そろそろ巷ではツァガンサル用のボーズの用意が始まっています。
一軒あたり、多分1万個近く作るんではないかと思われます。
1人あたり、7-12個くらいを年始の挨拶に来てくれた方に出し、自分たちでも食べ、、、を一通り、お付き合いのある方々と挨拶し終わるまで続けます。
大体、1日、3-7軒くらいを訪問するものなので、ツァガンサルの時期、モンゴル人は、一人1日20個ー100個近いボーズを食べ続けることになります。
新年パーティーでメチルアルコール混入の粗悪ウォッカで人がなくなったとばっちりで、ウランバートル市のあらゆる飲食店、食料品店から姿を消していたアルコール類ですが、ツァガンサル前に大きいチェーン店を中心に販売再開。
結局、得したのは行政と大手の酒類業者のみだったようです。
だいたい、ウォッカにメチル混入という事件なのに、外国からの輸入品であるワインやウィスキー、ビールまで販売禁止で、酒絶ち状態になってましたからね。
で、アンダーグラウンドでこっそり、というかストックしていた人たちが、人づてで売る。
アルヒ(モンゴルウォッカ)久々の登場したときは、しっかり値上がり。
ツァガンサルに欠かせないアイテムのひとつ。
飲めない私的には、ずーっとアルヒなしでもよかったのに、とちょっとがっかり。
どうやら、販売権を行政から買うという感じで、アルコール度数によって、権利の値段が違うようです。うちの近所で行きつけの雑貨食品店はビールとワインのみ。
販売権を買うというのではなく、名目は許可料ということならしいんですけれど。
それから酒の販売業にいたっては、販売権は上位30業者の入札みたいですよ。
しかも権利獲得のための条件もいくつかあり、一番びっくりなのが、2億トゥグルグ(2000万円くらい)から入札がスタートするんだとか。
結局は、国会議員も何人か絡んでいる大手メーカーだけの金持ちモノポリーってことになっちゃいますね。
きちんとした製造機器を揃えれば、ほんとは原材料費もそんなにかからないし、製法もシンプルだから、中小企業として始めるにはかなりやりやすい業種だったのにね。確かにズルするモラルハザードがぶちきれた人たちが製造したインチキアルヒで20人近くがなくなったわけですから厳しく規制する必要はあるとは思うんですよ。
でも、それは許可料を払える人がモラルがしっかりしていて設備を整えられる業者、という簡単な金持ち至上主義的な規制でいいということではないんじゃないかなぁ?
酒メーカーが基準を満たしたラボラトリーを設置する、というのが絶対条件、というのはいいことだと思うのですが、取り締まりは継続的に、むしろ、行政がきちんと規制管理と監査機能を徹底させるほうが先決だと思うのです。
結果、お酒その他が値上がり、それに伴ってのわけのわからない便乗値上げもあり、ぐちゃぐちゃ感がいっぱいです。
ボーズ作りのお話に戻りますと、、、
作り方はいたって簡単。
羊1-2頭分の肉をミンチにし(包丁でみじん切りにするほうが歯ごたえとジューシーさがいいのですが、最近はコンバイン使っちゃうところも多いみたい)、タマネギやにんにく、砕いた岩塩を溶かした水でぐっちゃぐっちゃとこね回し、小麦粉も25kgズタ袋分くらいを使って、ドゥをこねます。
小麦粉は他にヘビーンボーブという木の型に入れて模様をつけた揚げ菓子にも使います。
ボーズはいわばおせち料理。
ボーズだけではなく、ジャガイモを使ったニースレル・サラダ(首都サラダという意味のポテトサラダ)やキャベツとニンジンなどを千切りにして甘酢オイルであえたキャベツサラダ、ビートなどのお漬物なども用意されますが、一番手間がかかり、準備が豪勢なのはボーズです。
ヘビーンボーブは鏡餅ってところですかね。
今年はいい感じに-15℃以下で保たれているので、ボーズ作りにはGoodなのです。
作った端から、ゲルの屋根(アパートの場合はベランダ)に並べて出しておけば、瞬間冷凍されちゃうわけですからね。
-30℃くらいだと、用意すべき肉がガッチンガッチンに凍りすぎて、斧で割らないと太刀打ちできないくらいなのです。
