それは、5年前、2006年の9月。
私が小学4年生の頃であった。
いつも通り学校から帰ってきたわたし。
1時間後くらいに、次女が中学校から帰ってきた。
「ただいま~」
いつもより小声だし、しかもなかなか家に入ってこない。
近寄ってみると
「お母さんって今家にいる?!」
「今でかけたよ」
すると、安心したかのように、家に入ってきて…
「しゅう、ちょっとこっち来てみ!」
台所の方にある勝手口のトビラを開けると
一匹のサバトラ柄の小さな猫がいた。
「えぇぇぇぇ?!何?!え?!どゆこと?!」
「静かにーー!!今日、学校の近くで朝見つけたんだ。そのあと心配だから学校のロッカーに入れてて、カバンに入れて持って帰ってきた!」
・・・?
耳を疑った。
なぜ猫をロッカーに入れる?!
バレなかったのか?!
変人の姉ならしかねないか…
と思いつつ、猫の頭を撫でてみた。
「にゃー」
かわいい!
これはかわいい!
でも・・・・猫って外で飼うもんだったっけ?
「これ…かわいいけど…どうすんの?」
「分かんないよ!でもずっと泣いてるから、勢いで持って帰ってきちゃったんだよ!とりあえず、ちくわと牛乳あげといたけど、あんま食べない。猫って何がスキなんだろ!・・・」
「しらないよ~…」
「とりあえず、ばれないように飼うから!」
・・・はーーーっっ?!
いやいやその前に逃げるだろ!
って思ってたけど、姉を信頼してるのか、助けを求めてるのか、まったくうちんちの庭からでようとしない。
言葉が通じるかのように、同じ所をずっとうろうろしているのだ。
そのすぐ後に妹が帰ってきた。
次々に帰ってくる兄弟に、事情を説明し、口止めをした。
次の日、
猫に会いたすぎて、ずっと時計を見ていた。
早く終わらないかな~~~~
親友にだけ、それを言った。
バレていないかという不安と
猫に会いたいという待ち遠しい気持ちで
家に帰った。
意外にも、勘がいい母も気付いてなかった。
ほっとして、外に一回でて、猫を触りにいった。
性別が分からないから、
次女は
男だったら「さくや」
女だったら「さくら」
ということで、「さく」
と呼んでいた。
「さく~!」
「にゃー」
「静かに!!バレちゃうよ!」
ずっとみてたかった
ずっと触ってたかった
そんな気持ちであふれかえってきた
晩ご飯ができたので、リビングに降りた。
お父さんは、パソコンをいじっていて…
お父さんの顔の真横に急に…
「にゃー」
お母さんにクビからもたれたさくがいた。
目を疑った…
あ、もうダメだ。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ?!?!?!」
お父さんの大きな声が、家じゅうに響き渡った。
次女が降りてきて、あ然。
「これ、あんたか?」
お母さんが聞いた。
「・・・うん」
事情を説明した。
「飼い手が見つかるまでやで」
飼ってもいいということだ。
やったーーーーー!!!!!!!!!!
さくが家族になるんだ!!!!
嬉しくて嬉しくて、ご飯をおかわりしたんだ。
次女と話した。
何やら、次女の中学校の近くの公園にいたのは、さくだjけではなかったらしい、
白黒の猫と2匹一緒にいたのだ。
「その、白黒の猫はどうしたの?」
「友達と2人で見つけたんだよ、それで、わけわけして持って帰ろうってことになったんだ。」
「へぇ~!」
「友達に、どっちがいい?って聞かれて、さくの顔がめっちゃかわいかって、さくを選んだんだ」
「そうなんだ~」
さくの飼い手が見つかりませんようにと願った。
段ボール箱に、飼ってきた猫砂を入れてトイレを作った。
さくは本当に賢かった。
お母さんは、昔猫を飼ってた経験があるらしく、飼うことはそんなに難しくなかった、
ちくわと牛乳をあげたことはかなり怒られたけど。
「さくは賢いね~~~!」
と私が褒めると
「さく?なにその名前!」
「男の子だったらさくらだよ!」
「このコ、女の子やで!しかもさくって名前は変や。「にゃー」にしよ」
「…え、にゃー?」
名前変更。
にゃーなんて名前、と思ったけど、お母さんには逆らえない。
「はい、にゃーです。」
その日からにゃーは、うちの家族になったんだ。
ずっと見てたくて、寝れなかった。
エサをあげるのも、幸せでしかたなかった。
トイレをしている所すら、見入ってしまうほどだった。
にゃーが離れるなんて考えられない。
離れるなんて考えられない。
でも、なんとなく成り行きでずっと飼えるんじゃないかなと思っていた。
離れていても家族
そんなのウソだよね。
にゃーが家族になって一週間
次女が
家族を見つけて来てしまったんだ。
にゃーはもううちからいなくなるんだ。
理解するのに時間がかかった。
つづく






