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たかが紙キレ一枚、されど紙キレ一枚

結婚するときに「親の許可なんて必要なし!報告のみで十分!!」という傲慢な考えを持っていた中森です。叫び


私はな~んのハードルもなく、すんなり結婚できましたが、世の中にはそうでない人も多いわけですよね。


そのひとつが「同性婚」。調べてみると日本では、憲法第24条1項に「婚姻は両性の合意のみに基いて成立する」とあるために、同性での結婚は認められていないということらしい。「憲法」。。。 個人レベルで闘えるものではないですね。ドデカすぎる壁。。。ガーン でも、それを打ち破った国があるというニュースを読みました。


フランス上院、同性婚認める法案を可決


この法案が可決されたことで、同性カップルの結婚や養子を持つ権利が与えられるようになるのだそうです。


なんだ、やればできるじゃん! さあ、日本にもぜひ導入してください!! 私の知り合いにもいるので、「日本でも同性婚を認める法律は必要(A)」って単純に思います(現実問題としては、いろいろな理由で反対があるのでしょうが…)。


結婚なんてただの紙キレ一枚じゃん!という声、よく聞きますよね。たしかに、私も紙キレ一枚を出したら「鈴木」から「中森」になりました。はい、中森さんの奥さんに早変わりです!


この紙キレを一枚出しただけで、税金の優遇が受けられちゃいましたよ。社会保険料だって、この紙キレを一枚出したかどうかで大違い!それに、私が住んでいる地域では、結婚した頃は、この紙キレを一枚出しただけで家賃の優遇も受けられましたよ!!音譜


「婚姻届」というたった一枚の紙キレを出すだけで、この待遇。ブラボー!婚姻届!!クラッカー


まあ、私はなんのハードルもなかったので、紙キレ一枚にのったクチですが、いろんな理由でこの紙キレを出せない人もいるんですよね。


でも、この紙キレ一枚で多くの権利が奪われているとしたら、それって大問題じゃないですか!?


で、この問題って決して少数派の話ではないんだなーと実感したのが、先日FP仲間数人と話していたときのこと。この紙キレを出せないっていうだけで、たとえば生命保険の死亡保険金の受取人になれないといった現実的な問題が目の前に迫ってきます。


「死亡保険金の受取人」で検索してみてください。生命保険会社のサイトの説明には、受取人として指定できるのは「戸籍上の配偶者」とあります。「戸籍上」これが紙キレの結果です。最近は事実婚という方も増えています。それなのに、「事実婚は審査が必要」なんて書かれています。


そーなんです。あくまでも紙キレ一枚が重要なんです。この紙ッキレ(なんだか憎らしくなってきましたプンプン)を一枚出すかどうかで、得られる権利がおーーーきく違ってくるのです。


「配偶者」っていうだけじゃダメなんです。「戸籍上の」っていう冠が必要。紙キレ一枚のくせに、こ~~~~んなにドデカイチカラを持っているんですよ。おかしいと思いませんか?


同じ国に住み、義務(税金や社会保険料を支払ったり、生命保険料を支払ったり)は果たしているのに、権利は与えられないなんて。で、それでヨシ!としたままにしておくなんて。


なんのための、誰のための憲法、法律なんだーーーー!!


国が設定した権利を受けられないということは、金銭的なデメリットを受け入れざるを得ないことがあるということ。お金に関することで困ったときに相談を受けるFPとしては、この問題に直面することが今後も多くなりそうです。ひとごとだとは考えずに向き合っていきたいと思います。

ネット銀行へ潜入!? ソニー銀行さんにお邪魔してきました

店舗を持たないのがネット銀行!? のはずなのに、先日ソニー銀行 さんの会社見学に行ってきました。ソニー銀行さんといえば、私にとってFPとしての“常識を覆してくれた”スンゴイ金融機関さんです。その内部に潜入できるということで、30名近い全国のご当地FP(R )さんとお邪魔してきました。


今回も主催はエフピーリサーチアンドコンテンツ株式会社(通称:FP-RECO)。
「わくわくツアー」と題して、生命保険会社や損害保険会社の会社見学をしてきましたが、いよいよ最も身近な銀行への会社見学会です。


えっと、まずは入り口ですが、さすがにセキュリティがしっかりしています。私たちの大事な情報・お金を管理しているのですから、こういう点はとっても気になるところ。ましてやネット銀行ということで、なんとな~くカタチが見えない不安というものをお持ちの方が多いので、こういったところをチェック、チェックです。


