出前で取りたいものは? ブログネタ:出前で取りたいものは? 参加中
テレビ制作会社につとめていたとき、辛い辛いアシスタントディレクター時代の数少ない楽しみと息抜きは、編集室にこもっての編集作業。食費は一日2000円まで出るので、わりと美味しい、ちょっと贅沢な出前を取ることができたのです。

東京の制作会社は、わりと赤坂、六本木界隈に多いです。
TBSやテレビ朝日、NHK、テレビ東京など関東キー局へのアクセスがいいからかなぁ。

なので、フリーになってからも、編集所が赤坂、六本木界隈なことが多く、ゆえに、AD時代に出前をとっていたメニューやお店とあまり代わり映えがしません。

たかが出前、されど出前。

編集の作業の進み具合やスタッフの皆さんのご機嫌など状況を的確に把握して、作業を邪魔せず、かつ気分転換と食後の作業が加速するようなメニューを選ぶことが大事なので、この食事関係はADの気配りセンスが問われます。

また食事時が混雑する場合などは、スタッフが「腹減ったなぁ」というよりも1時間ほど前に、食事のオーダーをとっておく。ピーク時は注文の電話から1時間くらいかかっちゃうからです。通常の場合だと30分程度。なので、小腹が減った時のための「つなぎ」になるおやつなども余さず、切らさず供給しておくこと!

さて、出前でとりたいもの。
切羽詰まっていない時で、編集食費もまだ潤沢な状況ならば、赤坂界隈だったら、「カラス亭」のハヤシライス弁当がおすすめ。こってりこくのあるデミグラスソースとたっぷりの柔らかい牛肉とマッシュルーム、とろとろのタマネギがたまりません。

あるいは、メラというマレーシア料理のお店の「シュリンプカレー」とかは、サラダや付け合わせがたっぷりついてくるし、お米も餅米っぽいもちもちさで気分転換になります。辛さを自分で調整できるのもグッド。

さらに赤坂界隈だと、蘭々という中華料理屋さんの「酸辣湯麺」もとろみのある野菜と肉たっぷりの甘煮がかかった酸っぱさと辛さがほどよく、なかなかさめずにゆっくり食べられる大盛りラーメンもいいです。麺類は出前途中にのびちゃう危険性がありますが、この「酸辣湯麺」はさめない、のびない、美味しい、しかもゆっくり食べても叱られない、というADがゆっくり食事をとるための条件が満たされています。

自分がお腹がすいているときに注文するメニューのポイントは、「冷めると味がまずくなるが、あったかいとうまい!」というもので固めること。
編集作業というのは、勢いが乗ってくると、ついつい編集さんもディレクターさんも食事そっちのけでのめりこんで、いつまでたってもご飯が食べられなくなることがあるのです。
でも、この「熱々を食べないと、まずくてがっかりテンション下がる」ことが経験上明らかなメニューであれば、出前が届いたらすぐに、作業中断。確実にご飯にありつくことができるのです。

さて、過酷といいつつも、出前ひとつにこれだけ、うんちくを語ってしまえるようになったのも、いわば、テレビ制作時代の先輩方のご指導の賜物です。今となっては、この辺はいろいろとモンゴルでの食事どころ選びやタイミングなどの采配に生かされています。

アシスタントディレクターや制作というのは、なにはともあれ、作業がスムーズに、みんなが気持ちよく仕事ができるように段取りを、一歩も二歩も先に手配していく見通しや予測センスが大事。
これはコーディネーターも同じですから、やっぱり、ただ自分がセンスを持っているというよりは、鍛えられてきたっていう自信はクライアントさんにも頼もしさとして伝わるのです。

出前、ばんざーい!!

ちなみに、プライベートでの出前は、家族で頼む、私のモンゴル出発前の「お寿司」です。
わりと豪華なものを選んでも叱られないのです。大人になっても相変わらずの子供扱い、と思いつつ、それはそれで、甘えちまえ!と。
なぜならば、やはり海外での生活というのは何があってもおかしくないし、いつでも必ず生きて帰って来れるかどうか保証は誰にもできないからです。

二度と生きて帰れない、ということがわかった時、あるいは、そういうことになった時、私自身も両親も、この我が家としては、かなり贅沢で一週間分に匹敵するかもしれないくらいの「お寿司」を出発前日に家族で食すというのは、どんなことがあっても後悔しないための送別の儀式なのです。

ゆえに、出前が届く時間はきっかり18時半。そして、オーダーはもう17時には行われています。
ぴったり正確に届けてくれるケータリング専門のお寿司屋さんがあるのです。
家族がもしかしたら、今生の別れになるかもしれないけれど、毎回恒例になっている、軽いようで重いような、厳かで和やかな夕食の出前。

もう8年間、会社を起業した時から続けている我が家の習慣です。

食事は基本的には自宅で自炊で作りたい。
出前というのは、できたてが食べられない、ちょっと割高などのデメリットがありつつも、仕事中は作業を中断させず、メリハリのアクセントとなり、かつ家庭においては、食事をつくる手間を省いた分だけ家族団欒に時間を費やせるというメリットがあります。

それだけに、出前に対する思い入れが強く、簡単に「ピザでもとるか」とはいえないのです。