さて、皆様に応援していただきつつ、突如始まった、モンゴル版「大草原の小さな家」。
早くもトンザ・・・

法治国家・日本に生まれ育った私にとっては、とりあえず法的手続きを完了して初めてことが動き出す、と理解していたわけですが、、、モンゴルは違うのかなぁ?と相方・正吉君の言い分になぁんとなく理不尽さを感じておりました。

理不尽さ、というのは、もしも、登記する前に、勝手に柵で囲って誰も使っていないからと所有権を叫んで・・・他の人がお役所にお金を出して占有権なりのお墨付きをもらちゃっても、、、がんばりきれるのだろうか?
もしも、そんなことができるなら、そもそも土地法自体も登記簿自体もいらなくなってしまうのでは?
いっくらなんでも、憲法を持ち、独立国家として80年以上やってきた国がそこまでひどいってことは・・・。

と思いつつ、せっせと朝から晩まで柵囲い作業に明け暮れ、泊り込みで土地を守るんだ、と張り切っている正吉君のやる気をそぐのもいかがなものか・・・
私だったら、どうせ共同購入なんだから、一人が柵を作り、一人が役所の手続きに奔走して確実にゲットするっていう段取りを取るけどなぁ。。。

なぁんて思っていたわけです。

「女の出る幕じゃないんだ。ちゃんと僕らが自分のものにしてみせる」と鼻息荒かった正吉君とその親友・ダブカですが、、、

というわけで、先日、土曜日に北の果て・フブスグルのシャマン二人を呼んで、完成した柵の中にある、ぶっといカラマツの木に聖なる布を巻きつけ、精霊を召喚する儀式をしました。
召喚、とかいうと、なんか「遊戯王・デュアルモンスター」みたいですね。
と、関係ないけどモンゴルでなぜか日本語で放送されているのでついついみちゃうのねー、日本アニメ。

んで、その儀式をやっている最中に、やってきましたよ、土地の争奪戦を繰り広げている相手先のお兄ちゃんが。

いち早く、ちゃっかり測量をし、柵も作らず、ただ、四隅に20cmくらいの杭を打ち、石灰で線を引いただけで、、、奴は役所の手続きを済ませ、自分の占有権をゲットしているとのこと。

やれやれ・・・言うたとおりやないですか。

挙句の果てに、この兄ちゃんの言うことにゃ・・・
「自分では柵を作る余裕がなかったけど、嫁の父親に頼んで10年も見張ってもらっていたんだ。(てか、土地が自分のものにできるようになってからまだ5年たってないんですけど。。。)悪いけど、もう手続きして正式に我々が占有することになった。国立土地管理局にも登録されている。(なら、登記簿持って来いよ)柵自体を作った行為が無駄になったと心配しないでいいよ。その柵は僕が買い取るから。(お前、最初からそれが目的で、完成するの待ってたやろ?)」

翌日、お役所に土地管理課に行ったところ・・・占有権の登録はされているけれど、お金を払っていないので、まだ登記簿は発行されていない、、、とのこと。(どういうこっちゃ?)

登記簿を先に発行させてしまえばこっちのものだぁ!!
と、またまた元社会主義国家の得意技・・・裏口・コネクション炸裂!


・・・うーんと・・・

私的には、そこまで、この10ha足らずの土地に執着する必要があるのかなぁ・・・。

しかも、測量は一軒あたり、1人0.7ha割り当てなので、12人の人を集めて、その人たちの身分証明書をコピーし、全員勢ぞろいで公証役場に行って、公正証書を作らなければいけない・・・。
めんどくさい。

さらに、0.7haあたりで国の土地管理課の帳簿に入れるために、測量するために、一件約$50かかるとのこと。

さらに、さらに、モンゴル国、今年から「汚職撲滅対策庁」なる新たなる行政セクションが生まれているはずなんですが、、、ウランバートル市とウランバートル市の担当地区の土地管理課の職員に「登記簿申請受託手続き料」みたいな感じで、なぁんと一軒あたり$500相当=$500×12軒分÷2=$3000をおまけしてもらって、ダブカと正吉君、それぞれが$2000相当を支払わねばならない、、、という。

えっと。。。そこまでこの土地、価値あるんでしょうか?

土地ころがしをするのであれば別だけど、自分達で住もうっていうところに、無駄金使って無理したくありません。

正吉君たち、結局、どこから工面したのかわかりませんが、どうやら必要なお金、そろえたらしく、、、いざ、合戦!


さて、翌々日・・・結論としては、相手方が全てに先んじていて、登記簿発行されちゃったそうです。

賄賂・・・もとい「手続き料」はどうなったのか・・・というと?

