さて、チンギスゲストハウスという、
いかにもモンゴルな名前のお宿。

私が泊まっていたのは6人部屋で、
男女関係なくいろんな人と同室になる。

初日はロシアから来た出稼ぎの大家族が2部屋を占めていて、
そこに1人放り込まれ、途方に暮れた。

片言の英語さえも通じないので、
ジェスチャーで話す。
「おやすみ」と「石鹸」だけロシア語を覚えた。

その後、出会った人たちは様々だ。

モンゴルの地方で
福祉の仕事をしているアメリカ人女性。
彼女によるとモンゴルでもDVは大きな問題なのだそうだ。

北京で語学教師をしているというフランス人男性からは、
「日本に行きたいんだよ」と
松尾芭蕉のフランス語版を差し出された。

スイスからバカンスに来た2人の看護婦さんは、
安いのよ~と言いながら、
ものすごい量のお土産を大きなバッグに詰めて出て行った。

それから、アフリカからフランスまで
小型飛行機で単独飛行したという、
フランス人の旅行ライター。
見事な航空写真集を見せてくれた彼は、
思春期の双子の娘と小さな息子と共に旅をしていた。

韓国から来た2人組の女学生は、
湖からの飛行機が遅れて寒くて揺れて、
お母さ~んと思った…
と流暢な英語で話した。

モンゴルを自転車で横断してきたという
イタリア人の男性もいた。
地図が間違っていて、水場がなくって、
もう大変で…とビール片手に話していた。

そして、カナダで絵を教えている女性は
「好きなことで食べていけるようになるのは、
とっても大変だけれど、私は頑張ってるよ。」と言って、
自分の絵の裏に励ましのメッセージを書いて渡してくれた。

たくさんの人のいろんな人生が交錯していた。

私の人生はどんなだったろう。
これからどうなっていくだろう。

部屋のバルコニーから、
中庭でバスケに熱中している子どもたちを眺めながら考えた。


$モンゴルのモ-チンギスゲストハウス