Raspberry Pi 4、USB-C実装に不備。一部のケーブルで給電できない不具合

次期リビジョンで改修予定

 

2019/07/10 https://japanese.engadget.com/2019/07/10/raspberry-pi-4-usb-c/

 

 

Raspberry Pi Foundationは6月末、Raspberry Pi 3から3年半ぶりとなる新モデルRaspberry Pi 4を発売しました。4K/60fps対応や、電源がUSB Type-C端子からになるなど、最新の仕様を取り入れたものですが、そのType-C端子に思わぬ不具合が発覚しています。

 

不具合内容としては、ケーブルの電気的特性などを記録するeMakerを内蔵したUSB Type-Cケーブルを利用すると、Raspberry Pi 4に給電が行われないというもの。充電器やケーブルとの相性......ではなく、Raspberry Pi 4側の設計がUSB Type-Cの仕様に準拠してないために発生しています。

USB Type-Cには、2つの信号チャンネルCC1とCC2があり、仕様上はそれぞれ独立した5.1kΩ抵抗を実装する必要があります。しかし、Raspberry Pi 4では1つの抵抗を共有する独自の実装を行っています。

このため、eMaker内蔵ケーブルを使用すると、充電器側がRaspberry Pi 4をオーディオアクセサリ(USBイヤホンなど)と認識してしまい充電を行いません。なお、eMakerを内蔵しない(3Aまでしか流せない)ケーブルや、USB Type-A to Type-Cケーブルであれば、問題なく充電を行えます。

Raspberry Pi側はこの問題を認めており、将来のリビジョンでは修正されるだろうとのこと。ただ、当面は、eMakerのないUSB 2.0のケーブルやUSB Type-A to Type-Cケーブル、あるいは、Raspberry Pi 4純正の充電器を使う必要があります。

Raspberry Pi 4は、まだ日本では発売されていませんが、技適を取得し国内販売されるバージョンでは、正しい仕様に改修されているのを期待したいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

Raspberry Pi 4は一部のUSB-Cケーブルに対応せず

 

2019・07・10 https://jp.techcrunch.com/2019/07/10/2019-07-10-the-raspberry-pi-4-doesnt-work-with-all-usb-c-cables/

 

 

Raspberry Pi 4は素晴らしい小型コンピューターだが、Tyler Ward(タイラー・ワード)氏はUSB Type-Cコネクタに関する欠陥を発見した。さらにRaspberry Pi FoundationもTechRepublicnに対して、デザイン上の欠陥が存在し、Raspberry Pi 4が一部のUSB-Cケーブルで動作しない可能性を認めた。

 

これは致命的な欠陥というわけではないが、USB-Cプロトコルを適切に実装した将来のボードリビジョンの登場が期待される。また、なぜ自分のRaspberry Piの電源が入らないのかがわからず悩んでいた人は、その理由が判明したことになる。

 

Raspberry Pi Foundationはボードの概略図を公開した。そこには、高性能な充電器が電流を供給するためのCC抵抗が欠けている。

 

USB-Cは複雑なコネクタで、一部のケーブルには電子的なマークがつけられており、これは幅広いデバイスをサポートする統合チップが搭載されていることを意味する。

 

例えば、MacBook Proの充電器は数多くのUSB-Cデバイスと一緒に使うことができる。充電器は、どれだけの電力を供給する必要があるかを判断するのだ。

 

しかしRaspberry Pi 4は、Apple(アップル)のUSB-CケーブルやGoogle(グーグル)のPixel 3のケーブルにあるような、電子的なマークをサポートしていない。これにより、デバイスがオーディオアダプタアクセサリとして認識される場合がある。幸い、この欠陥はRaspberry Pi 4にダメージを与えず、単に電源が入らないだけだ。

 

Raspberry Pi Foundationの創設者であるEben Upton(エベン・アプトン)氏はTechCrunchに対し、以下のように伝えている。「この問題は将来の新型ボードで修正されることが予測されるが、現時点ではユーザーは推奨される回避策の1つを適応する必要がある。(非常に広域な)フィールドテストプログラムで、この問題が発覚しなかったのは驚きだ」。

 

シンプルな回避策は、電子マークのないケーブルや充電器を購入することだ。例えば、Raspberry Pi Foundationは8ドルのUSB-C充電器を販売している。私のテストでは、2週間のうちは問題なく動作している。