深呼吸。
4年ぶりのモンゴル草原の朝。
少し冷たい空気をしっかりと吸い込む。
草原は秋の始まり。
草はしっとりと朝露に濡れている。
草はしっとりと朝露に濡れている。
ゲルの横にはまだ眠そうなモンゴル犬がいて、上目遣いに私を見ていた。
モンゴル草原で飼われている犬はたいてい黒くて、お公家様のような麻呂眉だ。
モンゴル犬の番犬ぶりは、それはそれは実直だ。
知らないゲルを訪ねると、すごい勢いで駆け寄ってきて、吠えまくられることがよくある。
これは、ものすごく怖い。
知らないゲルを訪ねると、すごい勢いで駆け寄ってきて、吠えまくられることがよくある。
これは、ものすごく怖い。
そういう時は、「犬をどけてー」とか「この犬大丈夫―?」などの言葉を掛けてから、ようやく挨拶と本題が始まるのだ。
ゲルの裏へ行くと、まさに広がる大草原!
彼方に見えるのは山脈の稜線。
昨日みた風景を、改めて見直す。
一点に立って、ぐるーっと一回りして、パノラマ世界を体で感じてみた。
空間の感覚がおかしくなりそうだ。
曇り空が垂れこめて、上から押し迫ってくるみたい。
上の平面と下の平面の2次元世界の隙間に入り込んでしまったような錯覚。
空間の感覚がおかしくなりそうだ。
曇り空が垂れこめて、上から押し迫ってくるみたい。
上の平面と下の平面の2次元世界の隙間に入り込んでしまったような錯覚。
そこかしこに牛が歩いたり、座ったりしている。
さらに行くと、地面に打たれた杭に縄が張られている。
その縄には仔牛たちが縄に頭をくっつけるくらいにギチギチに繋がれていた。
その縄には仔牛たちが縄に頭をくっつけるくらいにギチギチに繋がれていた。
繋ぎ紐が長すぎると、他の仔牛と絡まるし、勝手に母牛の乳を飲んだりもするからだそうだ。
お母さんと弟バトカの妻アリマーが乳搾りをしていた。
バトカも息子のムンフバトを毛布でくるんでやってきた。
ソドノムもようやく起きたらしい。
ソドノムもようやく起きたらしい。
男性二人は女性たちが指示する母牛や仔牛を連れてくる。
まずは仔牛に少し乳を飲ませる。それから仔牛は再び縄に繋がれ、母牛の乳が絞られる。
25頭くらいの母牛を、女性二人で順番に絞っていく。
25頭くらいの母牛を、女性二人で順番に絞っていく。
母牛の柄はいろいろだけれど、仔牛の柄は母と全く同じかというとそうでもない。
これを見極めるのは私には難しそうだなあ。
これを見極めるのは私には難しそうだなあ。
お母さんとアリマーの乳搾りの手際は素晴らしい。
人差し指と親指でリズムカルに絞っていく。
ジャッジャッとバケツに乳が入る音が刻まれていく。
人差し指と親指でリズムカルに絞っていく。
ジャッジャッとバケツに乳が入る音が刻まれていく。
それぞれが手にしている小さなバケツの縁にはバターのようなものの塊が塗りつけてある。時々それをちょっとずつ指につけて、滑りをよくしているらしい。
小さなバケツがいっぱいになると、ちょっと離れたところに置いてある大きなバケツに中身を移す。
25頭もの牛の乳搾りは1時間経っても終わらない。
大きなバケツにある程度乳が溜まったころに私にも指令が!
「大きなバケツをしっかり見ていて。他の牛が飲みに来るから」
バケツの横で見張り番をしながら、人も風景も眺める。
物を考える時間も感じる時間も、これからたくさんありそうだ。