ぬぁーんと、取り戻してましたよ。ははは。成功報酬ってことなのですね。訳わからん。

今は、手順どおりでやるっていうことで、賄賂を取り損ねた役人さんが、別の土地をリコメンズ。

舗装道路から遠く、電線も引けず、小高い丘なので、井戸堀りも大変そう・・・

でも、まぁ見晴らしはよいです。
こういうところなら、誰も欲しがらないだろうし、取り合いにはならないことだけは請け合い。。。

ただ、広いところになるとかで、賄賂請求高、あがってます。
1人頭・$3000相当。

どうなんでしょうね?約12haの土地が約$5000強。。。これって高いの?安いの?
土地バブリィなモンゴル国・ウランバートル近郊の別荘地のお値段として。。。
ほんとに皆こんなに払えるのかなぁ?

だって、一応、労働基準法で定められている最低賃金が$50/月チョイ。
月40万トゥグルグまでは所得税が10%、それ以上が所得税40%。
国民健康保険・年金が、会社負担19%、自己負担天引き10%。
もちろん最低賃金からは年金・保険はひかれないけれど・・・
というタテマエの国ですよ。

皆さん、韓国やら日本やらアメリカ、ドイツ、カナダ等々に出稼ぎに行って、がっつりためて凱旋帰国の後に、資産を手に入れる、もしくは、うまいビジネスを見つけ、あるいは美味しい外国人金ヅルを見つけて「協力・援助」していただく、、、などなど方法はいろいろなんでしょうね。

モンゴル国銀行(日本銀行みたいなところ)の調査によると、都市部の一世帯あたりの収入(ホワイトカラーで共稼ぎとして)、中流家庭層だと$500相当くらいというのが2年前に出されてました。

土地が高いのかどうか・・・
別にいいですけど。
どうせ、外国籍のおいらのものになるわけではないから。。。

ま、これがダメってことになったら、また別のところ、ってことになるのでしょう。

そんなことを言っているうちに、ものすごーい辺鄙なところになってしまうのかなぁーーー。

私は、たとえ辺鄙でも、自給自足可能な田舎がいいんですけど。。。

とりあえず、土地所有概念が浸透しきれてないモンゴルでも、一応、法律っていうのが根拠になる、ということを正吉君たちが身をもって学んだ、という意味では、よい経験だった、ということにしておきましょう。ははははー。

ちなみに・・・モンゴル国籍の人が土地を占有、所有する場合は、地元の管轄行政の土地管理課に申請許可を得てから、測量して地図に緯度経度を落として提出、その後「手続き料」みたいなものを支払って、登記簿(ライセンス)を取得して、はれて、占有権なら初回・最大15年間、その後、所有できるかどうか再申請で再検討。

外国籍の個人または外資系企業・団体・国際機関の場合は、地元の議会の承認を経て、初回最大60年間、その後最大40年間の占有権延長が認められる、というのが一応の制度となっております。

別荘地、通年住宅利用、ツーリストキャンプや保養所、農地など目的用途別に料金・割り当て面積等は違っております。

また、モンゴル国籍の個人または国内企業・団体が所有していた土地を外国籍の個人または外資系企業・団体または国際機関に権利委譲される、といった場合には、登記申請の変更を行政に申請しつつ、地元議会での承認を経て、委譲手続きがなされます。

わりと簡単に、「ツーリストキャンプ」とかが売りに出されて、投資者募集!とかなっているけれど、権利体系等について、きちんと確認しないと、「立ち上げから軌道に乗る」までの苦労を負担させられ、最終的に「掠め取られる」ということもないでもないような気が・・・

人間関係を円滑に、角がたたないように、モンゴル人と仲良く、100%完全に信じて疑わない、といった覚悟がないと、早々簡単に、ツーリストキャンプ経営に乗り出すっていうことはできなさそう・・・

結構、お手頃価格(100万円前後でウランバートル近郊100km以内)で売りに出されたり、共同出資や共同経営などなどを持ちかけられちゃったりするんですけどね。。。

持ちかけている本人も、それほど面倒な手続きを経る、なんて気にしちゃいなかったり、「モンゴル人の名義を借りて手続きすればカーンタン!」なぁんて話もよく出ます。

料金体系についてはかかれていませんが、袖の下の相場その他はその場その場で対処のようです。
いずれにせよ、手続き完了しても、後々「なぁんでそんなに金がかかるの!!!!」というくらい、税金だの、諸々の徴収料等々、お役所に持っていかれるものが、ものを持つ限り半永久的に増え続ける・・・ような気がします。
土地だけに動かせない、動けないから、言われたら支払わなければ、「即、没収?」

一応、占有権を認められてから1年以内にその土地に申請用途に合わせた何かしらのアクションを起こさねば、行政にふたたび「めしとられ」ます。ご注意を!

はてさて、われらが正吉君の土地戦争の結末は?

乞う、ご期待。。。

いったいいつから、本格的に爽やかに始められるんだろうなぁ・・・?