蓮加から本日2度目のキスを頂いて、幸せの絶頂にいた。
ほんとに幸せすぎて怖い。
蓮加は朝からずっと可愛いし・・・
「どしたの?」
『幸せすぎて怖くなったっていうか』
「もー、そんな事言って////」
嬉しそうに笑う顔を見てオレも顔が緩む。
あれ?でも2回とも蓮加のキス顔見てないな。気づいたらなんか損した気分だ。
蓮加のキス顔見たい!ていうかキスしたい!!
オレからしてもいいもんなのか・・・
『蓮加・・・』
「ん--?」
名前を呼ぶだけで嬉しそうに顔を近づけてくる蓮加。
これはいけそうな気がする・・・
「今日は2回もキスしちゃったね////」
いちいち可愛いな////
『うん・・・』
今3回目にチャレンジしようとしてるんですが。
「どしたの?」
首をかしげて曇りのない瞳でジーっと見られる。
・・・・・・
『いや・・・やっぱりこの公園懐かしいなと思って・・・』
「ほんとそうだよねー」
焦ることないか・・・
あんまりがっついてもよくないし、今この時間を2人でゆっくりと味わおう。
そういうタイミングがくればそういう事するんだろうし、今がその時ではないというだけだ。
決してひよったわけではないと自分に言い訳をしておく。
「なぁーんかなー」
ベンチに座って足をバタバタさせる蓮加。
『ん?』
「さっきの約束の話じゃないけどさ。今日みたいな日の事って、いつか忘れちゃうのかなー」
『どしたの?急に』
「今日は朝からいっぱいお兄ちゃんと一緒にいれたし、すごく幸せなんだけど。言っても普通の日曜日じゃん」
『まあ、そうだね』
「なんかちょっと寂しくなっちゃって」
『ああ・・・・』
どんなに大切な思い出もいつかは薄れていくんだもんな。
「子供の時の約束みたいのやっぱりやっとけばよかったね。
時間が経ってもちょっとでも色々覚えていられるように」
・・・・・・
『じゃあ今、約束する?』
「今?」
『別に遅くないんじゃない?将来の約束』
「あー、そういう事。でも今からだと将来ってどのくらい先になるんだろ」
『うーん、5年くらい?』
「ちょっと短くない?」
『じゃあ10年とか?』
「そんくらいかな。何にしよっか」
子供の時の約束っていったらお嫁さんにしてとかだろうけど。10年っていうとどうなんだろう。
付き合ってるからちょっとリアルな話になるし、早いのか遅いのかもよくわかんない。
それに彼女として結婚の約束ってなるとそれなりに重い感じになる?
子供の頃なら素直に色々言えたんだろうけど・・・
そもそも何年後にするとか言ってる時点で考えすぎか。
「うぅぅーん」
考えれば考えるほどわからなくなる。
『結構難しいね』
「そうだね・・・」
こうやって考えた事も忘れちゃうんだろうな・・・
そう思ったらまた寂しくなってくる。
・・・・・・
『じゃあさ、10年後また2人でここに来るっていうのはどう?』
「ここに?」
『うん、そこでまた10年後の約束を2人で一緒に考えようよ』
・・・・・・
『蓮加?』
「・・・それって、10年後も、20年後も一緒にいるって事?」
『えっと・・・一応そのつもりなんだけど、なんかダメだったかな?』
恥ずかしそうに頭をかく。
・・・・・・・
「ううん、意外っていうか・・・なんか感動しちゃった・・・
そんなロマンチックな事言ってくれるなんて思ってなかったから」
『よかったー、なんか失敗したかと思った。慣れない事言うもんじゃないね』
胸をなでおろして笑うお兄ちゃんの優しい表情に寂しい気持ちが洗われる。
やっぱり好きだなぁーと思いながら、手を伸ばして小指を絡める。
「約束だからね////」
今日の事はたぶん忘れないだろうな。
『そろそろ帰ろっか』
「うん!」
そのまま手を繋いで歩き始める。
今日は長い一日だったな。
朝からずっとお兄ちゃんと一緒にいれたし・・・
小学校方面から手を繋いで家に帰るなんてのは初めてで、知り合いにあったらどうしようなんて緊張する。
別に誰に会ったって手は離さないんだけどね。
10年後もこうして2人で歩けたらいいな。
10年か・・・
「今日は一日蓮加に付き合ってくれてありがとね」
『こちらこそ、最高の一日でした』
2回もキスしたし!キス顔見れてないけど。
「フフッ、普通の日曜日でもお兄ちゃんと一緒だと特別になるね////」
!!!////
か、可愛すぎる!連れて帰りたい!!
「あと////さっきの約束の事だけどさ、2人でっていうの無しにしない?」
『え、なんで?』
「だって・・・」
・・・・・・
「もう子供いるかもしれないし///」
!!!////
ぐぅぅ・・・もう降参です・・・
恥ずかしそうに笑う蓮加が愛おしすぎて何も言えなかったけど・・・
蓮加との未来を想像して、繋いだ手に力を込めた。