モンゴルだるま@モンゴル語通訳・エコツアーガイド兼業遊牧民です。
お久しぶりです。更新滞った挙句、本日、勢いづけのために、長々しい記事を書く事にしました。

ちょっとした自問自答なんだけど、読者様の中には、「この人、どうなっちゃうんでしょう?:」って好奇心と心配といろんな面白さを含めて見守ってくださる方も多いようなので、そんな方々とシェアすることで、「明日の希望」につなげていこうかなぁと。

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相変わらず慌ただしい日々が続いています。
9月末まで、こんな感じでぐっちゃぐちゃに駆け抜けることになりそうです。
倒れないようにしないといかん。

さて、草原の我が家の周りは、もうかなり黄色っぽい感じになっております。
うちの前に掘った人工池で子育てしていたアカツクシガモ一家も8月下旬前に渡りを始めました。
近所ではアネハヅルの群れが若鳥たちとともに編隊飛行練習を繰り返しています。

去年よりも1週間強、例年よりは1ヶ月近く早い「渡り鳥」の行動は、厳しい冬を予感させます。

その割にまだまだ冬の家畜小屋建設も終わってないし、干し草の調達についても何一つまとまっていない。
反省していないわけではないのですが、何もかもが「向こう合わせ」で私が提案したり、急かしたところで、状況が整わなければ何も物事が進まないのがモンゴルです。

遊牧民とのつきあいで(というかモンゴル人とのおつきあいで)短気をおこすのは損気・・・。
んなこたぁ、わかってるんだけどさ。

でも、こう日に日に寒くなってくる上に、お湯が出ない毎日が続くと、気持ちもササクレだって来るわけですよ。

もう夏のハイシーズンも終わりに近づいている。

うちのエコツアーは基本的に「リアルノマドライフ体験」なので、年中無休でお客様を受け入れられるのですが、まぁ、プログラムの仕掛けというか仕込みとかも大事なわけでして。ふぅ。

越冬資金が想定以上にかかるというか、まぁ、今年の夏がちょいと私の仕掛け不足で旅行アテンド件数が去年の半分以下になっちゃったので、今、資金繰りであっぷあっぷです。

10月は、第3四半期の税務申告手続きのみならず、会社の登記簿やビザなどの更新手続きも入ってくるので、何かと出費がかさみます。

ハイシーズンというほどツアー業で忙しかったわけでは全然ないので、それほどの収益は上がっていないのですが、売上自体は見た目、いい感じ(ほんとはホテル代とかなので、右から左へと華麗にスルーしていくお金です)なので、ちゃんと領収書と売上伝票の整理をしないと、大変。

会社の事業としてのものもあれば、たんなる仲介として企業体としての領収書発行が必要だという先方に対して発行したものの、会社の懐には全然入ってこないというものもある。
これは、まぁ、いろんな意味で「大変だよね」ということなんだけど・・・。

エコツアー関係のモンゴルだるま牧場は正直、まだまだ先行投資分の回収もできていない赤字事業なため、これらは財務上は基本的に無視。家畜などは私が自腹を切って購入しているけれど、地元行政に所属していないモノが(人であれ法人であれ)所有した家畜には、割高感たっぷりの家畜税が課せられるため、名義上は「地元遊牧民」のものとなっている。(これも怖いんだよね、裏切られたら、あっという間に100万円相当以上の資産がまたまた消えちゃうので)

全然越冬準備ができてないことについて、まぁ、家畜を預かっている遊牧民たちも若干、逆ギレ気味になったり、頭を抱えたり、ちょっぴり不機嫌な感じで心配。
私も辛いよ。なんとなく、こうすれば?っていうのはわかっているのですが、とにかく今年は家畜で稼ぐ、っていうのがイマイチできてないので。
でも遊牧民の皆さんは、ちゃっかり私の牛から出たミルクや馬のお乳・馬乳酒などを近隣のツーリストキャンプや保養所に売りさばいて、かなりの財を築いているんだけど、そういうことは自己申告もしてくれないし、こっちが追求したら、また逆ギレムードになって面白くないことになるから曖昧にするしかない。

4回目の冬を迎えるにあたって、収支計算をしてみたところ、まだまだ赤字路線。
これは、委託料が収益に対して割高になっているからなんだけど、昨今の異常なインフレ(トゥグルグ安や妙にバブリーな感じの建設業とか鉱山開発分野の影響もあるんでしょうね)で、物価上昇率が年間で20%弱っていうことで、収益があがらないにせよ、「この委託料で食ってます」っていう遊牧民たちにとっては、賃金アップの要求はわからんでもない。
というか・・・賃金アップはいいんだけどね。

まぁ、ちょっと想定外というか、「これから厳しい冬を迎えるにあたり、そういう要求を家畜オーナーとして飲むのは無理ですよ」という変化球な要求をされて、頭を抱え続けているのです。

