日本では犬にも流行り廃れがありますね。
日本の時代的背景や人材に要求される傾向とシンクロしているのでは、という考察と、
モンゴルにおける犬の存在価値について・・・考えてみました。
1960年頃の高度経済成長時代は、「デキルやつ」が、
70年代は「頭がいい奴」が、
80年代から「可愛い奴」が、
90年代バブリー時代に、犬にもブランド志向がでてきて「高価な奴」が求められ、そして、
21世紀を迎えた今は、犬も「多様化」「芸事」「癒し系」が要求されている。
雑誌の中吊り広告とかのキャッチコピーと犬の人気傾向、持てる男の傾向もシンクロしています。
できる奴がいいときは、犬は番犬だったり、羊飼いだったり、探偵の助手みたいだったり、とシェパードやコリーのような大型犬が主人公のドラマが流行ってましたよね?自分がリアルタイムで見ているわけじゃないけれど、「名犬ラッシー」とか「刑事犬カール」とか「リンリン」とか、、、当時は空き地も多かったものね。
可愛い奴の走りは、「ベンジー」とか「アニー」の愛犬などかな?
バブル時代から、血統書がついているカタカナ名前の犬種が増えました。子犬の値段もペットショップで人気筋は、0の数が1-2個増えました。
そして、今はマンションでも飼えて、手間のかからない小型犬ブーム?
モンゴルにも、この傾向、後追いで確実に発生しています。
かつて、モンゴルでは、「犬は家族」でした。
日本ではもう絶滅しちゃったけれど、モンゴルには、いたるところにオオカミがいます。都会にもピンクレディーが唄っていたように、「男はオオカミなのよ♪」とばかりにウジャウジャ徘徊しています。
だから、家畜を守るために、番犬はかかせません。
モンゴル犬は、真っ黒でヤク(毛むくじゃらな牛っていえば想像できます?)の子供みたいにでっかくて、足も太いです。特徴は、黒い体躯と、たれた耳、眼の上に平安貴族みたいな白茶けた眉があります。これを「四つ目犬」(ドゥルブン ヌドテイ)といってモンゴル人は珍重しています。
以前は、どこにでもいましたが、最近は生粋のモンゴル犬は減ってきているようです。
モンゴルでも、ソ連時代に、軍用犬や警察犬としてシェパードが入ってきたりしていたし、ここ5-6年で、小型犬やボクサー・ドーベルマン・ポインター・ダルメシアンなど毛足が短いタイプもどんどん増えてきています。短毛種はモンゴルのような極寒地帯には不向きだと思うんですけど。
純血種かどうかは血統書もないからわからないけれど、ソートンも一応、ジャーマンシェパード、ということになっています。
モンゴルでは、おなかの部分が白茶けていて、後ろ足がストンと急カーブで落ち込んでいるのを「ロシアン・シェパード」、おなかの部分が黄色っぽくて、体型が全体的に四角っぽいのを「ジャーマン・シェパード」と区別しています。
ソートンは、後ろ足も長く、耳もとんがっててでかい(カレほどの大きな耳を持つシェパード、未だにお会いしてません)などジャーマンシェパードの特徴を持ってます。
都会ではボディガードに、ベビーシッター、アレ持ってきて、これ運んで、と社内のメールボーイ、さらに癒し犬、として大活躍のソートンですが、田舎に行くと、いきなりダメダメ犬になってしまいます。
モンゴルの犬はハードボイルドに生きているので、都会モンにはなかなか心を開いてくれません。
遊びが大好きで友好の使者・ソートンでも、仲良くなろうと、尻尾振り振り近づいては返り討ちにあっています。それはそれは恐ろしい顔と威嚇声で吼えまくりながら追いかけられるので、時折、ソートンは腰を抜かしています。
犬が腰を抜かすとどうなるか・・・