牛のモモ肉で、多分、人を殴打したら殺せちゃうくらい硬く凍っているのです。
まぁ、ともあれ、なんとなーくぬくい本日。
トムもご機嫌なので、長めの散歩をしました。これから獣医さんのところに行くのですが、なんというか、、、元気いっぱいなため、行く必要があるのかなぁ?なんて思ったりもします。
久々にツァガンノールからノイズいっぱいの電話。
シャーマン稼業でグッタリの正吉兄弟が無事、到着とのこと。
タイガのツァガンサルだと、集落内を皆で持ち回りでボーズ作り、ヘビーンボーブ作りをして、とっても楽しかったなぁ。
貴重なトナカイを縁起のよい日につぶして、解体してボーズ用の肉にするのですが、めったに食べられない内臓の塩茹でにもありつけたりね。
ヘラジカの脂身やトナカイ、ヒツジのラードを融かして、ヘビーンボーブ用の油の用意をするのも楽しくってですね。
バターで作ったのも上品な味で美味しいのですが、大型偶蹄類のラードだとコクが段違いにあるのです。
ものはないから華やかにはならないけれど、ツァータンの儀式にのっとってしめやかに行われる年明けの儀式などもよかったなぁ。。。
トナカイに乗って雪に反射する星明りを頼りに酔っ払いながらの年始周りもね。
新年は新月からスタートなので、月がないため星が頼りなんです。
華やかで、何でもお金を出せば揃えることができるウランバートルのお正月は豪勢だけれども、今でもやっぱり、タイガで迎えたお正月が忘れられません。
いいなぁ、正吉君。正月前には帰ってくるっていっていたけれど、どうだかな、と思う今日この頃です。
一軒あたり、多分1万個近く作るんではないかと思われます。
1人あたり、7-12個くらいを年始の挨拶に来てくれた方に出し、自分たちでも食べ、、、を一通り、お付き合いのある方々と挨拶し終わるまで続けます。
大体、1日、3-7軒くらいを訪問するものなので、ツァガンサルの時期、モンゴル人は、一人1日20個ー100個近いボーズを食べ続けることになります。
新年パーティーでメチルアルコール混入の粗悪ウォッカで人がなくなったとばっちりで、ウランバートル市のあらゆる飲食店、食料品店から姿を消していたアルコール類ですが、ツァガンサル前に大きいチェーン店を中心に販売再開。
結局、得したのは行政と大手の酒類業者のみだったようです。
だいたい、ウォッカにメチル混入という事件なのに、外国からの輸入品であるワインやウィスキー、ビールまで販売禁止で、酒絶ち状態になってましたからね。
で、アンダーグラウンドでこっそり、というかストックしていた人たちが、人づてで売る。
アルヒ(モンゴルウォッカ)久々の登場したときは、しっかり値上がり。
ツァガンサルに欠かせないアイテムのひとつ。
飲めない私的には、ずーっとアルヒなしでもよかったのに、とちょっとがっかり。
どうやら、販売権を行政から買うという感じで、アルコール度数によって、権利の値段が違うようです。うちの近所で行きつけの雑貨食品店はビールとワインのみ。
販売権を買うというのではなく、名目は許可料ということならしいんですけれど。
それから酒の販売業にいたっては、販売権は上位30業者の入札みたいですよ。
しかも権利獲得のための条件もいくつかあり、一番びっくりなのが、2億トゥグルグ(2000万円くらい)から入札がスタートするんだとか。
結局は、国会議員も何人か絡んでいる大手メーカーだけの金持ちモノポリーってことになっちゃいますね。
きちんとした製造機器を揃えれば、ほんとは原材料費もそんなにかからないし、製法もシンプルだから、中小企業として始めるにはかなりやりやすい業種だったのにね。確かにズルするモラルハザードがぶちきれた人たちが製造したインチキアルヒで20人近くがなくなったわけですから厳しく規制する必要はあるとは思うんですよ。
でも、それは許可料を払える人がモラルがしっかりしていて設備を整えられる業者、という簡単な金持ち至上主義的な規制でいいということではないんじゃないかなぁ?
