Facebookが嫌になったなら--アカウントを削除する方法とその前にすべきこと

2021/11/27 

 

 

 

 Facebookとほとんどのユーザーの関係は愛憎半ばするものである、と言っても差し支えないと思う。Facebookを使用すると、世界のあらゆる場所にいる旧友や家族と連絡を取り合うことが非常に簡単になるだけでなく、「Facebook Groups」で全く知らない人と友達になることもできる。しかし、Facebookがこの数年間にいくつかの重大な過ちを犯したことを受けて、一部のユーザーは同ソーシャルネットワークを永久に離れることを誓った(おそらく同ソーシャルネットワークを罵倒もしたはずだ)。

 

 しかし、アカウント設定にアクセスしてアカウントを削除する前に、いくつかやらなければならないことがある。例えば、同ソーシャルネットワークで共有した写真などの個人データのコピーをダウンロードしたり、さまざまなアプリやウェブサイトで利用できるFacebookのログインサービスの設定を変更したりすることが必要になる。

 Facebookアカウントの利用を解除してもアカウントは削除されないということにも注意が必要だ。

利用解除と削除の違い

 Facebookから一時的に離れたくなることもある。そのような場合は、アカウントを完全に削除するよりも、アカウントの利用を解除した方がいい。これらのオプションのいずれかを実行する前に、両者の違いを簡単に説明しておこう。

 Facebookアカウントの利用を解除した場合は、将来、アカウントを再開して、以前と全く同じ状態に復元することができる。アカウントの利用が解除されている間、ほかのユーザーがあなたを検索したり、あなたのFacebookタイムラインを閲覧したりすることはできない。あなたが管理している「Facebook Pages」の利用も解除されるので、Pageを利用可能な状態に維持する必要がある場合は、必ずほかのユーザーに管理者権限を割り当ててほしい。

 アカウントの利用を解除しても、「Facebook Messenger」にアクセスできる。

 Facebookアカウントの削除は、永続的なオプションだ。アカウントと関連データのすべてが90日以内にFacebookのサーバーから削除される。ただし、削除を要請してから30日以内にアカウントに再度ログインすると、削除要請はキャンセルされ、アカウントが完全に復元される。しかし、その30日間が過ぎると、削除要請を取り消す手段はない。アカウントとすべての情報が失われる。

 アカウントを削除すると、Facebook Messengerにもアクセスできなくなる。

 もう1つ重要な注意事項がある。Facebookは「Oculus」プラットフォームでFacebookへのログインを要求するのをやめる予定だが、それが実行されるまで、Facebookアカウントの利用を解除したり、削除したりすると、Oculusヘッドセットを使用できなくなる。

Facebookアカウントを削除する前にやるべきこと

 Facebookアカウントを削除することに決めた場合は、少し時間をかけて、プロセスができるだけ円滑に進むようにする必要がある。Facebookは私たちのオンライン生活と密接に絡み合っているため、アカウントを失うと、いくつかの問題が発生する可能性もある。例えば、Facebookのログインサービスを使用してSpotifyなどのアプリやサービスにサインインしている場合は、ログイン設定を編集して、Facebookアカウントにアクセスできなくなる状況に備える必要がある。アカウントへのログインに加えて、Facebookアカウントにリンクされているすべての個人データのコピーもダウンロードしておいた方がいいだろう。

 

 最初に、コンピューターでFacebookアカウントにサインインして、アカウント設定にアクセスする。具体的には、画面右上の下向きの矢印>「Settings & Privacy」(設定とプライバシー)>「Settings」(設定)の順に進む。画面の左側にあるメニューから「Apps and Websites」(アプリとウェブサイト)を選択する。

 Facebookアカウントにリンクしたアプリとサービスのリストが表示される。特定のアカウントでFacebookログインから離れる方法が分からない場合は、同社のサポート部門に連絡して、詳しい手順を確認することをお薦めする。

 次に、Facebookアカウントデータのコピーをリクエストしてダウンロードする。これを行うには、ウェブサイト上部の矢印をクリックして、「Settings & Privacy」(設定とプライバシー)>「Settings」(設定)>「Your Facebook Information」(あなたのFacebook情報)の順に進み、「Download Your Information」(個人データをダウンロード)オプションの「View」(見る)をクリックする。

 次のページには、リクエストの期間を選択するためのカレンダーが表示される。アカウントが作成された日から現在までにアカウントと関連付けられたデータをすべてダウンロードしたい場合は、「All Time」(全期間)オプションを選択する。メディアの画質オプションは「High」(高)のままにしておこう。フォーマットも「HTML」のままにしておくことをお薦めする。カレンダーの下には、リクエストできるさまざまな種類の情報のリストがある。デフォルトでは、すべてのカテゴリーが選択されている。先ほどと同様、このセクションもそのままにしておくことをお薦めする。最後に、「Create File」(ファイルを作成)をクリックして、Facebookにリクエストを送信する。

