AgileBits、パスワード管理アプリ「1Password for Linux」を正式にリリース。

2021/05/20 

 

 

 AgileBitsがパスワード管理アプリ「1Password for Linux」を正式にリリースしています。詳細は以下から。

 

 カナダAgileBitsは現地時間2021年05月18日、昨年08月にDevelopment Preview、10月にOpen Beta版を公開し開発を続けてきたパスワード管理アプリ1PasswordのLinuxデスクトップ版「1Password for Linux」を正式にリリースしたと発表しています。

 

 

The wait is over. 1Password for Linux is officially here.
Linux support is far and away our most requested feature. Bringing the world’s most loved password manager to such a passionate community – and building on the incredible work of the open source community – is both humbling and exciting for all of us at 1Password.

Welcoming Linux to the 1Password Family – 1Password

 1Password for Linuxのバックエンドはブラウザ拡張1Password Xで培ったRust、UIはReactでコーディングされており、DebianやUbuntu、CentOS、Fedora、Arch Linux、、Red Hat Enterprise Linux、Snap storeのディストリビューションやストアで利用できるようになっています。

 

 機能としては基本的なパスワード管理はもちろん、X11クリップボードのサポートやGTKテーマと同期で自動的に変更されるDark Mode、GNOMEやKDEなどのウィンドウマネージャとの統合、漏洩したパスワードを知らせるWatchtower、マルチアカウントをサポートしたUnlock Screen、FirefoxやChromeなどのデフォルトブラウザ機能拡張などで、Yubikeyなど生体認証センサーを利用すればパスワードレスでのアンロックも可能です。

 

 

AgileBitsは今後、1Password LinuxおよびMac, Windows, iOS, Androidにセキュアなファイル添付、アイテムのアーカイブ機能、Watchtower Dashboard、予測検索をサポートしたQuick Find機能などを追加する計画があるそうなので、1Passwordユーザーの方はチェックしてみてください。

ARM版Linuxへの対応は今後のため、Apple M1チップ搭載のMac上に構築した仮想マシンでは利用できません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パスワード管理サービス「1Password」のLinuxアプリが正式版に

「Rust」で構築。ウィンドウマネージャーとの統合やOSの認証管理との連携もバッチリ

 

2021/05/19 

 

 

 

AgileBitsは5月18日(現地時間)、パスワード管理サービス「1Password」のLinux向けクライアントアプリを正式リリースした。「1Password」のLinuxクライアントは昨年10月からベータテストされていた。

 「1Password」にはWebブラウザー拡張機能も提供されているため、これまでもLinuxで「1Password」でパスワードを管理することはできた。しかし、ローカルアプリにもアカウントの作成やパスワードの入力を要求するものは少なくない。そのため、Linuxでもデスクトップでネイティブ動作する「1Password」クライアントを求める声が多く寄せられていたという。

 Linux版「1Password」アプリが対応するディストリビューションとストアは、以下の通り。

  • Debian
  • Ubuntu
  • CentOS
  • Fedora
  • Arch Linux
  • Red Hat Enterprise Linux
  • Snap store

 バックエンドと基礎ロジックの記述には最近「C++」を代替するシステム言語として注目されている「Rust」が用いられている。それ以外のツールもRustで統一されており、たとえば暗号化処理にはRust APIを備える「ring」を、UIには「React」とそのRustバインディング「Neon」が採用されている。

 「1Password」のLinuxアプリは「GNOME」や「KDE」といった好みのウィンドウマネージャーと統合されており、どの環境を用いていてもフィットする。ダークテーマへ自動で切換えたり、システム既定のWebブラウザーを開いてパスワードを入力したり、「X11」のクリップボードへパスワードをコピーして一定期間後にクリアすることも可能だ。

 

 また、「GNOME Keyring」や「KDE Wallet」といったOSのパスワード管理システムにも対応。「1Password」のブラウザー拡張機能とデスクトップアプリは暗号化接続でリンクしており、片方でアンロックすればもう片方もアンロックされる。デバイスに搭載されている生体認証機能や「Yubikey」でシステムをロック解除している場合は、それをそのまま「1Password」でも利用できる。