酒メーカーが基準を満たしたラボラトリーを設置する、というのが絶対条件、というのはいいことだと思うのですが、取り締まりは継続的に、むしろ、行政がきちんと規制管理と監査機能を徹底させるほうが先決だと思うのです。
結果、お酒その他が値上がり、それに伴ってのわけのわからない便乗値上げもあり、ぐちゃぐちゃ感がいっぱいです。
ボーズ作りのお話に戻りますと、、、
作り方はいたって簡単。
羊1-2頭分の肉をミンチにし(包丁でみじん切りにするほうが歯ごたえとジューシーさがいいのですが、最近はコンバイン使っちゃうところも多いみたい)、タマネギやにんにく、砕いた岩塩を溶かした水でぐっちゃぐっちゃとこね回し、小麦粉も25kgズタ袋分くらいを使って、ドゥをこねます。
小麦粉は他にヘビーンボーブという木の型に入れて模様をつけた揚げ菓子にも使います。
ボーズはいわばおせち料理。
ボーズだけではなく、ジャガイモを使ったニースレル・サラダ(首都サラダという意味のポテトサラダ)やキャベツとニンジンなどを千切りにして甘酢オイルであえたキャベツサラダ、ビートなどのお漬物なども用意されますが、一番手間がかかり、準備が豪勢なのはボーズです。
ヘビーンボーブは鏡餅ってところですかね。
今年はいい感じに-15℃以下で保たれているので、ボーズ作りにはGoodなのです。
作った端から、ゲルの屋根(アパートの場合はベランダ)に並べて出しておけば、瞬間冷凍されちゃうわけですからね。
-30℃くらいだと、用意すべき肉がガッチンガッチンに凍りすぎて、斧で割らないと太刀打ちできないくらいなのです。
牛のモモ肉で、多分、人を殴打したら殺せちゃうくらい硬く凍っているのです。
まぁ、ともあれ、なんとなーくぬくい本日。
トムもご機嫌なので、長めの散歩をしました。これから獣医さんのところに行くのですが、なんというか、、、元気いっぱいなため、行く必要があるのかなぁ?なんて思ったりもします。
久々にツァガンノールからノイズいっぱいの電話。
シャーマン稼業でグッタリの正吉兄弟が無事、到着とのこと。
タイガのツァガンサルだと、集落内を皆で持ち回りでボーズ作り、ヘビーンボーブ作りをして、とっても楽しかったなぁ。
貴重なトナカイを縁起のよい日につぶして、解体してボーズ用の肉にするのですが、めったに食べられない内臓の塩茹でにもありつけたりね。
ヘラジカの脂身やトナカイ、ヒツジのラードを融かして、ヘビーンボーブ用の油の用意をするのも楽しくってですね。
バターで作ったのも上品な味で美味しいのですが、大型偶蹄類のラードだとコクが段違いにあるのです。
ものはないから華やかにはならないけれど、ツァータンの儀式にのっとってしめやかに行われる年明けの儀式などもよかったなぁ。。。
トナカイに乗って雪に反射する星明りを頼りに酔っ払いながらの年始周りもね。
新年は新月からスタートなので、月がないため星が頼りなんです。
華やかで、何でもお金を出せば揃えることができるウランバートルのお正月は豪勢だけれども、今でもやっぱり、タイガで迎えたお正月が忘れられません。
いいなぁ、正吉君。正月前には帰ってくるっていっていたけれど、どうだかな、と思う今日この頃です。