(もう一度愛することができるかな)
백지영 , 이홍기(ペク・ジヨン、イ・ホンギ)
「あなたの事が欲しいな…」
授業中、コソコソ話しをしていた片思い中の彼が「何か…プレゼントをあげたいな…何が欲しい??」と言ってくれた言葉に、私はこうして素直に自分の気持ちを伝えました。
今、思えば『初恋の癖に、なんて露骨な告白をしたんだろう』と顔が真っ赤になりますが、中学生の私には、まだこの言葉の意味を深く理解できていませんでした。
バスケ部のキャプテンで金城武を少々おちょぼ口にしたような彼は私には高嶺の花でしたが、奇跡的に、私の『あなたが欲しい』という大胆な言葉で片思いが、両思いへと変わりました。
携帯電話などない時代だったので、時々、夜に彼が公衆電話から、私の自宅に電話してくるという日々が続いたある日…ついに初デートをすることになりました。
当時口紅を塗ることも知らなかった私でしたが、自分なりに髪をアップにし、待ち合わせ場所に向かいました。
待ちあわせた駅の改札でソワソワとしている彼を見つけたのですが、私は彼を見て驚いてしまいました。それまで、お互いの制服姿しかみた事がなかったため、彼の私服を見る事が初めてだったのですが、ポロシャツをピッチリと長ズボンに入れて、古いセカンドバックを抱えた彼が、当時中学生の私には、なんだか、おじさんのように見えてしまったのです。
あんなに大好きな彼が突然、イメージと違うように思え、私はデート中だんまりになってしまい、困り果てた彼も「どうしたの?」と繰り返し、あろう事が、その日以来、私は一方的に冷たくなり、同じクラスにいながら、お互いに話す事ができなくなりました。
今思えば『一体、自分は何様だったんだろう?!』ともったいなくて、本当に失礼極まりない事をしたと反省するばかりです。そして、私自身の成長がかなり未熟だったんだな…とも恥ずかしくも思い、今でも口の中に、レモンとライムを絞ったような気持ちが広がります。
ペク・ジヨンとイ・ホンギの最強バラード
前回は、ルイス・フォンシとホアン・ルイス・ゲラのバチャータ、デユェット曲をとりあげました。
今回はこの秋にぴったりな極上の韓国デュエットバラードをあげたいと思います。
韓国だけでなく外国でもファンの多い、イ・ホンギとペク・ジヨンがタッグを組みカバーした、すれ違う恋する二人の気持ちを歌うバラードです。
このお二人は、とにかく羨ましくなる程【!!切なさ注意!!】の歌声なので、正直、コレは最強タッグです。『これをやったら、反則ワザだろ〜』とさえ感じ、私は聴くたびにニンマリしてしまいます。
4menの歌う「こじらせ男子」
この美しいデュエットには、オリジナルがあります。それを歌っているのが포맨 (4men)です。
彼らのバージョンは今回とりあげたホンギとペク・ジヨンのバージョンに比べるとRandB色が強いイメージで、アメリカのボーカルグループBoys two Menのような雰囲気を感じます。
そしてこの曲は、彼らだけで歌うと『モテ男が一方的に別れを告げたは良いが、後になって一人思いをこじらせている』という表現が強いです。しかし、デュエットになることで、曲により深みが出るように感じます。
男性グループだけで歌うより、男女のデュエットになることで、歌詞の内容に二人の間のすれ違いう気持ちが強く加わり、更に切なさが増しています。
デュエットバージョンを歌っているイ・ホンギはバンドFTISLANDのボーカルで俳優です。日本での活動も長いので、ファンの方も多いと思います。ホンギについては、また次の記事で取り上げたいと思います。
ペク・ジヨンは切ない系バラードを歌わせたら1番!!と言っても過言ではない歌声と歌唱力をもつ韓国を代表するディーバの一人です。バラードのイメージが強いのですが、若い時代には、抜群のプロモーションでヘソ出しルックで踊りながら歌うコンセプトでもヒット曲を飛ばしていました。
プライベートでは、少々男性運に恵まれないのかな?と感じさせるご苦労の多い部分があり、胸が痛みますが、そのような痛みもペク・チヨンのバラードの深みに磨きをかけているのかもしれません。
ペク・チヨンについても、別記事で深堀りしたいと思います。
『다시 사랑할 수 있을까』
(もう一度愛することができるかな)
『 사랑하지 않는데 사랑인 줄 알았대
(僕は)愛していないのに (君は)愛だと思っていたらしい
사랑한다 말할 때 그런 줄 알았대 사랑을 몰랐대
(僕が)愛しているという時 (君は)そうだと思った 愛を知らなかった
보내줘야 하는데 웃어줘야 하는데
(君を)フるべきなのに 笑って
눈물이 왜 나는데 사랑이 아닌데 왜 눈물 나는데
何故涙がでるの? 愛じゃないのに何故涙が出るの…?
