式名称です)の会長さんにあって、こういうケースの前例があるのかとか、どのように今後対処していけばよいのかなどのアドバイスを受ける予定です。

今まで、国際問題とか大げさにしたくないって思っていたけれど、やはり「在留邦人の生命と財産の保護を使命とする」在モンゴル日本大使館にも相談して、何かお力を貸していただくことも検討中。

直接、捜査のやり方に口出しとかはできないと思うけれど、一応、「プレッシャー」くらいはかかるかな、と。

とにかく捜査や司法的解決が迅速に進んで欲しいです。

それにしても、次から次へと、ドラマみたいな展開ばかり。
実は・・・このあとすぐに、またえーーーーーっ!っていう信じられないロブサン&オラーナ側からの攻撃があったのです。これがまぁ、警察とオラーナ・ロブサンたちグル決定!を裏付けたわけですが、それはまた別のおはなし


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