会社見学会は、まずは石井茂社長のお話からスタート。私たちのために、わざわざ社長が時間をとってくださるなんて、素晴らしすぎる~~~。ラブラブ石井社長がどんな想いでこの「ソニー銀行」というサービスを作ってきたのかをお話いただきました。


その根幹にあるのがフェアであること”


証券会社出身の石井社長から見ると、銀行で取り扱っている商品というのは“フェアではない”と感じたそうです。だからこそ、私たち消費者に“フェア”であるサービスを提供しようということでそれを企業理念にしているのとのこと。


冒頭に書きましたが、これが私のFPとしての常識を覆してくれたのだと思います。私はFPの勉強を始めた15年程前にマイホームを購入しました。契約から代金決済まで半年ほどあったので、その間、勉強したことを自分の住宅ローン選びにも役立てたという記憶があります。


住宅ローンを組んで一番???と思ったのが、「保証料」というものでした。借りた金額に応じて支払うのですが、これが初期費用としてデカイ!ガーン 私が利用した金融機関では、住宅ローンの金利に上乗せして支払うこともできなかったので、一括で数十万円もの支払いをしなければなりませんでした。


「保証人の代わりだからしょうがないよね…。誰かに迷惑をかけることになっちゃいけないし…。」と納得しようとするものの、この保証料って何を保証してくれるのかというと、別に私が借金(住宅ローン)を払えなくなったときにチャラにしてくれるわけではなく、実質的には貸している金融機関に迷惑がかからないようになっているだけ。


だったら、この保証料って何なんだよーーープンプン と文句を言っても始まらない。これを支払わないとお金貸してくれないんだもの。弱者だわー、私ってしょぼん と思ったものでした。


と・こ・ろ・が!!!
ソニー銀行さんが12年前に開業してサービスを開始した住宅ローンには保証料が必要ないっていうじゃありませんか! ショーゲキ!!クラッカー


これって銀行自体が「私はあなたが返してくれることをきちんと審査してお金を貸しています」とあたり前のことを言っているのです。ただ「借りたら返してね」と責任を借りた側だけに押し付けていないわけですよ。


この保証料に始まり、ほかの金融機関と比べてみるといろんな違いを打ち出してくれています。


たとえば銀行で取り扱っている外貨預金を利用するときにかかる為替手数料。これって、日本円をアメリカドルで預けるとなると、いったん円をドルに交換しなければならないので、通常はその手数料が1ドルにつき1円かかります。これも15年前は一律っていうくらい、どこの銀行でも同じようなものでした。


ところが、ソニー銀行ではこの手数料を25銭に! ショーゲキ2クラッカークラッカー


なんで4分の1にまで減らせるわけ~?もちろん、ただの値下げ競争を行っているわけではありません。なぜ為替手数料を1円にしなければいけなかったか。それは金融機関側のリスク回避のためです。


それをソニー銀行では手間を惜しまずに為替手数料を下げるようにしたんですね。簡単に説明が難しいのですが、ようは刻々と動いている為替レートをどのタイミングで表記するのかといった点を、手間を惜しまずに工夫したか、しないかという違い。


正直、それまでは金融機関側が手間を惜しんで、そのしわ寄せが私たち利用者にコストとしてのせられていた感じ。それを「フェアであること」を企業理念にしているソニー銀行では、利用者だけにコストをふっかけなかったということなんです。


とにかく、私たち消費者のほうを向いて作っているサービスがたくさんあるのです。これってサービス業として、とっても大切なこと。ニコニコ


それが表れているもうひとつのことがカスタマーセンター。ネット銀行ですから、私たち消費者は何かあったときには、窓口ではなく、電話やメールでカスタマーセンターに連絡をしてお困りごとを解決していきます。


「ネット=冷たい」といったイメージをお持ちの方も多いと思いますが、見学に行ってビックリ。対面で質問に応えてくれるところよりもあったかいのではないかというくらいの居心地のよさ。ラブラブ


まずは、私たちが見学に来るという事で、ウエルカムボードを用意してくださっていました! ホテルか!!


そして、3チームに分かれてカスタマーセンターを見学させていただいたのですが、要所要所に円卓になっている所が。「カスタマーセンターのみなさんの休憩用なのかな~」と思ったら、私たちと円になって話がしやすいようにと、いつもとは配置を変えてくれていたとのこと。


ようわからんFPなる団体がやってくるっていうのを、その話を聴こうとするその姿勢。これこそカスタマーセンターだなーと思いました。「相手の話を聴く」。大事です。


もちろん、その心意気は仕事に反映されていて、サポート体制がしっかりしています。私たちが電話やメールでやりとりするとき、その前には一人の担当者しか見えませんが、その担当者をサポートする仲間が前でしっかり見てくれています。


まあ、カスタマーセンターであれば、この点はどこも同じシステムではあるのですが、ソニー銀行さんで感じたのは、担当者とその方をサポートするSVと呼ばれる方、そのまた上の方のハードルがないこと。実際にカスタマーセンター内も3人が一緒になって案内してくれました。


なんか、壁がないんですよね、いろ~んな。うーん、いいぞ、ソニー銀行さん!ラブラブ とにかく、なんか楽しい。笑いながらカスタマーセンター見学をさせていただきました。これぞ人!