ソートンの場合は、前足だけでほふく前進。キャヒーンキャヒーンとなさけなーい声で小さく叫びながら、車の陰を探します。
余力があれば、車に飛び乗るわけですが、本気で腰を抜かしていると、後足に力が入らないらしく、車体の下にもぐりこむのがやっと、という始末。
警察犬候補生だったかつての栄光は見る影もありません。
モンゴルの犬は、主人以外には、あったく愛想を振りまきません。
しょっちゅう、殴られたり、けられたり、薪をぶつけられたり、と体罰をうけているのに、主人に「逆切れ」することもなく、常に忠実に番犬としての分をわきまえています。
モンゴルには接種しなければいけない狂犬病の予防接種が8種類くらいあるのですが、都会育ちのソートンと違って、田舎のモンゴル犬は当然、そんなもの受けていません。
モンゴル犬の子犬はむくむくしていて、とても可愛らしいけれど、スピリッツは立派に番犬です。
いったん、ゲル(牧民テント)に入って、主人にもてなされてからだったら、主人同伴でさわらせてもらうこともできるでしょうが、外人旅行者単体で、近づこうものなら、威嚇の上、即、攻撃態勢に入ります。
ソートンと違って、本気で噛み付いてきますし、噛み付いた限りは相手を倒すまで攻撃をやめません。
モンゴル語の挨拶について、いろいろ質問されることも多いけれど、モンゴルで田舎に行きたいなら、犬との付き合い方を覚えたほうが、はるかに役に立ちます。
モンゴルで遊牧民のうちに入るときは、車でも馬でも、すぐに下りたりしないで、主人が出てくるのを待ちましょう。
出てこないようなら、「ノホイ ホリ」(犬をつなげ)と声をかけます。
「ごめんください」とかへりくだる前にいきなり、「犬、つなげ」命令形です。
これで人が出てこなかったら、お客様を受け入れる気がないか、留守ですから、通り過ぎちゃってください。
主人がいないときの犬は、ゲルの戸に手をかけた瞬間に、「泥棒警報」が発動し、襲ってきます。
ウランバートルの野犬狩りで猟銃を使うのも、こうしたモンゴル番犬あがりの犬たちから身を守るすべなのかもしれません。
都会で猟銃を持ち歩く、というのは、私はやっぱり保安上も危険だし、ちゃんとキレイにしてあげれば、いい番犬になれる子犬も多いから、廃止してほしい制度です。
とにかく、犬と共に暮らすと人生に色々な教訓と課題をつきつけられるなあ、と犬と離れて立ち読みやら、都会のビル街での打ち合わせをしながら思うのでした。
日本の時代的背景や人材に要求される傾向とシンクロしているのでは、という考察と、
モンゴルにおける犬の存在価値について・・・考えてみました。
1960年頃の高度経済成長時代は、「デキルやつ」が、
70年代は「頭がいい奴」が、
80年代から「可愛い奴」が、
90年代バブリー時代に、犬にもブランド志向がでてきて「高価な奴」が求められ、そして、
21世紀を迎えた今は、犬も「多様化」「芸事」「癒し系」が要求されている。
雑誌の中吊り広告とかのキャッチコピーと犬の人気傾向、持てる男の傾向もシンクロしています。
できる奴がいいときは、犬は番犬だったり、羊飼いだったり、探偵の助手みたいだったり、とシェパードやコリーのような大型犬が主人公のドラマが流行ってましたよね?自分がリアルタイムで見ているわけじゃないけれど、「名犬ラッシー」とか「刑事犬カール」とか「リンリン」とか、、、当時は空き地も多かったものね。
可愛い奴の走りは、「ベンジー」とか「アニー」の愛犬などかな?
バブル時代から、血統書がついているカタカナ名前の犬種が増えました。子犬の値段もペットショップで人気筋は、0の数が1-2個増えました。
そして、今はマンションでも飼えて、手間のかからない小型犬ブーム?
