萌々の中で 記憶が 繋がる。途切れ 途切れで 断片的な でも 大事な記憶。無理矢理 美化して 正当化されて来た 自分勝手な 記憶が やっと 事実とかさなる。
萌々が 平静を取り戻すまで 慎は まった。二本目の 煙草が なくなりかけ やっと 萌々の 身体から 力が抜けた。『慎 ごめんなさい…』萌々が震える声でそう言うと『…辛かった…ね…思い出させてごめん…』慎は 足元に座り込んだ萌々を抱き上げた。
『大丈夫だよ。もう…。俺がちゃんと愛してやる』萌々が子供の様に泣き出した。『旦那にも 言えなかったの?』うなずく萌々。『そうかぁ』慎の声が いつものように 穏やかで 暖かい。萌々の緊張がゆっくり 解けていった。