朝のひととき

それは、珈琲から始まる

 

一杯の美味しい香りに包まれて

 

 

 

指定場所に車をとめて

君を待つ時間

 

ぼくは、いつも

誰と逢うときでも

待ち合わせ場所へは

少し早く着くようにしている

 

おそらく父から

譲り受けた性格なのだろう

 

 

そして君は

いつも時間通りにくるんだ

 

 

 

昔の君とは決して

行くことはなかった場所

 

 

そして昔とは違う手段

交通機関を使って、この場所へと来る

 

 

しかないと分かっていても

ついつい昔を思い返してしまう

 

 

きっとこの先も

君といる限り昔を思い出してしまう時も

あるのだろう

 

その時は、どっぷりと浸かって

手放そうじゃないか

 

 

とことん執着し続け

しがみ付いていたら

その内、嫌になって

飽きてしまうだろうから

 

 

ぼくは、この時

過去と現在を行き来しながら

君からの連絡を待ち続けていたんだ