
ブロッカーのコンベアベルト
世界の深層水の年齢を、炭素の同位体比で調べてみたところ、深層水は北大西洋に起源があることがわかりました。北大西洋の海水は、付近に地中海があるため海水の塩分濃度が他の大洋と比較して高くなっており、グリーンランド付近で冷却されることで密度がさらに増加し、深海への強い沈み込みがおこります。
沈降した深層水は、赤道を越え、南極周辺で冷却されて沈み込んだ新たな海水とともに、インド洋と北太平洋で上層の温かい水と混ざりながら上層に湧昇し、浅部の流れとなって南極周辺、グリーンランド周辺へと戻っていきます。地球の2、000mより深い深層水の約80%が、グリーンランドと南極周辺で沈んだ海水です。 このような海水の大循環を熱塩循環といいます。現在では、世界の海の深層循環は「一種のコンベアベルトに乗っている」というブロッカーのコンベアベルトのモデルが支持されています。
この循環にかかる時間は約4、000年と見積もられ、地球の気温の平均化に何らかの寄与があると言われています。
映画「不都合な真実」を見たが、地球温暖化とCo2の関連を述べていて、この海洋のシステムも紹介されていた。
しかし、循環に4000年もかかると言われている海洋ベルトコンベアとCo2を結び付けるのは、どうなんだろう。
大気についても、一概に大気が厚みを増していると述べられていたが、熱圏、成層圏、中間圏、対流圏、オゾン層、電離層のどの部分がどのように変化が生じているのか詳しく述べていない。
ただし、Co2の濃度は上がったり下がったりしているらしく、北半球が太陽に近づく春夏と太陽に遠くなる秋冬とで、南半球に比べ陸の多い事と植物が多い事とで、二酸化炭素が増えたり減ったりしているが、それも右肩上がりに確実に増えてきているとの事。
こういうことも視野に入れながら、勉強するのも面白い。
大気汚染も、確かに異常気象の原因の一つであろうし。