12月に入り、日中でも午前中は-25℃前後と寒さ厳しくなってるウランバートルです。
11月中旬くらいまでユニクロのプレミアムダウンジャケットで耐えることができましたが、11月20日ごろからムートンのロングコートをひっぱり出しました。
うちの夏営地にほった池で子育てをしていたアカツクシガモの家族が8月末には南へと渡っていたし、アネハヅルも9月上旬に何百羽もの群になり渡る準備をはじめていたから、私も遊牧民の人たちも「今年の冬は寒さが厳しくなるぞ」なんて話し合っていました。
でもモンゴル暦では今年は夏が1ヶ月分多かったし、11月半ばまで暖かかったから、「これは勘が外れたかな」なんてほっとしてたんだけど・・・やっぱり寒いです。
20年前には、-30℃近くまで冷え込むのなんて、冬至(ユスの始まり)が始まってからの3週間あたりでも滅多にないことだったのに、最近は当たり前のように-30℃を超えちゃうのです。
気候霍乱、つまりは地球温暖化とか気候変動のために内陸では寒暖の差や降水の傾向が極端になっているのです。モンゴル国土の砂漠化がすでに70%以上とか、調査の仕方によっては9割を超えている、という話で、土壌の保水力も下がっていることも影響しているのですね。
日本の支援でゾド早期警報システムが導入されてから、ゾドと呼ばれる寒波・大雪・吹雪予報はかなり正確になってきました。GPSで緯度経度を確認して問い合わせればピンポイントで直近、あるいはそれから48時間くらい先までの天気予報・気象情報を携帯電話で教えてもらうこともできます。(といっても一般の人がガシガシ電話かけると大変なことになるから、これは内緒。)
まぁ、そんなわけでモンゴル国内の気象予報の精度ってかなり高いって私は信頼しているのです。
とってもわかりやすい(モンゴル語だけど)モンゴル全国の5日間予報のサイトはコチラ
モンゴル語ではありますが、地図で調べたいところの近くのポイントをクリックするだけです。
天気(イラスト)・日中・深夜(最高・最低)気温と風向・風速が5日分の表になって別ウィンドウでポップアップします。
まぁ、そういう私が信用している気象予報部の方のお言葉ですから、覚悟して聞かねばなりません。
2011年12月6日のウヌゥードゥル紙に出ていた記事をザックリ要約してみましょう。
先週末から降り始めた雪は東部を通過した。
しかし、明日(12月6日以降)から3日間ほど雪が続く見込み。
10日前後にも降る可能性はある。
今週は河川周辺部を中心に-35~40℃まで冷え込む。
今月は1週間から10日間ほど雪が断続的に降る。
今年の冬は例年よりも雪が多い。
10月、11月は温暖で雪はほとんど降らなかったが、
最近10日間で全国の約70%で根雪で覆われた。
1回の降雪で2-3cmの積雪となっているが、これは通常1か月分の積雪量に相当する。
既に本格的な厳冬期が始まっている。
このように天候が不安定なのは、地球温暖化の影響である。
来年1月、2月も雪が多く、冷え込みは厳しくなる。
遊牧民・家畜だけでなく、道路や峠の雪対策、住居のドアや窓などの断熱保温対策など、厳寒期対策を万全にする必要がある。
ゾドになることを覚悟しなければいけない、というのは、先々週の日曜日、1日放牧をしてわかりました。
すでに11月下旬の段階で、私達の冬営地周辺の放牧地は膝丈を越える雪に覆われ、冷たい風で固められた雪を蹄で割るのも一苦労、というわけで、羊や山羊たちは全然、ひとつところに落ち着かず、ひたすら草を求めて雪原の山を越え、谷を渡っていたのでした。
一応、140束(3トントラック山積み1台分)と燕麦、フスマなどを用意してありますが、まだ補充しなければいけないようです。
おまけに早生まれの子羊の誕生・・・
今年の冬も厳しくなりました。2009年の冬のような悲劇を繰り返さないためにも、できることは全部やっておきたいです。
来週、燕麦をまとめ買いしに行き、また越冬が厳しそうな家畜をつぶします。
別の専門家の話では、メス羊は生体体重の50-60%は減量することになるだろう、とのこと。
羊でそれだけ激やせするってことは、ヤギはもっと厳しく、馬にとっても相当やばい、ということです。
あと10日ほどで日本に戻る、というのに、仕事でカラダが拘束されているというのに、、、。
でも、そんなこと言ってられない。
2009-2010年の冬は突然ふってわいたODAのお仕事で身動きが取れなくなり、現金収入が冬中確保できた代わりに、購入した家畜の半分以上、つまりは140頭もの命を失うハメになりました。
仕事していなくても、自分が傍にいたとしても結果的には相当数を失ったと思います。
できることはなにか?考えられる対策はとれるだけとっておく。
12月上旬。
本気の冬将軍は手ごわいけれど、なんとか耐え忍ばねばね。

