ラズパイで動くAndroid、日本語対応の「emteria.OS」

2018/04/06 http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00079/00008/

 

 モバイル端末で軽快に動作するAndroid OS。スマートフォンやタブレットのOSとしておなじみのOSを、4000円台のPCボード「Raspberry Pi 3(ラズパイ3)」で動くようにしたのが「emteria.OS」です。

 

 emteria.OSは、元は「RTAndroid」として開発が進んでいたAndroidベースの組み込み機器向けOSです。2017年5月にemteria.OSとして独emteriaが商用化。2017年12月にAndroidバージョン7.1.2採用の安定版(2018年4月4日時点の最新版)をリリースしました。無償の試用版、69ユーロ(約9000円)からの標準版、個別見積もりのカスタマイズ版の3エディションを用意しています。

emteria.OSをインストール

 emteria.OSはラズパイ3で動作する試用版を提供しています。試用版には、8時間おきに自動で再起動する、自動更新機能がない、といった制限があります。個人で試すぶんには支障ありません。

 emteria.OSインストールするには、まず、公式サイトからインストーラーを入手してemteria.OSを書き込んだmicroSDカードを作成します。

 インストーラーはLinux、Windows、macOSの3種類が利用可能です。ここではWindows版をダウンロードして実行します。なおダウンロードにはメールアドレスによるユーザー登録が必要です。

 

 インストーラーを起動すると、先ほどのユーザー登録時に使用したメールアドレスとパスワードの入力が求められます。入力後、インストール先のデバイス(ここではRaspberry Pi 3)を選び、書き込み先のmicroSDカードを指定します。

 

emteria.OSを起動

 emteria.OSを書き込んだmicroSDを装着してラズパイ3の電源を入れると、emteria.OSのロゴをあしらった起動画面が表示されます。初回起動時には数分かかりますので、しばらく待ちましょう。

 

 初期設定ウィザードが起動したら、画面の案内に従って言語や無線LANなどを設定します。言語は「日本語」を選択可能です。

 

アプリマーケットの標準はF-Droid

 初期設定後に表示されるデスクトップ画面は、Androidの標準的なものです。アプリケーションとしては、Android標準の「ブラウザ」や「ギャラリー」、「音楽」などが導入済みです。

 

 アプリケーションマーケットアプリは、オープンソース・ソフトウエア(OSS)のアプリを集めた「F-Droid」をプリインストールしています。キーワード検索やジャンル別のメニューから任意のアプリケーションを追加できます。