モンゴルにも、この傾向、後追いで確実に発生しています。
かつて、モンゴルでは、「犬は家族」でした。
日本ではもう絶滅しちゃったけれど、モンゴルには、いたるところにオオカミがいます。都会にもピンクレディーが唄っていたように、「男はオオカミなのよ♪」とばかりにウジャウジャ徘徊しています。
だから、家畜を守るために、番犬はかかせません。
モンゴル犬は、真っ黒でヤク(毛むくじゃらな牛っていえば想像できます?)の子供みたいにでっかくて、足も太いです。特徴は、黒い体躯と、たれた耳、眼の上に平安貴族みたいな白茶けた眉があります。これを「四つ目犬」(ドゥルブン ヌドテイ)といってモンゴル人は珍重しています。
以前は、どこにでもいましたが、最近は生粋のモンゴル犬は減ってきているようです。
モンゴルでも、ソ連時代に、軍用犬や警察犬としてシェパードが入ってきたりしていたし、ここ5-6年で、小型犬やボクサー・ドーベルマン・ポインター・ダルメシアンなど毛足が短いタイプもどんどん増えてきています。短毛種はモンゴルのような極寒地帯には不向きだと思うんですけど。
純血種かどうかは血統書もないからわからないけれど、ソートンも一応、ジャーマンシェパード、ということになっています。
モンゴルでは、おなかの部分が白茶けていて、後ろ足がストンと急カーブで落ち込んでいるのを「ロシアン・シェパード」、おなかの部分が黄色っぽくて、体型が全体的に四角っぽいのを「ジャーマン・シェパード」と区別しています。
ソートンは、後ろ足も長く、耳もとんがっててでかい(カレほどの大きな耳を持つシェパード、未だにお会いしてません)などジャーマンシェパードの特徴を持ってます。
都会ではボディガードに、ベビーシッター、アレ持ってきて、これ運んで、と社内のメールボーイ、さらに癒し犬、として大活躍のソートンですが、田舎に行くと、いきなりダメダメ犬になってしまいます。
モンゴルの犬はハードボイルドに生きているので、都会モンにはなかなか心を開いてくれません。
遊びが大好きで友好の使者・ソートンでも、仲良くなろうと、尻尾振り振り近づいては返り討ちにあっています。それはそれは恐ろしい顔と威嚇声で吼えまくりながら追いかけられるので、時折、ソートンは腰を抜かしています。
犬が腰を抜かすとどうなるか・・・
ソートンの場合は、前足だけでほふく前進。キャヒーンキャヒーンとなさけなーい声で小さく叫びながら、車の陰を探します。
余力があれば、車に飛び乗るわけですが、本気で腰を抜かしていると、後足に力が入らないらしく、車体の下にもぐりこむのがやっと、という始末。
警察犬候補生だったかつての栄光は見る影もありません。
モンゴルの犬は、主人以外には、あったく愛想を振りまきません。
しょっちゅう、殴られたり、けられたり、薪をぶつけられたり、と体罰をうけているのに、主人に「逆切れ」することもなく、常に忠実に番犬としての分をわきまえています。
モンゴルには接種しなければいけない狂犬病の予防接種が8種類くらいあるのですが、都会育ちのソートンと違って、田舎のモンゴル犬は当然、そんなもの受けていません。
モンゴル犬の子犬はむくむくしていて、とても可愛らしいけれど、スピリッツは立派に番犬です。
いったん、ゲル(牧民テント)に入って、主人にもてなされてからだったら、主人同伴でさわらせてもらうこともできるでしょうが、外人旅行者単体で、近づこうものなら、威嚇の上、即、攻撃態勢に入ります。
ソートンと違って、本気で噛み付いてきますし、噛み付いた限りは相手を倒すまで攻撃をやめません。
モンゴル語の挨拶について、いろいろ質問されることも多いけれど、モンゴルで田舎に行きたいなら、犬との付き合い方を覚えたほうが、はるかに役に立ちます。
モンゴルで遊牧民のうちに入るときは、車でも馬でも、すぐに下りたりしないで、主人が出てくるのを待ちましょう。
出てこないようなら、「ノホイ ホリ」(犬をつなげ)と声をかけます。
「ごめんください」とかへりくだる前にいきなり、「犬、つなげ」命令形です。
これで人が出てこなかったら、お客様を受け入れる気がないか、留守ですから、通り過ぎちゃってください。
主人がいないときの犬は、ゲルの戸に手をかけた瞬間に、「泥棒警報」が発動し、襲ってきます。
ウランバートルの野犬狩りで猟銃を使うのも、こうしたモンゴル番犬あがりの犬たちから身を守るすべなのかもしれません。
都会で猟銃を持ち歩く、というのは、私はやっぱり保安上も危険だし、ちゃんとキレイにしてあげれば、いい番犬になれる子犬も多いから、廃止してほしい制度です。
とにかく、犬と共に暮らすと人生に色々な教訓と課題をつきつけられるなあ、と犬と離れて立ち読みやら、都会のビル街での打ち合わせをしながら思うのでした。