잡고 싶은데 입이 떨어지질 않네요
あなたをひきとめたいのに 言葉が出てこない
잘 가란 말이라도 해야죠 우린
여기까지죠
サヨナラくらいは言わないと
私達はもうここまでなのね
사랑이 깊어서 이별이 된 거죠
愛が深くて別れになった
조금만 사랑했더라면 떠나지 않았을 텐데
少しだけ愛していたなら、離れなかったのに
생각이 너무 많아서 혼자서 이별을 만든 거죠
考えすぎて一人で別れを作ってしまった
헤어진 다음날에야 알았죠
別れた次の日に気付いた
다시 사랑할 수 있을까
もう一度愛することができるかと…
혼자 두면 어떻게 해
ひとりぼっちになって どうするんだ
변해버린 하루에 익숙하지 않은데
変わってしまった日常に慣れない
조급한 마음에 원망만 하는데
焦る気持ちで(君を)恨む事だけ
후회하지만 다시 돌아갈 순 없겠죠
後悔してるけど 戻ることはできないのでしょう
내 마음은 그런 게 아닌데 그땐 왜 보냈는데
私の気持ちはそうじゃないのに あの時は何故フってしまったのか..... 』
4men自身も、この曲をいろいろな女性ボーカルとコラボしています。
この記事の締めくくりに4menが歌っているバージョンの動画をお借りしてきました。
박정은(パク・ジョンウン)とカバーしたバージョンで映画로망스(ロマンス)のOSTです。
この曲の4menの数ある動画の中で私のオススメは、このハーモニーです。
さて…『冒頭に記した私の話は一体なんだったんだ??』と思われた方、申し訳ありません…
この話には、少しだけ続きがあります。
なんとも言えない別れを経験した中学を卒業し、高校生になり、彼とは全く会えなくなりました。
それ以来、フツフツと彼への気持ちを反すうする事はあっても、新しい恋をする事なく過ごしていたある時、差出人が書かれていない一通のハガキが届きました。
そこには「元気でいますか?僕は、元気でバスケを続けているよ」と丁寧に書かれた文字が綴られていました。そして、文章の最後に、遠慮がちに小さく彼の名前がかかれていました。
私の心の中に「もう一度、好きになるチャンスをくれるかな…」
という思いが胸いっぱいに広がりましたが、それ以来、彼と連絡をとれる事はありませんでした。
この曲の引き合いに出すには、なんとも未熟なお話しで、スミマセン…
恋愛において、二人がすれ違う切ない気持ちは時代を超えてありますが、携帯電話やメールのない時代の恋愛の良さは、簡単に連絡が取れないため、お互いの気持ちを想像し、ゆっくりとお互いを考える時間があった事だと思います。
ああでもない、こうでもないと思いを巡らせる事が、苦しい事もありますが、今のようにすぐに連絡がとれたり、SNSなどでお互いの様子が覗けてしまうような恋には得られない醍醐味があったといえるのではないでしょうか?
そんな事を考えながら、この曲を聴くと今年の秋がまた、ゆっくりと過ぎていくのを感じられそうです。
『다시 사랑할 수 있을까』
포맨 (4men)