と、まあ、ほめちぎってしまいましたが、サービス業としてはあたり前のことをしているだけなのかもしれません。そのあたり前のことをしていない金融機関があるから、とってもよく見えてしまうというのもひとつのみかた。


では、もっともっとサービスは進化できるのでしょうか?ということで、懇親会で質問してみました(懇親会まで合わせると7時間くらいご一緒したことに!叫び


「まだ常識が変わるような商品って作れますか?」と。答えは「はい、もっと、もっと作っていきます!!!」


おー、心強い!じゃあ、私は「こんな商品が欲しい!」って声を挙げよう!そのために、ご相談にいらっしゃる方の声を聴こう!! やはりサービスは人によってつくられ、人によって使われるのだと再認識したソニー銀行さんの会社見学会でした。


利用者は、まだまだ首都圏が中心のようですが、ネット銀行とは場所を選ばずに、平等なサービスが受けられるということ。ぜひ、ぜひ、首都圏以外の方も検討してみてはいかがでしょうか? 



さて、本題から外れますが、FP-RECOで開催している「わくわくツアー」。その名の通り、わくわくすることが目的(?)ですから、真面目な私たちは、まずは形からということで、ドレスコードは“ピンク”のモノを身に付けてくること。


今回も全国の真面目な(?)ご当地FP(R)さんたちが、アタマをひねってきてくださいました。誰も反対したり、疑問を持ったりしないのよね、銀行というところに見学に行くってーのにショック!


でもね、お金のことって小難しく感じるので、まずはそのハードルから下げなくちゃ始まらないと、真剣に考えているわけですよ、ワタクシタチ。なので、毎回とる集合写真はこ~んな感じにひひ


なんか、行ってみたくなりませんか?いずれはそんなモノ好きな方たちと一緒にいろ~~~~んな金融機関の見学に行きたいと思います。おったのしみに~~~~音譜



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使いみちを限定することでの不便

我が家に欠かせない調味料といえば「万能つゆ」。めんつゆに使うのはもちろんのこと、煮物の味付けに使ったり、納豆に入れる醤油代わりに使うことも。その名の通り「万能」です。ニコニコ


こんな風に使いみちが幾通りもあれば、あれやこれやと使いますが、使いみちがひとつしかない調味料だと気が付けば賞味期限切れに…ガーン あー、もったいない!


でも、まあ調味料なら数百円程度のものですし、一度の失敗で気が付けば、次には買わなければいいだけのこと。


しかし、これが金融商品となるとやっかいになってくることも。そんなことを感じたのが、平成25年度の税制改正で注目を浴びている「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」なるもの。簡単に説明すると、「祖父母から子や孫に“教育資金”として渡したお金のうち、1,500万円までは贈与税がかからない」というもの。平成25年4月1日からこの制度がスタートしたことで、金融機関への問い合わせが増えているようです。


「“税制改正” 相続ビジネス活況 孫への教育資金非課税などで新商品」


まとまったお金を贈与しても贈与税がかからないという点で注目されるのはわかるのですが、このお金、原則として「教育資金」のためにしか使えません。つまり、使いみちが限定されるということです。


うーん、どうなんでしょうね? 祖父母からの資金援助自体は、将来の生活に影響がないのであれば問題だとは思いませんが、この「使いみちが限定される」という点がどうにも不便そうな気がします。


なぜなら、いったん渡したお金が、結果的に教育資金として使いきれないときには、残ったお金には贈与税がかかるからです。子や孫が30歳に達するまでなので、年齢によってはかなりの時間がありますが、何もわざわざ使いみちを限定させるようなことをしなくてもいいいのじゃないかしらと思います。


そもそも、そのつど教育資金として渡す分には贈与税はかかりません。まとめて先に渡そうとする場合に、今回の制度が役立つだけのこと。


お金の使いみち、ひとつに限定してしまっても良いですか? 


制度、金融商品ありきで考えるのではなく、これからのお金の使いみちを考えてから、制度や金融商品を活用してくださいね。