集客関係はせず、「来た客に対するサービス」をするのが遊牧民たちの「仕事」なわけですから、集客をしそこなった私がかぶる分は「考慮に値せず」って感じなのが、ちょい寂しい感じもします。
でも、こういうタフさがモンゴル人なんだよね。

仕事に振り回されながら、どんだけ必死こいて働いたところで、家畜の維持管理に費やす羽目になる。

ちょっと虚しくなることもあるんだけど、こういう時こそ、やはり「モンゴルで外国人が遊牧業を営むのは、そもそもが難しいことなんだ」っていう前提を思い出すべきですよね。

遊牧民の人と恋に落ちたり、出来ちゃった結婚しちゃったりする日本人女子は最近では、「わりとよくある話」ではありますが、「女独りで遊牧民と契約して、自分も遊牧修行しながら経営者的にコミットする」日本人女子はそんなにはいないような気がする。

のめり込んでやってます、これに「命とお金賭けてます」ってほどの人はいないから、そもそも前例がないので、自分で試行錯誤を繰り返し、七転八倒を体験しながら、経験を積んでいくしかない。

「やってらんねーよ」というのも正解だと思うし、「儲からないなら、やめちゃいなYo」というのもごもっともなご意見。

私、ほんとダメダメ経営者な気がする。てか、ダメダメ経営者なのです。

でもねぇ・・・なんだろうなぁ・・・
なんか、夢っていうかさ、もうちょっとでつかめそうなんだよね。
がしっとした一体感っていうのかなぁ、夢を現実のものにするためのステップとか思考回路をモンゴルの人たちとシェアできるっていうプロセスまで、あともうちょっとな気がしています。

アルバイト的な副業の手段が欲しいって言われた時に、「そんなことしなくても、ちゃんと食えるようにしてあげるから、ちゃんと家畜の面倒を見てあげて」ってキッパリ言えるためには、あとどのくらい稼がなくちゃいかんのだろうか?と計算中。

人間の欲望って限りないものだけどね、でも「やりたいことの実現するために何が必要か?」って思考回路を持てば、もうちょっと具体的に、数量とか本当に必要なことが何か?が見えてくると思います。

「あれば便利は、なくても平気」というものが市場経済の原理に煽られながら、世の中に溢れています。

今年からテレビも導入されちゃったし、携帯電話でインターネットもできちゃう時代なので、市場戦略に振り回されない価値観をモンゴル人遊牧民自身に持ってもらうことはとっても重要です。
繊細なバランス感覚と遊牧というライフスタイルに対する誇りや不屈の精神など、都会の人が普通に経済活動をする以上に必要な要素があるわけで、ほんと大変。
もともと教育水準は都会に比べると低いし、中学・高校出てすぐ無職で都会に流れてきました、とか遊牧民になっちゃいました、という感じの人たちばかりで、そもそも理性とかマネジメント感覚とかは持ち合わせていない感じだからねー。

無理やり自分の理屈に当てはめようっていうのは、無理なので、少しずつ、彼らの要求やホントに望んでいることがなんなのかを探り、ほぐしながら、私がコミットできる部分がどこか、私のして欲しいとお願いしている仕事をちゃんとしてもらうためのモチベーションをキープするためには何が必要なのか、を一生懸命検討しています。

ハイシーズンは、なんだかんだと、遊牧民たちも仕事がいっぱいだし、訪問客もいっぱいだし、なによりも牛乳や馬乳、乳製品や馬乳酒と「売れるもの」や「自分たちの飲み食いできるもの」が潤沢に供給されているから、あんまり心配事もないんだろうけれど、冬が近づくにつれて、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」とか「あれが必要、これが必要」と支出項目ばかりが目立ってくるので、心に余裕がなくなっちゃうんだよねー。私もそうだけど。

まぁ、とにかく、一応、今年のシーズン当初の目的だった「宿泊型遊牧体験プログラム」と「乗馬トレッキングキャンプ」も実行できたし、数は少ないけれど、日帰り乗馬ツアーでも、皆さん「独り立ち」して速歩まではマスターしていただけたし、収入自体は少なかったけれど、一応、基本方針的には路線間違いではなかったと思っています。

9月14日(金曜日)に予定している「子馬の焼印式」をもって、一応、ハイシーズンの「打ち上げ」にしようと思っています。
といっても、9月12日から2週間ほど、大学生のおにいちゃんがモンゴル語習得と馬方修行のためにいらっしゃるので、まだまだ9月末まではモンゴルだるま牧場も忙しいんだけどね。

日帰り乗馬トレッキングも週末とか、希望があればいつでも受付ってことにします。

あ、子馬の焼印式も希望者はもちろん千客万来です。

詳細は別記事で!

ぐだぐだ記事になっちゃってごめんなさい。
更新が滞ると、グダグダ記事でもとにかく、一回アップロードしとかないと勢いがつかぬ。

最後まで読んでくださった辛抱強い読者様のご多幸をお祈りしつつ、大感謝です。

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