悲劇!世界最貧国ハイチに起きた大地震 | Money-Cruiser

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「世の中銭や」

ハイチという国は、世界で一番貧しい国として有名だった。カリブ海に浮かぶ島(イスパニョーラ島)の東部はドミニカ共和国、西部は島の3分の1を占めるハイチ。この島にはもともとインディアンが100万人から300万人住んでいたと想定されるが、コロンブスにこの島が「発見」されたあと、スペイン人が移住してきて、新スペインを意味するイスパニョーラ島と名づけ、先住民であるインディアンを奴隷化して皆殺しにした。


絶滅した島の先住民の代わりに西アフリカから黒人奴隷が連れてこられた。そのためハイチ国民は皆がアフリカ黒人だ。死ぬまで、ぼろきれみたいに酷使された黒人は、生きながらあたかも死体のような有様だった。その姿はさながらゾンビのようであって、ゾンビという「生きた死体」の語源はハイチ奴隷に由来する。


あまりに過酷な境遇に黒人奴隷は叛乱を起こし、白人を島から追い出して独立を宣言した。ハイチが世界で始めての黒人独立国と言われる所以である。黒人奴隷が叛乱によって作った国なので、もともと資本の蓄積がない。これと言った資源もない島なのだが、気候が暖かいから、人口だけがどんどん増えて、島の西部3分の1を占める小さな国に1000万人の黒人が住んでいる。ほとんどの国民が貧困にあえいでいる。


イスパニョーラ島という島になぜ二つの国があるかといえば、スペインが衰退した時期に、スペイン領イスパニョーラ島の西部にフランスが侵攻してフランス領にしたからだ。その名残で、東部のドミニカ共和国の国語はスペイン語。西部のハイチ国の国語はフランス語だ。


ハイチが黒人奴隷の叛乱で独立国家を作ったときに、その勢いで東部のドミニカも併合したことがある。だが、スペイン由来のドミニカとフランス圏だったハイチは一緒にやってゆけるはずもなく、今も島は二つの国家に分かれている。世界の最貧国ハイチは、なにも災害がなくて平和な時でも恒常的に貧乏だった。軍事政権が己の利益のために貧しい国民からさらに収奪を行っていた。


軍事政権を倒した民間人大統領が、軍部のクーデターで再び倒されたとき、国連はハイチに介入し、その後、長く国連軍が進駐している。地震が起きる前に、テレビでハイチの貧乏ぶりを報道していた。国連軍兵士の家族が食べ残したゴミを、ゴミ回収車がゴミ捨て場に持っていくとハイチの貧民たちが、わっとゴミ回収車に群がり、牛乳パックに残っているミルクのしずくを舐めたり、パンの切れ端、肉料理の残り物を食べていた。


「こうしないと、わたし達は飢えて死ぬしかないのだ」と貧しいハイチ人が言っていた。路上に寝ているホームレスやストリートチルドレンも多かった。彼等は病死しそうになっても誰にも助けてもらえない。国民みなが貧乏で他人に手を差し伸べている場合ではないからだ。


地震がなくても、国家経済運営に国民自身、自信がまったくなかったハイチに世界的にも珍しいほどの大地震が起きた。まさに悲劇。神の御慈悲がこのキリスト教国にはないのか!と言いたくなるほどの惨事だ。


もともと国家機能が麻痺していて、国連軍が進駐して治安維持をやっていたハイチだ。大地震で水も食糧もない状況に追い込まれたら、貧しい国民は暴動を起こして略奪の限りを尽くすだろう。それが恐い。その恐れは、これから現実化してくるかもしれない。アメリカがまず救援隊ではなく、陸海軍の兵隊をハイチに派遣した意味は、なによりもまず大規模な暴動の発生を恐れたからだ。


地震がなくても国家が崩壊していたハイチで、大地震の発生でいよいよ国家社会が崩壊し、暴動が蔓延すればハイチの1000万人の貧民がアメリカ本国に向かって、難民として殺到するだろう。アメリカはそれが恐ろしいのだ。


ちなみに、ハイチ国政府は何度も「独立しているよりアメリカ領になりたい。アメリカ合衆国の一州にしてくだされ!」という嘆願書をこれまで何度もアメリカ政府に送ってきたが、そのつど、貧乏な黒人を1000万人抱えこむことはお断りします!とアメリカ政府に拒絶されてきた、という情けない歴史がある。


僕は世界中の国に行ってみたいと思っているが、このハイチという国だけはこれまでリストから外したい、、、「ハイチは北朝鮮より貧しく国民が疲弊している」と知って僕はハイチには絶対行かないと決めた。北朝鮮の貧しさをテレビで見て、北朝鮮には行きたくないと思った僕だ、普通、どんな国でも、「もう一度来て見たいな」と思う。


フィリピンも行ってみたい。だが北朝鮮だけは行きたくない。その北朝鮮より劣る国と折り紙がついているのだがら僕はハイチにだけは旅行する気にならない。