ここんとこ、自分の方向感覚がずれているのが気になっています。

銀座の某広告代理店の一角にあった映画会社で働いていた時、銀座1丁目から有楽町にお使いに行き、その帰り道、ちょっと行きと違う道に入ったら、気がついたら新橋に出ていた、というあり得ない迷子になったことがあります。

東京都内の、特に地下鉄から出たところにある地図って、必ずしも北が上にあるとは限らない上に、太陽がビルにかくれてみえなかったりで方向が分からなくなっちゃう。

なので、23区の道路地図と山歩きの時使っていたコンパスを常備して、都会を歩き回り、同僚や上司に笑われていました。

モンゴルの道路標識がない道や道なき平原で地図を見誤ることはないし、迷子にもならずに、なんとなくの勘だけでも、車を正しくナビゲートできるんだけど、東京はどうも苦手です。

冬のウランバートルも今年はどうもそういう傾向にあるんだけど、東京もまた、北極星が見つからない。
スモッグで曇っていたりするせいか、そもそも都会が明るすぎるのか?
北にどっしりかまえているはずの、小さな2等星。
これまでは、夜空を見上げた時、必ず最初に見つけるのが北極星だったのに、今は、月や木星に目がいってしまう。

ウランバートルと東京では緯度がずいぶん違うから、星の見え方が違っているんだ、と自分をなぐさめようにも、これまでの行き来で間違えたことがないので、星の位置をちゃんと把握できないことに慌てています。

草原では何時でも、両手を広げて大地に立てば、自然とへそは真南を向いていたのに。

自分がどっちをむいているのかすらわからないことが腹立たしく不安です。
おまけに、自分の掌の上で、フラフラといつまでたっても方向性が定まらぬコンパスも頼りにならない。

不安な時は、こんなささいなことにも不吉なものを感じたりして。

吉凶に想いをはせても、答えはその時にならなければわからないのだから、今はただ、自分の足元がちゃんと大地を踏みしめていることに安堵するだけでいい、と自分に言い聞かせています。