今日は何度か質問を受けた"When"と"If"の使い分けについてお話ししたいと思います。
(※なお、今回は一般的な"When"と"If"の用法について説明し、仮定法の"If"についてはその説明を除外します。)
1. 基本的な考え方
例えば、あなたがこういうことを言いたいとしましょう。
「明日会ったら、本を渡すね」
I will give you the book when I see you tomorrow.
こんな風になるかも知れません。
ではこうだったらどうでしょうか。
「明日行けたら、本を持っていくね」
I will bring the book if I can come tomorrow.
この2つの違いは何かでしょうか。
一般的に言われるのは、それが起きる「確かさ」によって"If"と"When"を使い分けるということです。より確かな場合は"When"を使い、あまり確かでないときは"If"を使うというものです。
この理解があれば、ほぼ問題なく英作文は出来るかも知れません。しかし場合によっては不十分な場合があります。例えば、下記の例のように、確率が五分五分だとしたら、あなたはどちらを使いますか?
「コインの表が出たら明日行く。裏が出たら行かない」
つまり、「より確かな場合は"When"を使い、あまり確かでないときは"If"を使う」という説明では不十分なケースがあります。
2. より具体的な説明
Whenは「時(time)」を示し、ifは「条件(condition)」を示すと言われます。その違いは何でしょうか。
つまり「時」は時間が過ぎれば到来するのに対し、「条件」は、時間が過ぎたからと言って満たされるとは限りません。以下のようなイメージです。
《Whenのイメージ》
Whenは、時間が過去から現在、そして未来に流れるにつれ、推移していくある「時点」でのことについて述べる場合に使用します。
《Ifのイメージ》
Ifは、時間の経過と共に、ある何かが起きるケースと、起きないケース、双方を想定しているときに使用します。
もしくは下図のように、
複数の条件を想定し、その条件のどれが満たされるかどうかわからない場合に使用します。
・・・こんな風に整理してみると、こんな声も聞こえてきそうです。
「でも未来に何かが確かに起きるかなんて、誰もわからないんじゃない?」
はい。その通りです。笑 ではどうしたら良いのでしょうか。
そういう時は、主観に任せましょう。
あなたはいったい、どの程度それが起こることを信じているのでしょうか?もし確かに信じているのであれば、"When"を使い、不確かだと思う場合は"If"を使えば良いのです。
そうすると1.の考え方に戻ってしまうじゃないかと仰ったあなたは鋭い。笑
つまり、時間が線状に流れていって、「必ず想定された出来事が起きる」、または「そのような出来事を必ず起こす」と強く考えている主観的なあなたと、時間が流れていった先には「複数の選択肢が存在する」と考える客観的なあなた。
"When"と"If"の使い分け方で、あなたの世界観があなたの文に如実に現れ出るといっても過言ではないかも知れません。