佐原は「北総の小江戸」と称されているように、江戸時代の商家の街並みがそのまま残されていて、平成8年に関東地区で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。
伊能忠敬記念館は、小野川を挟んで忠敬の旧宅前にあります。
伊能忠敬は、50歳を過ぎてから日本全国を測量して歩き、我が国最初の実測日本地図を作り上げた人物です。
忠敬は上総国山辺小関村(現在の九十九里町)に生まれました。そして、17歳の時に佐原の伊能家の婿養子になり、49歳で隠居して江戸に行くまで、この佐原で商人、名主として過ごしています。
忠敬が30年余り過ごした佐原は古くから水郷の町として栄えました。
これは、記念館の裏に建てられた測量器具「象限儀」のレプリカです。星の高度を測定するのに使用していました。この象限儀を持ち運びながら日本全国を歩いたのです。
小野川に面して伊能忠敬の旧家があります。忠敬が30年余り過ごした江戸時代の酒造商の店舗の一部と表門、土蔵がそのまま残されています。
裏庭に忠敬の銅像が建てられています。
忠敬旧家の前の通りです。この一帯は、昔からの家業を引き継ぎ、今も営業している商家が多いことから「生きている街並み」と評されています。
木の下旅館は、明治34年創業の初代船宿です。今も営業が続けられています。
観光用にさわら舟が運航しています。
中村屋乾物店は、明治25年の建築。店舗は当時最高の技術を駆使した防火構造で、壁の厚さが45センチあります。
中村屋商店は、安政2年の建築です。現在は、雑貨商の店舗となっています。
三菱館は、大正3年の建築です。明治の西洋建築の流れをくむ三菱館は、レンガを積み上げた洋館です。現在は、街の観光施設として利用されています。
続く