ダルハンでの調査もそろそろゴールを見据えての本腰ラストスパートに入りつつあります。
ちょっと予定よりこぼれちゃう調査もあるらしい。こればっかりは1日にできる限界があるからいたしかたない。なので22日以降もちょっとだけダルハン居残り組になるようです。うぅ。

昨日は日曜日だったけど、皆さんそれぞれ仕事バリバリ。
今回のプロジェクトの調査は、ダルハン市の水資源供給システムの改善計画の準備。
日本政府の承認やモンゴル国との合意事項など緊急援助が前提の無償援助だけど手続き上はまだまだ実施まで遠い道のり。

日本国の税金を使って行う無償援助だけに、日本の皆様にも納得していただけて、かつ、モンゴル国からの要請を満たすだけのスペックのものを成し遂げるため、様々な要素の調査を短期間で一気にやり遂げなければいけないベーシックデザインと呼ばれるこの調査段階にかかわるのは、実は私は初めて。

90年代は、予備調査やマスタープランなど準備段階の徹底調査が毎回3か月から半年、足かけ2-3年というたっぷりした時間と資金によって、援助プロジェクトの必要性やどのような分野のプロジェクトが妥当であるかなどを調べるものであったため、私にとっては、モンゴル国における社会科見学、苦手だった物理や化学、経済、法律、金融などをコンサルタントというプロ中のプロの皆さんに教えていただきつつ、モンゴルの細部まで事情を掘り下げて見つめることができる絶好の機会でありました。

今やっているのは、そういう吟味に吟味を重ねた調査によってたどり着いたプロジェクトを実際に行うためにはどれくらいの規模の投資やイノベーションが必要かを具体的な予算組や導入機材、施設などを決めるための調査。

なので、この調査結果がモンゴル国、日本国の政府や国会で承認されて、予算がつくことが決まれば、すぐに実施にこぎつけることができるのです。簡単に言ってしまえば。

さて、ダルハン市の水供給問題がどれほどせっぱつまっているか、を日々実感する日々です。
打ち合わせやヒアリング調査で知識として知るというだけでなく、実際にこの街に暮らしていることで感じる水問題。

まず、ダルハン市の浄水は、地下60mほどの岩盤をぶちぬいて掘られた深井戸からくみ上げられる地下水ですが、本来は浄水場で塩素消毒が施される過程がすっ飛ばされています。ずいぶん昔から塩素殺菌装置がぶっ壊れているから、やばい、やばいといいつつ、地下水であるため、ま、なんとかなるか、、、とだましだましできているのです。水質検査などはバクテリア検査、化学物質分析など一通りのことはダルハン市上下水道公社のラボラトリーで分析調査することができる。
地下水が安全でも、60年代に配管された鋳鉄管は錆だらけで老朽化している。
ので、ほんとに水道からたやすく得られる水が安全かどうかは、ちょっと?

私のウランバートルの自宅アパートの水なんかよりはずっと透き通っているんだけど。

ウランバートルのぼろアパートの水は沸かしたくらいじゃ飲めない。さびくさいし塩素くさいしまずい。
それに比べるとダルハン市の水は一応、2回ほど沸騰させた水ならすっきりと臭いもなくおいしい。
塩素入れてないからくさくないのも当たり前か・・・。

でも、電気系統や老朽化して心筋梗塞や動脈硬化を起こしているような送水ポンプの故障や停電などでダルハン市への供給が困難になることも時たまある。

そして、今、そのトラブルの結果として浄水、断水中です。

昨日の砂嵐+突風でダルハン市の火力発電所も停電や電柱の倒壊や送電線の断線が続出。

安定供給されない電気のために浄水施設、汲み上げポンプや送水ポンプ、などなどあらゆるところで障害が発生している模様。

日曜日にも関わらず、休日出勤してくれた電気系統のエンジニア君もひっきりなしに呼び出されてました。

夕飯ちょっと前に、水道公社のおえらいさんから電話。
あまりの気圧の変化に頭痛がひどくて吐き気までしてきたため、私はマッサージの最中だったのですが、とにかくせっぱつまってました。
「断水続出なのよ!彼はどこ?」みたいな感じで。
もう3時間も前に別れたので居場所は当然わからず。携帯電話も自宅においてきちゃった、と言っていたから外出していたらつかまらない。。。うわぁ。。。こりゃ、水、止まるな。

そんな予測で、夕食から帰ってきたらすぐにペットボトルとポットに浄水確保。
11時過ぎくらいにトイレの水が止まった。

でも、、、ダルハン市では完全に水がストップするわけではなかったりする。
なぜか、というと、温水が供給されているからです。

ダルハン市の火力発電所が自分たちのボイラー冷却と暖房・温水供給用(5月からは暖房はストップ)に深井戸を6本ほど持っているのです。
当然、工業用水的な使われ方なので消毒や濾過などの浄水用の処理は施されていない。

この温水が温水供給会社によって配管供給されているので、約60-70℃の温水はとりあえず、あるのです。
きれいとは思えないけれど、お風呂に入ったり、トイレ用の水などには使える。

あっちっち、なお湯をバスタブに半分くらいためておく。
このあっちっちなお湯を冷ましておいて明日の朝、お湯を入れれば入浴できる、という作戦。

ウランバートルの場合は、浄水をアパート群に供給し、ポイントごとに熱交換機でお湯にして配給するシステムなので、温水も基本的には浄水。
ダルハン市は結局、浄水のはずの水も塩素殺菌はされていない生水だから、火力発電所からのお湯とそんなに条件は変わらん、というのが今の状態かも?専門家じゃないからよくわからないけれど。

つい先日まではお湯が断水。
そして、今晩は浄水が断水。

お水は恵みの滴だなぁって思う。

それぞれのパートでいろんな苦労がある、というのはコンサルさん同士の会話からも漏れ聞こえてくる。
でも、衛生面やゲル地区の人たちを含めたダルハン市の生活のために安全な上水を安定的に供給できるようにする、というのは緊急課題なんだとつくづく思うのです。

水がいくらでも湧き上がっている、というわけではなく、やっぱり限界があるのだ、ということも薄々感じている。

プロジェクト調査も半ばとなり、それぞれカウンターパートとのチームワークもできてきたようです。
どっちも本気で自分の力を発揮して仕事に取り組まなければよい調査はできないし、調査の成果が出せなければ、今、私たちが抱えているダルハン市の水供給のトラブルを解決することができない。

援助プロジェクトの現場への久々の復帰。
連日の気圧の変動で頭痛に悩まされながら、それでも自分がここにいる意義を実感しながら、最後まで走り切りたいって祈っている私がいる。

頭痛、、、もうちょっとなんとかなりませんか?
一応、薬も飲んでるんだけど、うまくスッキリできないでいます。
でっかい低気圧ができてるんだろうなぁ。。。
早く、パーっと雨降って、大地に恵みを、そして私にはすっきりした頭を・・・と望みます。

上記原稿は昨日書いたのですが、アップデートしている途中で大停電。
結局、仕事場で少し時間があいた隙をねらって投稿中です。

水源の見張り小屋の屋根がぶっとんでたり、高圧電線の鉄柱が倒れたり、送電線が断線したりと、ダルハン市は強風で大わらわ。カウンターパートのダルハン市上下水道公社のスタッフの皆さんは一睡もしないで全員緊急態勢で徹夜で対応だったとのこと。
皆さん、ちょっと目がはれぼったかったけれど、一生懸命がんばってくれてます。