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11月中旬くらいまでユニクロのプレミアムダウンジャケットで耐えることができましたが、11月20日ごろからムートンのロングコートをひっぱり出しました。
うちの夏営地にほった池で子育てをしていたアカツクシガモの家族が8月末には南へと渡っていたし、アネハヅルも9月上旬に何百羽もの群になり渡る準備をはじめていたから、私も遊牧民の人たちも「今年の冬は寒さが厳しくなるぞ」なんて話し合っていました。
でもモンゴル暦では今年は夏が1ヶ月分多かったし、11月半ばまで暖かかったから、「これは勘が外れたかな」なんてほっとしてたんだけど・・・やっぱり寒いです。
20年前には、-30℃近くまで冷え込むのなんて、冬至(ユスの始まり)が始まってからの3週間あたりでも滅多にないことだったのに、最近は当たり前のように-30℃を超えちゃうのです。
気候霍乱、つまりは地球温暖化とか気候変動のために内陸では寒暖の差や降水の傾向が極端になっているのです。モンゴル国土の砂漠化がすでに70%以上とか、調査の仕方によっては9割を超えている、という話で、土壌の保水力も下がっていることも影響しているのですね。
日本の支援でゾド早期警報システムが導入されてから、ゾドと呼ばれる寒波・大雪・吹雪予報はかなり正確になってきました。GPSで緯度経度を確認して問い合わせればピンポイントで直近、あるいはそれから48時間くらい先までの天気予報・気象情報を携帯電話で教えてもらうこともできます。(といっても一般の人がガシガシ電話かけると大変なことになるから、これは内緒。)
まぁ、そんなわけでモンゴル国内の気象予報の精度ってかなり高いって私は信頼しているのです。
とってもわかりやすい(モンゴル語だけど)モンゴル全国の5日間予報のサイトはコチラ
モンゴル語ではありますが、地図で調べたいところの近くのポイントをクリックするだけです。
天気(イラスト)・日中・深夜(最高・最低)気温と風向・風速が5日分の表になって別ウィンドウでポップアップします。
まぁ、そういう私が信用している気象予報部の方のお言葉ですから、覚悟して聞かねばなりません。
2011年12月6日のウヌゥードゥル紙に出ていた記事をザックリ要約してみましょう。
先週末から降り始めた雪は東部を通過した。
しかし、明日(12月6日以降)から3日間ほど雪が続く見込み。
10日前後にも降る可能性はある。
今週は河川周辺部を中心に-35~40℃まで冷え込む。
今月は1週間から10日間ほど雪が断続的に降る。
今年の冬は例年よりも雪が多い。
10月、11月は温暖で雪はほとんど降らなかったが、
最近10日間で全国の約70%で根雪で覆われた。
1回の降雪で2-3cmの積雪となっているが、これは通常1か月分の積雪量に相当する。
既に本格的な厳冬期が始まっている。
このように天候が不安定なのは、地球温暖化の影響である。
来年1月、2月も雪が多く、冷え込みは厳しくなる。
遊牧民・家畜だけでなく、道路や峠の雪対策、住居のドアや窓などの断熱保温対策など、厳寒期対策を万全にする必要がある。
ゾドになることを覚悟しなければいけない、というのは、先々週の日曜日、1日放牧をしてわかりました。
すでに11月下旬の段階で、私達の冬営地周辺の放牧地は膝丈を越える雪に覆われ、冷たい風で固められた雪を蹄で割るのも一苦労、というわけで、羊や山羊たちは全然、ひとつところに落ち着かず、ひたすら草を求めて雪原の山を越え、谷を渡っていたのでした。
一応、140束(3トントラック山積み1台分)と燕麦、フスマなどを用意してありますが、まだ補充しなければいけないようです。
おまけに早生まれの子羊の誕生・・・
今年の冬も厳しくなりました。2009年の冬のような悲劇を繰り返さないためにも、できることは全部やっておきたいです。
来週、燕麦をまとめ買いしに行き、また越冬が厳しそうな家畜をつぶします。
別の専門家の話では、メス羊は生体体重の50-60%は減量することになるだろう、とのこと。
羊でそれだけ激やせするってことは、ヤギはもっと厳しく、馬にとっても相当やばい、ということです。
あと10日ほどで日本に戻る、というのに、仕事でカラダが拘束されているというのに、、、。
でも、そんなこと言ってられない。
2009-2010年の冬は突然ふってわいたODAのお仕事で身動きが取れなくなり、現金収入が冬中確保できた代わりに、購入した家畜の半分以上、つまりは140頭もの命を失うハメになりました。
仕事していなくても、自分が傍にいたとしても結果的には相当数を失ったと思います。
できることはなにか?考えられる対策はとれるだけとっておく。
12月上旬。
本気の冬将軍は手ごわいけれど、なんとか耐え忍ばねばね。

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