 Facebookは、リクエストの処理にだいたいどれくらいの時間がかかるのかを明示していないが、リクエストしたデータの量に応じて、1日~2日程度で完了するのではないだろうか。筆者は、古いGoogleアカウントで同様の情報をリクエストしたときの経験に基づいて、そのように推測している。

 情報の準備が整ったら、Facebookからダウンロード方法を知らせるアラートが届く。ダウンロード可能な期間は、数日しかない。

 アカウントを削除する数日前にやっておくべきが、もう1つある。Facebookを去ることをほかの人に知らせることだ。友達向けに投稿を作成するか、あるいは、Facebookの友達の一部に個人的に連絡して、連絡を取り合う別の方法を伝えるといい。アカウントを削除すると、Facebook Messengerにもアクセスできなくなることを忘れないでほしい。

Facebookアカウントを削除する方法

 自分の情報のコピーを受け取り、自分がサイトを去ることが親しい人々に伝わったと感じたら、Facebookアカウントを実際に削除する手順を開始しよう。

 コンピューターでこちらのページにアクセスして、Facebookアカウントにログインする。Facebookは注意事項を表示する。例えば、アカウントの利用解除であればMessengerを引き続き利用できることや、自分の情報をダウンロードできることをユーザーに伝える。また、アカウントとともに削除されるFacebook Pagesのリストも表示する。

 時間をかけて、それらすべての注意事項を再確認し、準備ができたら、「Delete Account」(アカウントを削除)ボタンをクリックする。その後、プロンプトが表示されたら、パスワードを入力する。

 30日間は削除の要請を取り消せることを覚えておいてほしい。取り消したい場合は、アカウントにログインして、「Cancel Deletion」(削除をキャンセル)ボタンをクリックするだけで、アカウントが復元される。

 削除の要請後、30日間が経過すると、アカウントは永久に失われる。

 

 

 

 

 

 

「FacebookはInstagramが10代の若者に有害だと認識していた」件についてInstagramの代表が連邦議会で証言へ

2021/11/25 

 

 

「Instagramが子どもに与える悪影響を親会社のMetaは認識していた」と報じられている件について、Instagram社の代表であるアダム・モセリ氏が、2021年12月にオンライン上で開催される「子どもたちの保護に関する一連の公聴会」に出席して証言することに同意したことを明かしました。
 

Adam Mosseri, Instagram's Head, Agrees to Testify Before Congress - The New York Times
https://www.nytimes.com/2021/11/24/technology/adam-mosseri-instagram-congress.html

What Is Instagram Chief's Message To Congress Before Testimony On Online Safety
https://www.ibtimes.com/what-instagram-chiefs-message-congress-testimony-online-safety-3344668

問題の発端は、「Facebook(Meta)はInstagramが10代に与える影響を事前調査しており、Instagramが若者に与える悪影響を看過していた」とウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことでした。Facebookはこの報道に対し、調査報告書の内容を公開して反論しましたが、ウォール・ストリート・ジャーナルは疑惑を裏付ける内部資料をさらに公開しています。

Facebookが「Instagramが10代に与える影響の調査報告書」を公開して反論、しかし直後に報道側がさらなる内部資料を公開 - GIGAZINE

 

一連の報道を受けて、アメリカ連邦議会は2021年9月に、Facebookに対する調査を開始しました。

「Instagramは10代のメンタルヘルスに有害」だとFacebookが隠していたとして議会が新たな調査をスタート - GIGAZINE

 

Metaの広報担当者であるダニ・リーバー氏は「私たちは、モセリ氏がInstagramの重要なステップについて証言する日程を合わせるため、連邦議会と協力し続けています」と述べ、モセリ氏が証言することを認めました。モセリ氏は「私たちは若者がオンラインで安全であることを望んでいるので、証言を楽しみにしています」「私は公聴会に参加する上院議員と目標を共有しています」と述べています。

モセリ氏の公聴会への出席は、Metaのグローバルセーフティ責任者であるアンティゴーン・デイヴィス氏と、Facebookの内部告発文書「The Facebook Papers」を公開した元従業員のフランシス・ハウゲン氏への公聴会に続くものです。デイヴィス氏はInstagramが10代の若者に有害であるという前提に異議を唱え、流出した研究には因果関係を示すデータが存在しないと主張しています。

公聴会議長を務めるリチャード・ブルメンタール上院議員は、「ザッカーバーグ氏やモセリ氏はInstagramのトップであり、Instagramをはじめとするテクノロジープラットフォームが強力なアルゴリズムによって有害なコンテンツを子どもたちに提供し、なぜこれほどまでに子どもたちに危険と被害をもたらしたのかという全国民の疑問に答えるべきです」と述べています。

なお、ブルメンタール上院議員は、モセリ氏に対してInstagramのランキングやおすすめを決定するアルゴリズムを、一般の人々や専門家に対して透明化することを約束してもらうと述べています。ブルメンタール上院議員によると、これまでの公聴会で証言したTikTokやYouTubeの幹部たちは、アルゴリズムの透明化を約束しているとのことです。